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第2章「仄暗い願い」その30
――直木浩一が、多目的棟三階から落ちた。
修介はすぐに教師に知らせ、救急車を呼んだ。
幸い、木がクッションになって衝撃が抑えられ、致命傷にはならなかったが、衰弱がひどかったらしく、すぐに病院に搬送された。
生きていた――その結果は、修介にとっては何の慰めにもならない。
直木は、自分のしたことを修介に告白した。
最後に見せた、純粋な笑顔。
力が抜けたように傾く身体。
目に焼きついて離れない光景の意味を想像すると、修介は息苦しさを感じた。
体調が悪かったことでバランスを崩し、落ちてしまったのかもしれない。
でも本当に、そうなんだろうか――ずっとそんなことを考えてしまう。
そして。
修介は、直木の告白についてだけは、誰にも話すことができずにいた。
目撃者として話を聞かれたときも、その場の状況に噓なく答えただけで、直木の告白については、何*****
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