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ドキンッドキンッ・・・・ドキン・・
心臓の音が耳元で聞こえる
どうしよう!
人を撥ねてしまった?
ああっっ!
どうしよう!
どうしよう!!
慌ててサイドブレーキを引き、私は運転席から飛び出した、動揺で体が震える
歩道に倒れているのは若い男性だった、真っ黒のシャツにクリーム色のオーバーコートを着ている
私は彼に駆け寄った
「ああっ!大変!あのっ!大丈夫ですか? 」
素早く目で確認したら外傷はないように思える、どこも血が出ていない・・・・
でももし頭を打っていたら?ロングコートを着ているのでどの場所に、どの程度の怪我を負っているのかわからない
血の気が失せてげっそりした男性から、苦痛にゆがむ表情が見て取れた
ああっ!なんてことっ!
「とにかく・・・き・・救急車っ!け・・警察っっ 」
私はスマホを取りに、開けっ放しの運転席へ戻ろうと立ち上がった
その時ガシっと右の足首を掴まれた
「きゃぁ!・・・え? 」
「ダ…メ・・・です・・・」
弱々しい息を吐きながら男性が私を見つめて言った