テラーノベル
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ー逃げ道は君になった。ー
🩷佐野勇斗 攻
💛吉田仁人 受
🤍山中柔太朗
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
映画館を出たあと。
さっきまで楽しかったはずなのに、
勇斗先輩はどこか静かだった。
いつもなら映画の感想とか、
どうでもいい話とか。
俺が笑うまでずっと話してくれるのに
今日は、違った。
💛「勇斗先輩、あのシーンめっちゃ面白かったですよね笑」
🩷「……うん。」
💛「ですよね!あれ、絶対狙ってましたよね笑」
🩷「……そうだな。」
……あれ?
なんだろう。全然笑ってくれない。
俺、いつもみたいに話してるだけなのに。
💛「……勇斗先輩?」
🩷「ん?」
💛「なんか、今日静かじゃないですか?」
🩷「……そう?」
そう言って、勇斗先輩は少しだけ笑った。
でも…いつもの笑い方じゃなかった。
💛「……。」
俺はどうすればいいのか
分からなくなって、とりあえずもう一回
話しかける。
💛「あ、そういえばさっきのポップコーン――」
🩷「……。」
まただ。笑ってくれない。
その頃、勇斗先輩の頭の中は、
ずっと同じことを考えていた。
――もしかして、今の嫌だった?
――俺、変なこと言った?
――「付き合ってるみたいですね」って
言われて、俺があんなこと
言ったから……。
――もしかして。
――俺のこと、嫌い?
――今日だって、
無理に誘っちゃったのかな。
考えれば考えるほど、
悪い方向へ進んでいく。
でも、そんなことを仁人に聞く勇気
なんてなかった。
だから結局、
🩷「……なんでもないよ。」
そう言うしかなかった。
家に帰ってお風呂も入って、
ベッドに入る。
今日は疲れたはずなのに
なかなか眠れない。
目を閉じると、
今日のことばかり思い出す。
映画。ポップコーン。勇斗先輩の笑顔。
そして――
𝕔𝕠𝕔𝕠
2,984
70
あり
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💛「俺ら、付き合ってるみたいですね笑」
その言葉のあと。
勇斗先輩が、少しだけ真剣な顔をして
耳を赤くしながら言った。
🩷「俺は、そうだったらいいのにな。」
💛「…………///」
思い出しただけで、顔が熱くなる。
💛「……やば。」
思わず布団に顔を埋める。
💛「なんで今思い出しただけでニヤけてんだ、俺……笑」
口元を手で隠してみても、
全然止まらない。
だって。
あんなこと言われるなんて
思ってなかった。
💛「……そうだったら、いいのにな……。」
小さく呟いて、また思い出してしまう。
💛「…………///」
またニヤける。
💛「もう……なんなんだよ……笑」
しばらく布団の中で悶えていたけど。
ふと、昼間のことを思い出した。
💛「……でも。」
💛「なんで勇斗先輩、あの後笑ってくれなかったんだろ。」
俺が話しかけても。冗談を言っても。
いつもなら笑ってくれるのに。
今日はずっと、少し寂しそうだった。
💛「……俺、なんかしたのかな。」
さっきの言葉のことだろうか。でも。
💛「……嫌だったわけじゃ、ないよな。」
むしろ俺は嬉しくて仕方なかった。
だからこそ、分からない。
💛「……うーん。」
布団の中で何度考えても、
答えは出てこない。
💛「……分かんない。」
何が悪かったのか。何をしたのか。
全然分からない。
でも。このままなのは嫌だった。
💛「……明日、話してみよう。」
いきなり全部聞くんじゃなくて、
少しずつ。
勇斗先輩が何を考えてるのか、
聞いてみよう。
💛「……少しずつ聞けば、分かるかも。」
そう思ったら、ほんの少しだけ安心した。
💛「よし。」
💛「明日、ちゃんと話そ。」
そう呟いて、目を閉じる。
――その頃。
勇斗も、
自分の部屋で同じように眠れずにいた。
🩷「……俺、嫌われたのかな。」
今日の仁人の反応が、頭から離れない。
本当は聞きたかった。
「さっきの、嫌だった?」
って。
でも、怖くて聞けなかった。
もし答えが、
自分の思っている通りだったら。
そう考えるだけで、胸が苦しくなる。
🩷「……はぁ。」
結局その夜。
仁人は勇斗の言葉を思い出して
嬉しくなり、
勇斗は仁人の反応を思い出して
落ち込んだ。
同じ一日を過ごしたはずなのに。
二人が考えていることは、
まるで違っていた。
コメント
1件
ああ、もう…これ、胸がぎゅってなりました。同じ一日なのに、仁人くんはあの言葉を思い出して嬉しくなって、勇斗先輩は仁人くんの反応を思い出して落ち込んでる…そのすれ違いが切なくて、でも愛おしい。ベッドでニヤけちゃう仁人くん、可愛すぎます。「俺はそうだったらいいのにな」って真剣な顔で言った勇斗先輩の心情を思うと、もどかしいけど二人とも純粋で尊いなって思いました。続き、気になります。