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#エリオット
あおあお
37
#見捨てられたイラスト
あおあお
35
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マッチング待機中。
画面には「プレイヤーを検索しています」の文字。
やることがなくなった僕は、机の横に置いていた塩味ポテチの袋を開けた。
パリッ。
一枚食べる。
うまい。
もう一枚。
うまい。
三枚目を食べようとしたところで、妙な視線に気付いた。
「……」
「……」
向かい側。
シクサーがじーーーっとこちらを見ていた。
「なに?」
「別に」
「絶対別にじゃないでしょ」
「見てねぇ」
「見てるよ」
ものすごく見てる。
しかもポテチを。
視線がポテチに固定されている。
「食べたいの?」
「別に」
「じゃあなんで見てるの」
「……」
沈黙。
分かりやすすぎる。
僕は笑いながら一枚つまんだ。
「はいはい。食べる?」
そう言って差し出す。
すると。
シクサーは少し身を乗り出して――
パクッ。
「ひゃっ!?」
ポテチだけじゃなかった。
僕の指先まで一緒に食べられた。
慌てて手を引っ込める。
「な、なにするの!?」
「ん」
シクサーは平然と咀嚼していた。
「うまい」
「いやそうじゃなくて!」
「事故だろ」
「絶対わざとだよね!?」
「さあな」
口元が少し笑っている。
怪しい。
ものすごく怪しい。
僕が抗議していると、シクサーは首を傾げた。
「でも」
「?」
「塩気が足りねぇな」
「え?」
次の瞬間。
彼は僕の手首を軽く掴んだ。
「シクサー?」
そして――
ぺろ。
指先についたポテチの塩を舐め取る。
「――っ!?」
僕の思考が停止した。
シクサーは何事もなかったような顔で言う。
「これでちょうどいい」
「ちょうどよくない!!」
顔が熱い。
ものすごく熱い。
絶対真っ赤になってる。
一方のシクサーはというと。
「騒がしいな」
とか言いながら平然としている。
……ように見えた。
でも。
よく見ると。
耳だけ真っ赤だった。
「あ」
「……見るな」
「シクサーも照れてる」
「うるせぇ」
「照れてる」
「うるせぇって」
その時。
画面が切り替わる。
《マッチングしました》
「あ、始まる!」
僕が慌ててコントローラーを握る。
その横でシクサーは小さくため息をついた。
「ポテチ」
「ん?」
「後で続きな」
「続きって何!?」
「ポテチ食うんだろ」
絶対それだけじゃない言い方だった。
けれど試合が始まってしまい、問い詰める暇はない。
そして僕はその試合中、
さっき指を舐められたことを思い出してばかりで、
見事に最下位になったのだった。