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奈良で女の子が産まれた。
とても元気で姉と兄からも可愛がられている。
おばあちゃん子で両親も大好き。
絵を書くのが好きな、どこにでもいる女の子。
それが白野マリ。
3歳の時に埼玉へ越してきて、同じマンションの友達も出来た。
幼なじみだ。
幼稚園も元気に通っていた。
小学生に上がると兄が楽しそうにしていた、少年サッカーに入団。
昔は女の子がサッカーをすることは無く、マリだけ女の子だった。
けれど彼女は特に気にしなく、仲良くしてくれる他の小学校の子と楽しみながらサッカーを習っていた。
小学3年になると、幼なじみの咲良ユミが居ることに喜んだ。3、4年はクラス替えは無いので余計嬉しかったに違いない。
マリは、活発で走るのが大好き。幼なじみのケンタくんとも良く走り回っていた。
そして優しい面もあったが、そこは良く空回りする事があった。
裏表の無い、子供らしい子供だった。
無邪気で笑顔を絶やさない子供だった。
そこが嫌な人も知らなかった。
人の負の気持ちはまだ分からない子供だった。
「交換日記しよう」
砂川アヤノが言った。
咲良ユミとマリにだ。
【青い鳥】という、子供に人気の文房具屋さんがあり、そこで三人でお金を出し合って小さなノートを買った。
マリは嬉しかった。
どんな事を書こうかな、絵も描いてみようかな
そんな事を考えていた。
しかし1度書いたきり交換日記は回ってくることは無かった。
どうしたの?とは聞いたが、無くなったと言われ、そっかぁとヘラヘラしていた。
暫くしてから知ったことだが、私に1度回した後、アヤノとユミは二人だけで交換日記をしていた。
ノートを机の上に置きっぱなしにしていたアヤノは間抜けだが、私も中々に間抜けだ。
人を疑うと言うことを知らなかったらしい。
私は、小学3年のマリはこんな感じの子供だった。
良い子だが、損をする。
今、気づいていないだけできっとまだ他にも、こんな事があったのだろう。
この頃から私の物語は少しずつ、少しずつ…
脆くなっていったのかもしれない。