あべこじ
阿部→「」
向井→『』
渡辺→【】
深澤→《》
らう→[]
なんかあの、阿部ちゃんが凄いクズみたいな感じになっちゃいましたごめんなさい
向井side
“かんぱーい!!”
もう色んなライブやら仕事やらをこなしてやっと全員一段落ついたから今9人で打ち上げをしている。スタッフさんとかとのはもうとっくに終わって雰囲気的には2次会みたいな感じ。頑張ったあとの酒っていうのは美味しいもんで、ほんで頑張ったあとの宴会っていつもより楽しゅう感じるもんで。みんなええ感じに酔うてきて楽しくなってきてしもうて、右隣のさっくんは寝てもーたから左隣にいたしょっぴーにダル絡みしとるところやった
『しょぴーー!飲んどるぅ?』
【うわおま、酒臭っ!】
『なーん、ええやん宴会やで?飲まな損やん~~』
【飲むのはいいけどくっついてくんなって、…ふっかこれ違えからな】
《わぁってるって、わら》
あーなんか、ふっかさんがこっち見とる。なんや俺のしょっぴー取ろうとしとんの?そりゃしょっぴーの彼氏はふっかさんかも知らんけど今くらい俺が構って貰ってもええやんな、ちょっとくらい譲ってくれたってええやん
『今は俺のやから!』
【んなわけあるかバカ!】
《あーあーもうダメだよ康二、ほら阿部ちゃんの顔見てみな》
しょっぴーのことを抱き締めたまま阿部ちゃんの方を見たら全く温度の無い冷めた目線が此方へ向いていた。シラフのときならきっとそれに気付けていた筈なのに、このときの俺は酔い潰れる直前で全く気付いていなかった
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阿部side
何回言っても、いつになっても学習しないのは何でなんだろう。冷えきった目線を送っても気付く気配はなく翔太に絡み続けてる。申し訳ない気持ちと呆れが混ざってため息として吐き出された。てかふっかも止めようとしてるけどちょっと場所離れてるせいで止めきれてないんか。と、思っていたら照が立ち上がった。舘さんの調子が余り良くないから先に一緒に帰るらしい。そっちを見てみたら確かに舘さんが微かに震えていて、それを照が支えながら店を出ていった。ちなみにお金はちゃんと置いていってたわ。そんなことはさておき康二はずっと翔太の側から離れないし離れる気も無さそうだ。流石の俺でももうキレるよ?
「…康二」
『んぇ?あべちゃん!』
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深澤side
《アイツ終わったよ…翔太こっちおいで》
【ん、】
「康二、そろそろ帰るよ」
『えー嫌やぁ、まだ飲み足りん!』
うーわ、阿部ちゃん明らかに怒ってんのに火に油注ぐようなことして…康二明日生きてるか心配。命はあるだろうけどなかなか…なかなか酷いことになりそうな予感。既に般若目前くらいまで怒っている様子の阿部ちゃんの近くに翔太を置いておくのら危険そうだったため自分の近くへ呼び寄せる。やはりあの形相のdomが近付いてくるのは怖かったようで背中にぴったりくっついてきた
「飲み足りないなら家で飲み直せば良くない?」
『嫌やぁ、あべちゃんと二人で飲むよりみんなと飲みたいんやもん!』
康二のその言葉が阿部ちゃんの琴線に触れてしまったようで
「は?」
その一言で空気が張りつめた気がした。阿部ちゃん目茶苦茶グレア出てるよ、抑えて抑えて!背中にくっついてる翔太が震える手で俺の服をぎゅ、と握ったのがわかって安心させるように腕を撫でる。少し離れた場所からめめの怯える声も聞こえてきてる。あ、ラウールが阿部ちゃんに向かってグレア出し始めた
[…阿部ちゃんここでグレア出さないで、めめが怖がってる]
「ん?あ、ぇ、ごめん、!」
うわラウールすげえ、俺じゃあの阿部ちゃんは引き戻せなかったな。康二もポカーンとしてるわ、やっと酔い醒めたか?
「ほら康二、帰るよ。ごめんねみんな、怖がらせちゃって」
『え、ほんまに帰るん?』
「帰るって言ってんじゃん」
半ば引きずる勢いで康二を連れていった。怒った阿部ちゃん怖すぎんだろ、さて俺らはもうちょい飲んでから帰りますかね
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向井side
『…あ、阿部ちゃん、?』
店を出てすぐ彼の運転する車に放り込まれて、彼は一言も喋らない。俺と話す気は最初っから無さそうやった。なんやろ、俺なんかしてもーたんかな。さっきまで飲み会しとってようわからん美味しい料理が出てきてみんなで乾杯したとこまでは記憶残っとるけど…その後の記憶が全くと言っていいほど思い出されへん。どないしよ、謝ろうにも謝れんやんこんなん
『阿部ちゃんなんで喋ってくれんの、、?』
「自覚無いの?」
『…覚えとらん、』
「はぁ…」
大きなため息。こうなったときの阿部ちゃんは目茶苦茶怖い、またあの時みたいにお仕置されるんかと思うと今のうちから怖くて怖くてしゃーない。もう予想はついとるけど、今日もアレされるんやと思うと勝手に体が震えた
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家に帰ると彼はすぐ寝室へと向かった、着いてこいという目線を一瞬此方へ向けて
「…康二はさぁ、何回言ったら理解できるの?」
『…もう、わかっとるもん』
「わかってないよね?わかってないからこんなことするんじゃん」
見せられたのは恐らく先程の打ち上げで俺がしょっぴー抱きついとる画像。全く記憶はないけど多分やったんやろうな、流石にこれはやらかしとる。誤魔化しようがないもん
「…Come」
『っえ、』
突然のコマンドに困惑するも既に彼の声でしっかり身体に染み込んだ命令に背くことなんてできなかった。強いグレアに当てられ恐怖に支配されたまま震える足でドア付近から歩いて彼の元へ行くとゴス、だかドス、だかわからない音が鳴って鳩尾に痛みが走った
『…っ?!ぅぐ……ぁ”、、』
たまらずしゃがみこむ俺を見下ろしているのか、彼の声が真上から降ってくる
「何勝手に座ってんの?俺の許可無しに座り込むとか何様のつもり?笑」
今度は容赦なく蹴られてバランスを保てず床に転がる。そんな俺を見てにやりと口角を上げ、更に強く蹴り続けられて遂に俺は泣き出してしまった
『…う”ぁ”、ぅ、痛ぃ、あえちゃ、あべちゃん…』
「泣いたくらいじゃ許さないから。ほら立てよ。Stand up」
上手く身体に力が入らなくて、近くにあった棚に手を伸ばしてそれを支えに立ち上がると、追加で”Come”とコマンドが来たから再び彼の方へ歩を進める。彼の目の前まで来た瞬間、彼の瞳に写っていた色が変化した
「…ふ、良くできたね康二。good boy とってもいい子」
あ、ほめられた。おれちゃんといい子に出来てたんや
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