テラーノベル
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開けた瞬間、盛り付けのあまりの美しさに心を奪われる。
「うわ、やばっ! めっちゃ美味そう!」
「俺、ローストビーフ大好物なんだよね」
「食べるのもったいないよね。これ、1枚1枚巻いてあって、バラの花に見立ててるんだね。すごくロマンチックだなぁ」
碧はお重に顔を近づけて、まじまじと見ている。
こういう可愛いものが、碧は昔から好きなんだ。
「本当にすごく綺麗。バラがたくさん咲いてるみたいだよね」
「いつも父さんがみんなに何か持って行けってきかないから。『ホテル リベルテ』の日本料理のローストビーフ。料理長が盛り付けのセンス抜群なんだ」
「こんな綺麗で美味しそうなローストビーフ、絵麻にも食べさせてあげたかったなぁ」
碧がしみじみと言った。
「だったら、家に贈るよ。たくさん用意するから、2人でゆっくり食べるといい」
「本当に? うわぁ、龍聖は最高だな! ありがとう、楽しみにしてる」
「ああ。さあ、みんなも食べて。これは、琴音のサンドイッチの次に美味しいから、どうぞ」
「うわ~。さっきから龍聖、ずっとのろけてないか?」
仲間に肩をつつかれて笑っている龍聖君。
「仕方ないよ。龍聖は琴音のことが大、大、大好きなんだから」
「や、やめてよ、碧。みんなの前で恥ずかしいよ」
「俺は全然恥ずかしくないけど?」
「えっ…」
龍聖君がサラッと言った言葉にドキッとした。
「琴音、素直に喜べば? お前らは本当にお似合いなんだからさ。龍聖と琴音は最高の夫婦だよ」
「碧……」
仲間にくすくす笑われて、確かにすごく照れるけれど、でも……
龍聖君や碧の言葉はとても嬉しかった。
高校時代からの大切な仲間達が祝福してくれているのだから、素直に喜んでもいいんだよね……
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