TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する




ああ・・・カッコいい・・・カッコいい・・・私の上で動く力・・・心臓がキュンキュンする



っ!沙羅!!それやめて!」


ハァ・・・

「やだ!」


「イっちゃうぞ!」



今の力に対抗できるのはこれぐらいしかない、沙羅が内側をキツク締め付けた瞬間、力は両腕で沙羅の顔を包んで最奥で種を解き放った



そして力なく沙羅の上に崩れ落ち、首筋に顔をうずめた、沙羅は力の背中に両腕を回し、大満足で絶頂の嵐が収まるまで、二人はピクリとも動かなくなった




ハァ・・・「ずっと言いたかった事があるの・・・」


ハァ・・・「何?」



二人は繋がったままじっと見つめあった、沙羅はもう涙を隠せず力を見つめて言った




「お帰りなさい・・・力」



力はハッと目を見開いた、だがすぐに優しく微笑ん沙羅のおでこにキスをした




「ただいま・・・沙羅・・・」

・:.。.・:.。.






・:.。.・:.。.





チャプン・・・「沙羅、髪を洗ってあげる・・・」



浴槽で力の脚の間にすっぽりはまった沙羅の肩に背後からキスをしながら、力が言った



フフフ・・・「でも高校の頃とは違って随分髪が伸びたから洗いにくいわよ?」


「洗わせて」



揺らぐ水面が反射して二人の頬にまだら模様の影が出来る、力の長いまつ毛が濡れて束になっている・・・まだ沙羅は二人がこうしているのが信じられなかった、まるで現実味がない




立ち昇る湯気がきらめくヴェールの様に二人を包む、今力はシャンプーを付けた沙羅の頭をワシャワシャ洗っている、5本の指が絶妙な力加減で頭皮をマッサージしてる、なんて気持ちが良いんだろう




「う~ん・・・こんなに甘やかされるとあなたがいなくなったら一人で洗えないじゃない」



シャンプーの泡の塊が乳房の斜面をノロノロと滑り降り、やがてツンと尖った淡い色の乳首でとどまった、力はそこに手を伸ばして乳首に優しく円を描いた



「子育てに・・・仕事にいつも一人で頑張ってるんだから、今は僕に甘えて、リンスはどれ?」




クスクス・・・「コンディショナーよ」



コンディショナーを流されて髪をクリップで止め、今度は沙羅が力の体を洗い出した



スポンジにボディーソープを付けて力の盛り上がった胸や腹筋を洗っていく、八年ぶりに見るお互いの体を観察し合う



ほぉ~・・・「本当に逞しくなったのねぇ・・・」


「3時間近くスタジアム中を走り回って歌わなきゃいけないから、体力作りも大事なんだ、それにツアー中はホテルに缶詰めで暇だからみんなで筋トレばかりしてる」




沙羅はとまどって額に皺を寄せた、あらためて今の力の現状の過酷さに同情した



「かわいそうに・・・」


「もう慣れっこだよ」



力は沙羅のヒップを優しく撫でて笑った




「私が今妖精になったら、あなたのポケットに忍び込んでどこにでも着いて行ってあげるのに・・・」


「それはこういう事をする時には人間に戻ってくれるのかな?それならいいよ」


「ああっ!・・・」



湯の中でまた力が入って来た、彼のモノは温めのお湯よりも熱かった、もう沙羅は何も言えなくなった





・:.。.・:.。.




朝日がすっかり昼に昇っている頃、沙羅と力の寝室はまだ深い静寂に包まれていた、エアコンの静かな音が響き、薄暗い部屋でカーテンの隙間から差し込む陽光が、床に細長い光の帯を描いている



一晩中愛し合った二人はベッドでぐっすり熟睡していた、力は沙羅を腕枕し、沙羅は力の胸にぴったり引っ付いて、まるで世界が止まったかのように穏やかな寝息を立てていた



その時、突然バタンッ!とドアが勢いよく開く音で、静寂は一瞬で粉々に砕けた



音々がスタスタと軽快な足取りで沙羅の寝室に突入してきた



「キャァ!」


「うわぁ!」




沙羅と力は同時に飛び起きた、あまりにも驚いた全裸の力がベッドの端でバランスを崩し、ドサッと床に転がり落ちた、あわてて股間を抑える



沙羅は咄嗟に布団を首まで引き上げ、羞恥と驚愕でみるみるうちに顔がトマトの様に真っ赤に染まった


「ね、ね、音々ちゃん・・・」


「お・・・おか、おか、おかえりっ」



力が床から這い上がり、沙羅の開けた布団に急いで入った、音々はそんな二人のパニックなどまるで意に介さず、トコトコと小さな足音を響かせ、沙羅のドレッサーの前に堂々と立つと、引き出しをガサゴソと開け始めた、慌てる大人達をまったく気にしていない



「ああ! いいのいいの! そのままで、音々すぐ出て行くから!あっ、あった!あった!音々のブレスレット」



音々は笑顔を浮かべ、引き出しからキラキラと光るビーズのブレスレットを目の前にかざした



ピンクと水色のビーズが陽光に反射し、彼女の小さな手首にパチンと装着される、満足げにブレスレットを眺めながら、音々はこともなげに言う




「もうお昼だけど、パパとママはゆっくりしてて、音々、このブレスレット取りに来ただけだから、今から拓哉君達とおじいちゃんの家で流しそうめん大会するの!」


「えっ!?」


「あっ・・・そ・・そ・・そうなんだ・・・」



とすっかり思考が停止している二人を音々は気にも留めず「ジャーね!」と元気よく手を振ると、バタンッとドアを閉めて颯爽と去って行った



彼女の階段を降りる小さな足音が遠ざかり、やがて庭の方から拓哉達の騒々しい声が響き合い、車のエンジン音とともに遠ざかって行った




寝室は再び静寂に包まれた



残された沙羅と力はまるで嵐が過ぎ去った後のように呆然と顔を見合わせる、二人の顔は羞恥と笑いの入り混じった真っ赤な色に染まっていた



しばらくして二人はお互いの顔を見合わせて爆笑した




ワハハハ「僕の娘は将来大物になるぞ!本当に細かい事は気にしないんだな!


クスクス「音々ちゃんが入ってきた時の力の慌てた顔ったら・・・」




二人の笑い声はまるで高校時代に戻ったかのように軽快で、寝室は一気に笑い声で満たされた




窓の外では、夏の陽光が庭の木々をキラキラと照らし、蝉の声が遠くで響いている、二人の間でどこか懐かしい穏やかな時間が流れていた





・:.。.・:.。.





「ツアーに出なきゃ・・・行けない・・・」




ベッドで力の胸に抱かれ沙羅が満足感にボウッとしている時に力がポツリと言った




―またいなくなるのね―

・:.。.・:.。.




沙羅は目を閉じて思った


「うん・・・」


「今・・・言うべきじゃないのかもしれないけど・・・今度は半年間・・・世界中を飛び回るんだ・・・君はお店もあるし、音々ちゃんの学校もあるし―」



「私はここを離れられないわ」



沙羅はキッパリ力に言った、力は沙羅を腕に抱きながらまっすぐ天井を見つめていた




「わかっている・・・でもずっと考えていたんだ、ワールドツアーは今回で最後にする、半年したら日本に拠点を置いて、日本で活動する!」



「力・・・」




沙羅は驚いて目を丸くして力をじっと見た、力が上掛けの下で完全に横向きになり、逞しい脚を沙羅の脚にからませてくると、心が切なくなった




「分かったんだ・・・君の傍こそが僕の居場所だって、僕はここを拠点にして家族と過ごしたい、そうなったら会社を辞めることになるけど・・・でも今考えた事じゃないんだ、ずっとフリーの作曲家になって日本で活動することを考えていた、今がその時だと思う」




沙羅の唇がこわばった、思わず涙を浮かべそうになるのを堪えている様だった




「今度こそ・・・逃げないよ、結婚してくれ、沙羅」




力は指を沙羅の指に絡め、真剣な眼差しで見つめて来る




沙羅も力の顔をじっと見つめた、今聞いた言葉で頭がくらくらしてくる




二人はしばらく見つめ合い・・・




力はじっと沙羅の返事を待っている






この約束を・・・



簡単に信じてしまっていいのだろうか・・・





彼はまたそう言って・・・韓国へ行ってしまったら帰ってこないのかもしれない





不安がどっと沙羅の胸に押し寄せる、また私は傷つくかもしれない・・・






沙羅はぐっと唇を噛んだ




でも今更それがどうだと言うのだろう、ずっと力は沙羅の唯一の男で全てだった、そしてこれからもそうなんだろう




あどけない初恋の気持ちも


浮かれて飛んでいくほど笑った日々も


愛おしく大切に出来るように


辛くて大変だった時期を超えて


沢山の初めてをくれたよね・・・




ああ・・・涙が流れる




力のプロポーズにもう嬉しいのか悲しいのかも分からない




たとえまた捨てられても・・・




何度嘘をつかれても・・・




バカな女と笑うしかない・・・





どうせ私はこのひとしか愛せないのだから

・:.。.・:.。.





「わかった・・・待ってるわ」


「沙羅・・・」





沙羅は涙を流し、力にしがみついて言った






「キツく抱いて・・・」

・:.。.・:.。.






・:.。.・:.。.






関西国際空港の出発ロビーは、旅立つ人々と見送る人々のざわめきで溢れていた




ガラス張りの大きな窓からは、夕暮れの滑走路に駐機する飛行機のシルエットがオレンジ色の空に映え、どこか切ない雰囲気を漂わせている



チェックインカウンターの行列、免税店のカラフルなディスプレイ、子供の泣き声やアナウンスの声が交錯し、まるで一つの小さな世界がそこに広がっているようだった




「うわ~ん!税関ひっかかったぁ~~!」




力と手を繋いでいる音々の後ろで、突然、背後から響いた大声に二人は振り返った




誠がベルトに付けたプードルのぬいぐるみを揺らしながら半泣きの顔で叫んでいた




ロビーの一角で、メンバー達が騒々しく言い争いを始めている、その声は周囲の視線を集め、近くにいた家族連れや若いカップルが彼らの動画を撮っていた、いくら変装していても彼らがブラックロックだと認識している証拠だった




「お前トランクに何入れたんだよ!」


「めんつゆ!キッコーマン!1ℓ!」


「バカ!液体はX線を通さないんだぞ!」




ニット帽を被った海斗が呆れたように誠に言う、誠が頭を抱え、その横でジフンはクスクス笑っている




「そんなの韓国でも買えるだろ!」


「『ヤマキ』なら会社の近くのスーパーで見たぞ」




ロン毛をポニーテールに括り、サングラスをかけた拓哉がさらに突っ込むと、誠は首をブンブン振って反論した




「『キッコーマン』じゃないと嫌だ!」


「なんでも一緒だろ!」


「味覚音痴の拓哉にはわからないよ!」


「とにかく鑑識が来るまでここを動けないよ!」


ハァ~「また待たされるのかよ」





ブラック・ロックのメンバーがロビーで喧々囂々と言い合いをしている様子に、力の父・健一もため息をつく




「明日からこの騒々しさが無くなるのは寂しくなるねぇ~」


フフッ

「本当に」





健一の横で沙羅も笑った、健一は力と沙羅の再会を心から喜んでいてくれた、今や沙羅と健一は家族も同然だった、息子の過去の過ちを水に流し、孫娘を心から愛してくれている健一は今や沙羅には無くてはならない大切な存在だ



沙羅の隣で、親友の真由美が拓哉と何やら話している




「スマホ持った?」


「おう!」


「忘れ物ない?」


「おう!」





拓哉が真由美をじっと見て言った




「出来るだけ電話するから!」




真由美の頬がポッと赤くなる、二人はじっと見つめ合ったまま、まるで世界に二人っきりの様にお互いしか見えていない様だ




あら?あらあらあら・・・?




沙羅は口元を抑え、真由美の瞳が乙女になっているのをマジマジと見た、いつの間に?後で真由美には話を聞く必要があるだろう、その時ぐいっと力に腕を引っ張られた





「僕!コンビニ行ってくる!沙羅!来て!」


「え?ちょっと・・・力!」




黒のTシャツに黒の野球帽を深々と被った力にぐいぐい手を引かれ、沙羅は引きずられるように連れられて行く



「り・・・力!コンビニで何買うの?」



ちょうど人がいない角を曲がった所で力に抱きすくめられ、咄嗟に唇を奪われた




ハァ・・・「り・・・力・・・口紅落ちちゃうよ!」


「僕と口紅のどっちが大事なの?」


「力・・・んん・・・」


「ほら、もっと舌出して!離れている間この味を忘れないで」




少しイライラした力に唇で口をこじ開けられ、滑らかで温かい舌が絡まって来た、沙羅は思った




私だってみんながいるからお別れのキスは我慢していたのに・・・




こんな風にキスをされたら我慢できない、ぎゅっと胸を力に押し付け、体の力を抜いて彼の厚い胸板にもたれた、力の両手が沙羅の背中やお尻を這いまわっている、沙羅の体の感触をまるで忘れないように手で確かめている様だ、ずっと撫でていてもらいたい




やっと唇を力に解放してもらった頃には沙羅は息が上がっていた、力をじっと見つめる




・・・ああ・・・やっぱり半年なんて寂しすぎる



そんな沙羅の気持ちを察したのか、力が真剣な眼差しで言った





「手を出して」


「手?」





力はそっと沙羅の左手を引き寄せて薬指に指輪を滑らせた、冷たい金属が指に触れた瞬間、沙羅の心に温かい波が広がった、指輪はまるで彼女のために作られたかのように、完璧にフィットしていた





「力・・・これ・・・」



「婚約指輪だよ・・・沙羅はお店があるからシンプルなのにした、もう外さないでね」




沙羅は震えながら美しく輝く指輪がはまった自分の指を見つめた



八年前・・・



若かったあの頃・・・お金がない二人は、指輪をあきらめてその分を結婚式の資金にあてた



沙羅は指輪なんてなくても、力がいればそれで良かった、だって沙羅が求めるものは力だけだったから






シンプルながらプラチナシルバーの土台に小さなプリンセスカットのダイヤモンドが指輪全面にびっしり詰まっている



そのダイヤモンドが、空港の光の中に照らされてまるで生き物の様に輝いていた、力は沙羅の手を握り指輪をそっと撫でた





「ツアーが終わったらもうずっと一緒だよ、僕達は家族だ」





力の言葉は、静かだが力強く、沙羅の心に深く刻まれた、彼の瞳には、ブラックロックのリードボーカルとしての自信ではなく、ただ一人の男としての純粋な愛が宿っていた、沙羅は涙をこらえきれず、力の胸に顔を寄せた





「なるべく早く戻る」


グス・・・

「待ってる・・・」






二人は束の間の別れを惜しみ、暫くのあいだ建物の陰に隠れて何度もキスをした








・:.。.・:.。.









loading

この作品はいかがでしたか?

11

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚