テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
席に着き、辺りを見渡す
どこもかしこもきらびやかでずっと眺めていられるほど
にしても、どうしてそんなにお金が?
怪しいよね…。
ジトーっと組長さんの顔を見る
しかも、ディナーに連れて行ってくれるなんておかしい
ずっと見ていると、組長さんは見ていることに気がついたのか、見返してきた
僕が、見ていることに疑問を思ったのか聞いてきた
「なんだ、涼風ゆずき」
「いや、お金もってるなって」
「当たり前だ」
「人を騙した金で食べるご飯は美味しいですか?」
「別に、人を騙している訳では無い」
「どういうことです?」
「いずれわかる…。というより、言った方がいいか?」
迷うことなく「お願いします」と言ったが
ガチャとドアが開いた音で組長さんは口を閉じてしまった
ドアの方を見る
すると、ズラーと1列に入っていく、お店の方たち
中には、お皿を持っている人も
先頭にはさっき居たオーナーさんと、たぶん料理長さんがいた
そして、オーナーさんが口を開いた
「東条様、涼風様」
えっ?僕も?
「この度は、セ デリージュにお越しくださり、誠にありがとうございます」
「今回は、秋のフルコースとなっております」
と言ったところで僕のお腹がグゥーと鳴ってしまった
あちゃ~やった
恥ずかしくなり、下を向く
だって、美味しそうな匂いがしてるんだもん…。
僕のお腹が鳴ったせいで変な空気になっちゃったし
すると、組長さんが「すまないが、私の姫がお腹を空かせて我慢できないようだ笑」
ひ!姫って…。
しかも、ちょっと笑ったよね!
でも、変な空気を和ませてくれてありがとうございます…。と心の中で呟いた
「では、早速…」
とオーナーは合図を従業員さんたちに送り
僕の横にきて机に前菜が置かれた
ゴクリっ
あんまり、野菜は好きじゃないけど…!これは美味しそうだ
色とりどりの野菜に、すだちの匂いがする
また、グゥーとお腹が鳴ってしまった
あっ…。もう!
「クスクス」と目の前から笑い声がする
その目の前にいる相手は当然、組長…。
笑うな!もう!
コメント
5件
ヤ/ク/ザもの好きなのでありがたいな 続きを楽しみに待っております!!!!
あ~もう本当可愛い! 続き待ってます!!!