テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
((数日後。昼休み。教室の隅。🐶は、ぼんやりと🐰の机を見つめている))
🐶「……あれ、またヒョンいない」
🐿️「リノヒョンなら、さっき音楽室の方に向かってたよ」
🐶「……そっか。ありがと、ハニ」
🐿️「あー……もしかして、またすれ違ってる感じ?」
🐶「えっ、なんで?」
🐿️「スンミンって、わかりやすいじゃん」
🐶「う……」
🐿️「俺、ずっと見てたんだよ。リノヒョンのことも、おまえのことも」
🐶「……ハン、ヒョンのこと、好きだった?」
((🐿️が少しだけ目を細めて笑う))
🐿️「“だった”じゃない。“今も”だよ」
🐶「……」
🐿️「でも、俺じゃヒョンは振り向いてくれなかった。ずっとそばにいたのに、気づいてもらえなかった」
🐶「それって……」
🐿️「スンミンが現れてから、リノヒョン、変わったよ。笑うようになったし、ちょっと優しくなった」
🐿️「それが……すげぇ悔しかった」
🐶「……ごめん」
🐿️「謝らないで。おまえが悪いわけじゃない」
((🐿️が静かに笑う))
🐿️「たださ、リノヒョンって不安定だから。おまえがちゃんと捕まえててやんなきゃ、また誰かを振りほどくよ」
🐶「……」
🐿️「俺の時みたいに、ね」
((その瞬間、教室のドアが開く。🐰が入ってきて、🐶と🐿️に目を止める))
🐰「……スンミン。ちょっと、いいか」
🐿️「行ってきなよ。俺の話は、気にしないで」
🐶「……うん」
((場所を移して、廊下の外れ。ふたりきり))
🐰「……ハンと、何話してた?」
🐶「ヒョンのこと」
🐰「……そっか」
🐶「ヒョン、俺が好きって言うたび、ちょっとだけ悲しい顔するよね」
🐰「……そんなことない」
🐶「俺のこと、本当に好き?」
🐰「……好きだよ」
🐶「だったら、もっと信じさせてよ」
🐰「スンミン……」
🐶「俺、強くないよ。ヒョンが何も言わないと、不安になるんだ」
🐰「……ごめん」
🐶「許すけど、約束して」
🐰「……何を?」
🐶「ちゃんと、“俺だけを見てる”って、言葉で伝えて」
🐰「……スンミン。おまえしか、見えてないよ」
((🐰がゆっくり手を伸ばし、🐶の頬に触れる。🐶は小さく微笑む))