終わり行く世界に花を咲かせよう
〜第1部〜
涼しき風が吹く中,今日も鳥は元気そうに鳴き始める
綺麗な家が並びあり村の様になっている
そしてそこには子供達が走り回り元気に遊んでいる
「待って待って〜」
「ホラ!こっちだよ〜」
そんな子供達を見ながらゆっくりと村の安全を確認する
さて,そろそろ自己紹介をしようか
俺は鈴蘭(スズラン)
この村,”リバース村”の周囲の監視をしている
この村祐逸の剣士なんだ
今日も村は活気がある..そして夜の時間になった
「はぁ..今日も疲れたぁ..」
疲れが溜まっていたのか俺は自室のベットですぐ寝てしまった
そして,ゆっくりと意識が消えていく
カ…..ンン
カァ…..ン
「ん?なんの音だ…」
あれから何時間が経ったのだろうか
空は真っ暗で村には火の手が……え?
俺はその光景を見て驚いた..いや…腰が抜けたのか..
村にはアンデットの大群…村は火の手が周りほぼ壊滅状態
「な,なんで村にアンデットが…」
アンデットは普段大人しく村に手を出してこない
いつもなら村の門番が蹴散らしてくれるはず…
だが今回は規模が違いすぎる..
敵の数は数千いや数万ほどだろうか村にはアンデットがそこらじゅうに居る
え,あそこに誰かいる?
村の中心を見ると誰か暗くてよくわからないが誰かがたっていた
「あれは,アンデットなのか?」
⦅クル..⦆
突然目が合い俺は情けなくも声をあげてしまった
「ウワァ!」
今のは誰だったのだろか..と考えていると俺の背後に誰かが立っているのに気づいた
【お前が最後の人間か…】
その人物は背が高く身体が一部腐っている
その人物は俺を睨むとまた口を開き始める
【貴様は我らをどう思う?】
?え,..
突然の質問に少し困惑しながら答えを出す
「クソどもだよ..よくも村を焼き払ってみんなを殺したな!」
【ククックックックックック】
ソイツは突然笑い出すと俺の体を掴み外に放り投げる
「な,何をするんだ!」
…
少し間を置きソイツは俺に向かって一言放つ
【貴様は殺しても楽しくなさそうだ】
【殺す意味が無い..消え失せろ】
最初何を言われたのかわからなかった
だが,その言葉は直ぐに俺の頭が理解した
“村を見捨てて逃げる”
いつもの俺ならこの選択はしなかったはずだ..だが咄嗟に身体が動いてしまう
⦅ハァ..ハァ⦆
恐怖で身体が震え,逃げる事しか頭になかった
顔は悔し涙でぐしゃぐしゃになり,村からの悲鳴は呪いの言葉の様に思えた
森を走って顔を上げた…すると,1つのゲートの様な物の前に立っていた
一体どれほどの時間が経ったのだろうか..空は暗い色から少しずつ明るい色へと変化していた
自分の気持ちを言葉に発そうとした時,ある人物から言葉をかけられた
【やぁ,プレイヤー..スタートコールはどうだったかな?】
その人物は宙に浮き,仮面をかぶっていてよくわからないが男の様に思えた
不気味な雰囲気を漂っており,周囲の空気が乾燥した様に思えた
「スタートコール?」
「まさか,あの村の襲撃はお前が命令したのか?」
…
少し間を置きまた話し始める
【いや,命令したというよりも操作したのかな…これはゲームだよ?】
「ゲーム?…ふざけるな!村はゲームの使用にでも使われたのか!」
【そう怒らないでくれ,これもまた一つの出会い..仲良くしようじゃないか】
そう言い彼は話を進める
【君と僕は対戦相手…ゲームのプレイヤーだよ】
【今から始まるのは歴史を賭けたゲーム..このゲートの先でアンデット勢力を壊滅させたら君の勝ち】
【壊滅できなければ僕の勝ち…どうだ?…シンプルだろ?】
「そのゲームをクリアしたら村は救えるのか?」
【勿論..村を救う事は出来るさ…そういえば】
【名前を言って無かったね..僕はking history】
「歴史の帝王…..分かった..そのゲームに乗ってやろう」
「そしてゲームに勝った後はお前を殺す..」
【いいね!生意気なのは嫌いじゃ無いよ…さぁ!早くゲートに入った入った】
俺はその言葉にイラつきを感じながらゲートの中に入るのだった
待ってろ,皆…俺が直ぐ救ってやる..未来を変えてやる…あの光に満ちたリバース村を!!!
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