テラーノベル
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投稿ボタンを押してから、どれくらい経っただろう。
部屋の空気は鉄紺(てつこん)の闇に満ちて、スマホの明かりだけが、私の視界を狭く、鋭く切り取っている。
「……はぁ、……はぁ、」
心臓の音がうるさい。
あんな風に「生きて」なんて、どの口が言ったんだろう。
自分だって明日が怖くて、消えそうな輪郭を必死に繋ぎ止めているだけの、ただの迷子なのに。
画面を更新(リロード)する。通知はない。また更新する。……まだ、何もない。
「私、あの子を余計に追い詰めちゃったかな」
救われてしまう責任。まあ、まだ救われることは当分ないと思うけれど
その重さに、指先が冷たく震える。
もし、あの子がもう、私の言葉を読むことさえできなかったら――。
その時。
画面の端で、小さな光が爆ぜた。
【通知:新しいメッセージが届きました】
指が凍りつく。
開くのが怖い。
でも、開かなきゃ、私は私のセカイを二度と「好き」になれない気がした。
ゆっくりと、震える指でその光をタップする。
『一緒に、呪ってくれるんですか?』
そこには、涙の跡が見えるような、掠れた文字が並んでいた。
呪うよ、呪う。
死んで、地獄の果てに堕ちたとしても。
私は、この私の色づいたセカイ以外を許せないし、好きになれない。
私は処世術しかわからなかったけど、君なら…
誰かを助けられる人になれるんじゃないかなって、思っちゃったんだ。
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