コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
僕は11時発の飛行機に乗った。着くまでには13時間かかる。僕はほぼ寝て過ごし、瞳さんからもらったお菓子の詰め合わせを食べた。夕方になると飛行機から見える夕日が綺麗だった。
着くと時間はお昼を過ぎた頃だった。時差がすごいある。親父が空港で待っていた。
「久しぶり。よく来てくれたな」
「長かった…」
「今日はゆっくり休んで明日手伝ってくれ」
僕は疲れ果てていた。半年間は両親の家で過ごすことになっている。両親は海外に行ってもう5年になる。僕が住んでいる所とは全く違うお店がたくさんある。家まではもちろんあの話だ。
「好きな人ってどんな人だ?」
「やっぱその話だよな。可愛くて危なっかしいからほっとけない感じ」
「えー、いいな。今度会わせてくれよ」
昔から親父とはよく恋愛話をしていた。でも奥手なため付き合えたことはない。つまり瞳さんが初めての彼女ということだ。告白のときもありえないくらい緊張した。
「ただいまー」
この家に来たのは久しぶりだった。扉を開けるとすぐに親母が出てきた。
「久しぶりー!待ってたわよ」
とても嬉しそうな顔をしている。こうやって家族全員で過ごすのはすごく懐かしい。それから親父に仕事がどんな状況なのか教えてもらった。
「疲れてるだろうから寝てらっしゃい」
「うん」
そう言って寝室に行く。なんだか落ち着かない。疲れたけど飛行機でたくさん寝たから眠くはないんだよな…。すると不意に瞳さんの声が聞きたくなった。向こうの時間は夜か。起きてるかな。そう思いながら電話をかけた。でも繋がらない。また後でにしようと思い目をつぶっていると、電話がなった。
「もしもし…」
「あ、よかった。ちょっと声が聞きたくて…今大丈夫ですか?」
電話だと顔が見えないから余計声の可愛さが際立つ。それから飛行機でのことや国の雰囲気などを話した。しゃべれるだけでも嬉しいけど、やっぱり顔が見たい。
「今日は遅いしいいですけどビデオ通話したいです。…あれ、瞳さん?」
「寝ちゃいましたか。好きです。おやすみなさい」
思ったことが自然と声に出た。