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海に臨む宝石。
王子の君に僕は溺れる___。
-桃青-
3話[大丈夫だから]
_______________
森の木々の間から光が差し込む。
もうクリスタリアには入れただろうか。
家を発ってから2日
昨日は宿をとって夜を過ごした。
自分の国はだいたい把握していたため夜はしのげたけど、さすがに隣国となるとまだ把握しきれていない。
今夜はどうしようか…
それ以前にここの森を抜け出さない限りまともな夜を過ごすことなど無理だろう。
なるべく人に会わないようにと森に入ったが、さすがに出るしかないか…
一日中歩いているとやはり疲れる。
足が少しもつれるているし、このままずっと歩き続けているのも泊まる場所や食べ物にも困ってしまう…。
…クリスタリアのシリウスに話すのが一番の近道か
シリウスであることを話せば助けはしてくれるはず、
まずは森を出よう
⌜カサカサ⌟
青「….」
どこかで木が揺れる音がする…
⌜ガサガサ!⌟
青「っ…!」
後ろを向いても誰も、何も無い。
「..よう」
青「っ..!んっ..!?」
前を向けば人影
途端に口を覆われた。
まずい…!
この匂い..は..っ.!
シリウスに入ればわかる。色んな薬剤に関わって来たから..。
これは吸ってはいけない…!
気づいた時にはもう遅かった。
記憶はそこで途切れた。
ーーーー
⌜パチ⌟
青「んっ…」
目を開けたらそのには知らない景色。
明らかに隠れ家として使っているような真っ暗な部屋。
「よう、起きたか」
青「っ..!」
そこにはさっき僕をさらったであろう男の人。
他にも狙ってた奴がいたのか…。
でも違った、
「ふっ、俺の事覚えてるか..?」
今度は後ろのやつが話しだした。
でもすぐ分かる。
こいつはこの前レースを取ってきたやつ。
すぐに同じ奴らだとわかった。
青「なんのようだ..!」
「手紙渡したろ?まさか自分から俺らの国に来てくれるとはな」笑
青「っ…」
まさか隣国から僕を狙っていたとは…。
自分の判断が危険を呼んだ。
でもここなら誰も巻き込まずに済む。
「それにしても」
⌜グイ⌟
青「っ..!」
頭を捕まれ顔をあげられた。
「いつ見ても綺麗だな、ブルーアズは」笑
ニヤニヤしながらそういった。
青「っ…!!」
「そんな目、するなよっ..!」
睨みつけると僕を投げ飛ばし、1回だけ蹴りを入れる。
青「い”っ..!!」
「あぁ~、目は大切にしないとな~」笑
そう言ってもう一度蹴り、奥でろうそくの火をつけた…。
何か匂いがする..
今度は何をするつもりだ..?
体を麻痺させて動けないようにするのか..
それともまた眠らすのか..
どうにかしないとと思うけど、さっきの眠らされていたことと、疲労で頭が回らない。
誰か助けて…。
?「そこの者っ!!」
青「っ…」
「っ..!なんだっ!」
誰かの声がする…
閉じてしまいそうな目をがんばって開ける。
そこには1人の男の人。
桃色の綺麗な髪に、剣を持つ人。
外からの光で瞳も輝きを出す。
ブルーアズの..人..?
ここに来てはいけない..
あなたも巻き込まれてしまう…。
でもそんな言葉を言う気力もない…
「チッくそっ!行くぞっ!」
「お、おぉっ!」
?「っ..!追え!」
?「はっ!」
そう言ってもう1人の方が追っていった。
?「大丈夫かっ!!」
青「っ…」
?「おいっ..!」
腕を捕まれ少し強引に引かれた。
その時に思ってしまった。
あいつらみたいに殴られるんじゃないか
この人もアイズの人なんじゃないか..
青「っ..やめっ..て..!」
?「っ..!」
振り解きたくても力が出ない..
青「お願い..許して..っ…!」
?「大丈夫だからっ..!俺も同じだからっ…!」
青「っ..」
?「アイズじゃないっ..!」
青「っ…」ポロ
気づけば怖さで泣いていた。
?「大丈夫だから…」
そう言って優しく抱きしめてくれる。
何度も背中をさすって
青「ふっ..っ..」ポロ
?「大丈夫、大丈夫..」
こんなに親切なのに、アイズだとか、酷いことをしてしまった。
謝りたいのに、それよりも安心と眠気が勝ってしまって。
2度目の眠りについた。
To be continued