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《こいつ全身性感帯なんだけど!!!!》



とある動画撮影で陰キャさんが放った一言に、俺は人知れず冷や汗を流す。


元々くすぐりには弱い方だったが、そこまで言われるほどだったろうか?


撮影が終わったあとは特に何も触れられることもなく解散したが、動画で見るとやはり過剰ではないかと思うくらいくすぐりに反応している俺がいた。



『絶対原因があるはずや……』


うーんうーんと考えているうちに、なぜ自分はこんなどうでもいいことに時間を費やしているのかと疑問が浮かんできた。


ピコン!

音と共に 画面に表示された【この】という文字に現実に引き戻され、おれはさっき悩んでいたことをさっぱり忘れ、仕事に戻るのであった。






『っあー!!疲れた!』


グッと背伸びし、手元にあったレッドブルを喉に流し込む。


仕事終わりのレッドブルは格別すぎる。


次のスケジュールは、とカレンダーを見れば【kunさんと陰キャさんの三人で撮影】と書いてあり、時間を確認すればあと数時間後。


『……やっべ!!!ギリっギリや!』


急げば間に合う、そう思った俺は必要最低限の荷物を持って撮影現場、もといニート部ハウスへ向かった。




『すんません!!遅くなりました!!』


結局ギリギリで間に合ったものの、部屋にはkunさん一人。


『あれ?陰キャさんは?』


部屋を見渡すもkunさん以外の人は見当たらない。

今日の撮影は三人の動画だけで、他の人がいないことは間違いないのだが。



「やーっぱ見てなかった。陰キャ今日来れないってディスコに入ってたでしょ。」



リスケしようと思ったけどひまじんさん返事ないからもしかしたら来るかもって待ってたんだよ。


呆れたように「ほら」とディスコの画面をこちらに向ける。そこには【すみません…体調不良で今日行けません…】の文字。


『まじすか!焦ってて全然気付かへんかった……』


がっくりと項垂れていると、kunさんがこっちおいでとソファから手招きしているのが視界の端に見える。


「まぁ、大方編集作業してて見てなかったんでしょ。急いできたんだろうしちょっと休んでいけば?」


確かに急いできたので呼吸も整っておらず、レッドブルを飲んではきたものの、それもそろそろ切れそうだ。


『……お言葉に甘えてお隣失礼します』


三人がけのソファは二人で座るにはかなり広い。

近くに座るのもなんだし、かと言って隅っこに座るのも……。

短い葛藤の末、ちょうど中間あたりにちょこんと腰を下ろす。


「そういえばさぁ」


思い出したようにkunさんが話し出す。

特に打つ相槌も無いので、耳だけそちらに傾けた。


「この前の撮影、なんだっけ。……あれ、あー、そう、整体のやつ?」


「あれさ、お前だけ妙に感度良かったよね」



感度。



思いもよらぬ単語に肩が震える。


それは、俺が片隅においやった未解決問題である。


それをどうして、と言葉にしようとしたが、次に続いた言葉に俺はさらに衝撃を受けることとなる。





「あれ、絶対俺とのセックスのせいだと思うんだけど」





『ッング!ゲホッ!ゴホッ!…っはァ!?何言ってんの!?』


発しようとした空気を思い切り吸い込んでしまい、激しくむせる。

涙目になりながら反論すれば、当の本人はうんうんと頷きながら続きを話す。



「だってそうじゃね?腰とか脚とか、俺がいっつも可愛がってるとこばっかで『あーーーー!!!うるさいうるさい!!』いやうるさっ……」


顔をしかめるkunさんを尻目に、俺は全てのピースがハマる快感と全てを理解してしまった羞恥に挟まれその場で縮こまる。



そういえば、あの撮影の前に時間があるからと目の前の人物と身体を重ねた。

確かにその時、いや、よく考えれば毎回俺の腰だの脚だのに手を這わせ反応を楽しんでいた気がする。


「今だって」


するり。

細いようでしっかりした男の手が腰に触れた。


『ッひァ』


びりびりと痺れのような快感が身体を走る。

逃げようと身体を捩らせるも、さらに引き寄せられピタリと身体を密着させられる。


「……ほら、触っただけでもうその気じゃん」


熱を含んだ視線に、ぞくりと背中が震える。

明らかにマッサージではないそれに、抵抗しようにも力が入らずゆるく押し戻すだけになってしまった。


『ちゃうやん……っ!だって、その触り方……っ!ッあ、そこ、ばっかぁ…!』


空間が生まれたことにより、動きやすくなった手はさらに奥の方へと進む。


これはまずい……!!!


流されそうになった瞬間、ディスコの通知音が鳴り響く。


発信元は《陰キャ転生》。


これ幸いと通知ボタンを押せば、開幕一番謝罪の嵐。


ハァ〜〜〜〜〜〜。


kunさんの方からとんでもないため息が聞こえた後、遊んでいた手が離れていく。


「別に怒ってないよ、体調不良はしょうがない。リスケしよう 」

さっきまでの雰囲気は去り、仕事モードに入るkunさんを見てほっとする。

絶対あのまま続けてたらろくな事にならなかった。ありがとう陰キャさん、また今度なんかお菓子でも奢ってやろう。

「あ、ひまじん?リスケ終わったらさっきの続きね。お預けの分たっぷり楽しませてもらうから。覚悟しといて」

前言撤回。激痛足つぼマッサージご招待や。

性感帯開発のさらなる発展

「ここでもきもちよくなろーね〜」



勘弁して下さい!

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コメント

1

ユーザー

あの動画の言葉で小説作りが捗った… この作品神すぎ

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