テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
この世界は異世界、だが色んな世界を取り込みすぎたせいで崩壊寸前だった。
そこに世界の調和を保つ役割を持った英雄、と呼ばれている六人兄弟がいた。
ある日突然厄災は訪れた。
空は割れ、大地は歪み、空は荒れていた。
その原因は強すぎた、
人ならざる者だった訳ではない、
善意の心を吸って強くなる化け物だったのだ。
「うわぁ…最悪」
「面倒だなー、」
凛紅はそう言って寝転がるように空を見上げる。 でも、浮かぶ剣の数はいつもより遥かに多かった。
「行くよ!」
「近距離は任せて!」
理沙は短剣と槍を持ち高らかに笑いながら飛び出す。それは戦闘狂だけど、兄弟を信じて前に出る長女としての声だった。
「ねえねえ!どの玉がお気に入りー?」
莉音の玉が空中を不規則に舞う。だが、ちゃんと“兄弟を守れる位置“から攻撃をしていた。
「…弱点、見えた!」
「皆、全力で行くよ!」
琴葉が敵の弱点を作り出し、鎖が敵を縛る。今にも泣きそうな目からは誰よりも強い思いを感じさせた。
「回復するよ!」
葵斗が皆めがけて薬を投げつけた。体が軽くなり、傷が塞がった。
「まだ終わらせてたまるか!」
これは野心ではない、人を守りたいという気持ちだった。
「 ハハッ…支配魔法は嫌いかい?」
創大の魔法が敵の精神を削る。狂喜じみた笑いの奥で、創大は全員の位置関係を把握していた。
ーーだが
敵が、世界そのものを破壊しかねない一撃を放つ。
規模が大きすぎて避けれないし 防げない、もしこれが直撃するとここら一帯は数十年機能しなくなるだろう。
「…あー、やっぱ来ちまったか」
凛紅が立ちあがった。
「兄貴?!」
皆は叫ぶように驚いた。
だが凛紅は振り返らずに一言、こう言った。
「悪いな…」
「ここだけは、俺の仕事」
その時の凛紅の背中は誰よりも頼もしく見えた。