テラーノベル
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※誤字脱字・nmmn・学パロ
ご感想お待ちしております。分からない部分があればいつでもお答えします。
rbruは絶対に作りたかった話です。甘酸っぱい物語ができるように頑張ります!短いですが是非楽しんでいってください。
運命の一等星
ただの偶然だった。偶然席が隣で、偶然話が合って、グループで一緒になって、課題を写させてもらって、黒板を消して、君という存在を知って、君の美しさを知って、自分の本当に気持ちに気づいて……
そんな偶然が重なって、運命になるんだ…
2年になった春だった。去年と同じように誰とも深い関わりを持たず過ごすつもりだと俺は思っていた。窓際の、一番端の席で静かに同じ一年を過ごすはずだった。
「…ぇっと…すいません、ネームペン借りてもいいですか?俺忘れちゃって…」
そう言いながら俺の机にあるネームペンに指をさしながら言った。
「ん…」
俺は突っ伏せたいた体を起こし、目も顔も合わせずにペンだけを差し出した。こんなの相手から見れば印象が悪く見えてしまうだろう…でもまぁ、そんなの気にしまいと対応をする。
「…あ、ありがとうございます。」
「……」
きっと普通なら「どういたしまして」と笑顔で答えるもんなんだろう、そう考えながらネームペンを受け取ったことを確認し再び机に突っ伏せた。
「…あの~すいません…」
しばらくして、どこか気まずそうな声が横から聞こえた。
「あの…これ、ありがとうございます。」
俺が寝ていると思ったのか声をかけながら俺の机に貸したネームペンを置いてきた。そこからは何の会話もなくオリエンテーションという名の新学期の一限目を終えた。そこから2限目3限目とほとんどは時間になった。教室は授業の時の静かさとは一変し、一気に騒がしくなった。趣味に共感する声、初対面でぎこちない会話、驚く会話俺は一切関係ない会話達を右から左に聞き流しながら机からイヤホンを出し、音楽を聴きながら再び机に突っ伏した。
「あ、その音楽俺も好きなんですよね~」
俺が机に伏せてから少しの時間がたった時、隣の席からひょいと俺の机に置いてあったスマホを手に取り、覗き込むように言ってきた。
「っ…!おまっ!!」
俺は咄嗟に隣の奴の手からガタッと音を立てながら起き上がり、スマホを取り返した。そして音楽を止め、イヤホンを外しながら再び突っ伏した時だった。
「わ~極度な人見知りなんですね~~」
「……はぁ!?」
不意な言葉に俺は声を上げた。俺の声はそんなに大きくなかったのか他の人には聞こえてないみたいだ…てか…なんだコイツ。勝手な偏見言ってきやがって……
「俺、星導ショウといいます。星の導と書いて星導です。あなたの名前は何て言うのですか?」
俺の隣の席でにっこりと足を組みながら紫と水色のメッシュが入った髪をなびかせ自己紹介をした。なんかカッコつけながら言ってるのにムカついた俺は自己紹介をスルーし次の時間の準備を始めた。
「ちょっ、酷いですねスルーなんで!いいですよ別に、名簿見るんで!!あっ、ちょっといいですか…」
そう言いながら教室の外に行こうとしたが俺の机の教科書に気づき、俺に近づき教科書をのぞき込んできた。ふわふわとしている髪が首に触れてくすぐったく感じ、腕で振り払った。
「えぇっと…小柳…ロウ?小柳くんですね、よろしくお願い…」
なんだよコイツ…俺に振り払われたことには何も触れずに俺の名前を言って挨拶をしようとしたが予冷が重なりそこで会話は切れた。彼は少し不服そうにしながら自分の席へ姿勢を戻し、俺は再び机に伏せて昼までの空腹を耐えようと思った。ふと隣の席を見ると授業ガイドを開きながら黒板のほうを見ている彼の姿が目に入った。なんなんだコイツ…そう思いながら昼までの時間を過ごした。
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