テラーノベル
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「何度だって関係ないし、どんな状況でも関係ないからっ!!浮気は浮気で、裏切りで………私と千愛が出て行くか……パパが出て行くか……」
ここまで言うつもりだったのかな、私……
頭がごちゃごちゃで、感情のままに言葉が出る。
「ここまで来たのよっ?佐野キミって、頭おかしいの?怖いんだけど?パパが本気でなくたって、ここへ来て奥さんがいるかどうか確かめたいくらいの気持ちにさせてるのよっ?何やってるのっ?」
「ごめんっ、ごめんっ……本当にごめん……っ……」
後悔の念がにじみ出る表情で絞り出した謝罪とともに、夫が床に手をついて私を見上げた。
「軽率な行動を悔やんでも遅いけど……本当に反省してる。ごめん…申し訳なかった、本当に…」
そうして頭を下げた夫は、ほぼ土下座状態だ。
「あの人、自分とあなたで千愛を育てられる、って言ったのよっ!」
「はっ?」
「はっ?って言いたいのは私の方よっ。何年も心待ちにしてやっと生まれた千愛のこと、軽く扱われてたまるものですかっ。ううん、口にさえして欲しくないわっ!」
「そう、本当にそう。ママの言う通り……本当にごめん。俺の愚かさと浅はかさが原因だ……本当に申し訳ない」
「浮気も簡単にして、謝罪も簡単にされちゃ困るのよ。何も元通りには戻らないって、わかるでしょ?」
座った椅子から前のめりになって、視線だけあげた夫の上に怒りの言葉を浴びせる。
「何が、うどんだけ?よ。私が作ったものを食べて、私が掃除したお風呂に入って、私が干した布団で寝て、私が洗濯したものを着て出て行って、浮気?で、そうやって謝ってるってことは、許してっもらってこのまま離婚せずにって思ってるの?
「っ……何度でも謝る。浮気は二度としない。許して欲しい…申し訳なかった、ごめん…」
ここで夫の頭が床について驚いた…プライドの高い夫が、土下座している。
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