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日本「……なんで、こんな場所に?」
放課後の廊下。
誰もいないはずの裏階段で、日本は立ち尽くしていた。
目の前には、封筒。
それを受け取る韓国の手。
そして——それを手渡したのは、他でもないアメリカだった。
(……見間違い、だよね?)
思わず、壁の影に身を潜める。
聞こえてきたのは、聞き慣れた声。けれど、どこか冷たいトーンだった。
アメリカ「次は、数学のノート破って。あと、体育のとき押してこけさせろ。見えるように、わざとらしくな。できたら追加な」
韓国「……はい」
アメリカ「なぁに渋ってんだよ。お前さぁ、俺に逆らう気?」
その声には、笑いがなかった。
いつも日本に見せるあの、明るく優しい声とはまるで違う。
低く、鋭く、命令する声。
(これって……まさか……)
まさか。
そんなはずない。
アメリカは、私のことを助けてくれてる。
唯一、味方でいてくれる人で——
アメリカ「日本、もう少しで壊れるな。もうすぐ、俺だけの”物”だ」
冗談みたいな口調だった。
でも、それは狂気じみた欲望の宣言だった。
思わず、息をのんだ。
音を立ててしまいそうで、唇を噛みしめる。
(嘘だ。そんなの、嘘だ。アメリカさんが、あんなことを……)
信じたくなかった。
でも、耳に残った言葉は、何度頭を振っても消えなかった。
階段の裏で膝を抱え、ずっとその場から動けなかった。
⸻
次の日。
アメリカは、いつものように笑顔で話しかけてきた。
アメリカ「よっ、日本。元気してたか?」
(その手で、命令してたんだ……私をいじめるように)
アメリカ「疲れてる?最近、ちょっとキツそうだよな。あいつら、マジでムカつくしさ」
(私の目の前で、私を守る“フリ”をして……)
アメリカ「でも、おれだけ信じろよ?な?俺だけは……」
その言葉に、胸がぎゅっと締めつけられる。
目の前で笑っているアメリカさんの顔が、どこまでも優しくて。
どこまでも“嘘”に見えて、怖くなった。
(それでも、私は……)
口が、動かない。
問いただすことも、逃げ出すこともできない。
心が、拒絶しているのに。
どこかでまだ、信じたがっている。
(アメリカさんが……私を壊そうとしてる……?)
怖い。
でも、それより怖いのは、アメリカさんがいなくなることだった。
⸻
教室の隅。
ロシアは、黙って日本を見つめていた。
(気づいちまったか……)
でも、言えない。
何も、できない。
アメリカは、全てを支配している。
暴力も、金も、空気も、心理さえも。
(だからお前は……もう、終わりだな)
ロシアは目を伏せた。
そのとき、日本の顔にはまだ「絶望」はなかった。
けれど、それはもう、逃れられない檻の中だった。
なんかさ結構、小説書くの上達してない???
あと、アニメサイコー。ではまた!