テラーノベル
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幼なじみの彼女とは、子どもの頃からずっと一緒だった。
大人になって、離ればなれになったけど、最後に会った時、彼女は笑いながら言った。
「もしも私が先に死んだら、毎年誕生日にこの公園で待ってるよ」
それから数年後、彼女は事故で亡くなった。
誕生日の日、僕は約束を思い出して、ひとりでその公園に行った。
ベンチには、誰かが座っていて、振り向いた。
彼女の姿だった。
僕は声をかけた。
でも、彼女の目は空っぽで、笑っていなかった。
そして、そっと手を差し出してきた。
「約束、守ってね」
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