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#さのじん
さぬ
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前回の続きとなりますので第一章と第二章をまだお読みでない方はまずはそちらから是非ご覧ください!
今回はほぼ🩷💛です。ほのぼのの欠片もありませんのでご了承ください…!
あとがっつり🔞シーンありますので苦手な方はご注意を。
それでは大丈夫そうな方はお進み下さいませ!
🩷➞勇
💛➞仁
勇「仁人……!? どうしたんだよ、その格好……!」
部屋にいた勇斗は驚いた表情で、すぐに仁人を引き入れ、背後のドアの鍵をしっかりと閉めた。
その温もりといつも通りの優しい声に触れた瞬間、仁人の緊張の糸がぷつりと切れた。
勇斗に強く抱きしめられ、その温もりに触れれば、仁人の目からは堰を切ったように涙が溢れ出す。
ガタガタと震えが止まらない仁人を勇斗は優しくソファへと座らせる。
勇「仁人、ゆっくりでいいから何があったか話せるか?」
普段と変わらない、包み込むような勇斗の低い声。
その圧倒的な安心感に、仁人は喉を詰まらせながら、今までに起きたことの全てを必死に伝えた。
仁「太智が……ロケバスで急に鍵を閉めて、押し倒してきて、脱がされたかと思ったら、噛みつかれて……。そこから逃げたら、今度は階段で舜太に捕まって、無理矢理キスされて、首とかに、こんな跡……っ、残されて……」
思い出すだけで呼吸が浅くなる。
勇斗は黙って、仁人の震える手をそっと包み込むように握りしめて静かに聞いていた。
仁「舜太からもやっと逃げ出したのに、今度は柔太朗に見つかって……。こんな酷い姿をスマホで撮られた…それに柔太朗のを口で……勇斗に送るって、脅されて、それで……っ。皆おかしく、なっちゃって… 俺、もうどうしたらいいか分かんなくて……!」
恐怖と混乱でめちゃくちゃになりながら一気に捲し立てた仁人を、勇斗は優しく引き寄せ、もう一度その大きな腕で壊れ物を扱うかのように抱きしめた。
勇「……そっか。辛かったな、仁人。一人でよく耐えたよ」
仁「勇、斗……」
勇「怖かったよな。太智も舜太も柔太朗も、お前の気持ちを無視して傷つけるなんて本当にどうかしてる。……でも、もう大丈夫だから。俺のところに来たんだから、何も心配しなくていい」
勇斗は抱きしめる腕に少しだけ力を込め、仁人の耳元で優しく囁いた。
勇「お前が大丈夫じゃない時は、俺が全部受け止めてやるって言っただろ? リーダーじゃなくていい。完璧じゃなくていい。俺の前でだけは、ただの『仁人』でいろ。あいつらから、俺が絶対に守ってやるから」
その言葉は、凍りついていた仁人の心をじわじわと溶かしていった。
誰よりも自分のことを理解して、味方でいてくれる。
ボロボロになった自分を、何一つ責めずに全肯定して包み込んでくれる佐野勇斗という存在。
仁(ああ、俺……)
絶望の淵で差し伸べられたそのあまりにも深い優しさに、仁人の胸の奥が、恐怖とは違う熱さでドクンと跳ねた。
傷ついた心に勇斗の存在が深く染み込んでいき、生まれて初めて、この男に寄り添いたい、この人に惚れてしまいそうだという強い感情が、涙と一緒に溢れそうになる。
勇斗の胸に顔を埋め、ここが自分の唯一の居場所なのだと信じて、仁人が完全に心を許しきった。
まさにその時だった。
デスクの上に置かれた勇斗のスマホが、静かに震えて画面が光った。そこに見えたのは、つい先ほど、通路の陰で柔太朗に撮られたはずの自分の写真とその下に続くいくつかのメッセージ。
『太智:俺演技マジ頑張ったわー。吉田さんの可愛いとこ見られて満足や』
『舜太:痕跡、分かりやすいところに残しといたよ!』
『柔太朗:指示通り、仁ちゃんを限界まで追い詰めたよ。あとは勇ちゃんよろしくね』
そのやり取りを見た瞬間、抱きしめられていた腕から抜け出して、思わず勇斗のスマホを手に取る。
更にそれよりも数時間前の、勇斗と番組プロデューサーとのやり取りも目に入る。
『勇斗:今回のロケ地、俺だけ隔離された特別待機室を用意してもらえますか? 差し入れ多めに手配するので、他のメンバーやスタッフには内緒で。鍵がしっかり閉まる部屋でお願いします。』
『プロデューサー:佐野さんのご希望通り、別館の鍵付き個人室を待機室として手配しました。』
仁「……え?」
仁人の思考が真っ白になる。
スマホからゆっくりと顔を上げると、さっきまであんなに心配そうに自分を見ていた勇斗の顔から、一切の優しさが消え去っていた。
そこにいたのは、冷徹で、全てを計算通りに進めた者の、愉悦に満ちた笑みを浮かべた姿だった。
勇「あーあ、見ちゃった?」
勇斗は溜息交じりに笑うと、仁人の細い手首を掴み、ソファーへと押し倒した。
勇「言っただろ? 『俺は仁人に、俺を選ばせたい』って。普通にアプローチしても、お前はリーダーとしての理性が邪魔して、誰も選ばずに逃げるだろうから。命令っていうか、ちょっと誘導して、お前を追い詰める役をやってもらっただけ。あいつらもお前が欲しくて必死だったからね。……でも、周りが過酷になればなるほど、お前は自ら俺のところに飛び込んでくる。この特別待機室もそう。お前がボロボロになって逃げ込めるように俺が最初から仕組んだ檻なんだよ。実際にほら、お前は自分の足で俺が用意した檻に入ってきたもんな」
全てが仕組まれた罠だった。
あまりの裏切りの衝撃に、仁人の脳裏に激しい怒りが沸き起こる。
仁「……演技、だったのかよ。太智も、舜太も、柔太朗も……全員、お前に言われて俺を騙してたのか……っ! ふざけるな……! だったら、皆が言ってた言葉も、あの必死な顔も、全部嘘じゃないか! お前が皆を唆して、俺を陥れるために……っ…」
勇「嘘? 嘘なわけないけど」
勇斗はあっさりと仁人の言葉を遮り喉を鳴らして笑った。
その冷徹な瞳が暴れる仁人を上から押さえつける。
勇「あいつらの気持ちは本物だよ。じゃなきゃいくら俺の頼みでも、大切なリーダーにあんな酷いことしないでしょ。……あいつらはね、お前を本当に手に入れられるなら、悪役にだって喜んでなるって言ったんだよ」
仁「は……?」
勇「ただ、最初にルールを決めただけ。『抱くのは禁止。最後に仁人が誰を選ぶか、このロケで白黒つけよう』ってさ。あいつらはお前を追い詰めて、自分の腕の中に逃げ込ませるつもりで、本気でお前を襲ったんだよ。……演技って言ったのは俺に負けたあいつらの、精一杯の強がり」
勇斗の言葉に、仁人は息を呑んだ。
全員が本気で自分を自分の檻に閉じ込めるために、勇斗のゲームに乗ったのだ。
勇「ゲームは俺の勝ち。お前が選んだんだよ、仁人。他の誰でもない、俺のことを」
仁「違う……俺は、ただ……っ」
勇「違わないよ。もう被害者のフリして逃げるのは終わり。あいつらの本気の執着からお前を匿ってあげられるのは世界中で俺だけなんだから。ほら、もう頑張らなくていいよ。俺に全部委ねて」
裏切られた怒りさえも『お前が俺を選んだ証拠だ』とすり替えられ、仁人の頑なだった理性が音を立てて崩壊しかける。
勇斗は逃げようと藻掻く仁人の動きを大きな身体で軽々と押さえつけながら、剥き出された首筋や鎖骨の傷痕をじっと見つめた。
仁「っ……、勇斗っ…はな、せ…っ…!」
必死に声を上げる仁人の言葉を無視するように、勇斗はゆっくりと傷跡へ顔を近づけた。
そして太智と舜太が残した赤黒い痕跡の上に、直接熱い舌を這わせる。
仁「ひ……ッ!? あっ…や、だ……っ!」
他の男たちの匂いを全て自ら舐めとり、自分の存在だけで塗り潰そうとするかのような、執拗で容赦のない愛撫。
その上から、自らのモノだと証明するように、上書きするようにキツく吸っては跡を付けていく。
勇「ここだけじゃない、お前の身体俺が全部上書きしてやる。勿論…初めても、な」
その言葉を聞いて抵抗しようと激しく騒ぎ立てる仁人の唇を、勇斗は強引なキスで塞いだ。
仁「ん、っ〜…!」
言葉を封じられた仁人の身体へ勇斗は空いた手を這わせていく。
露出した胸元の頂きへと指を滑らせれば、指先で転がしてから強めに弾いて、爪でギュッと押し潰した。
仁「ん、むぅ……ッ!? ……っんんっ!」
あんなに怖かったはずの他の3人とは異なり、勇斗の大きな手が直に肌に触れることで、仁人の身体は抗えない熱さを帯びていく。
その正直で可愛らしい反応に勇斗は満足そうに目を細めて口を離した。
仁「はぁ、っ…は、ぁ…っ…」
精神的な絶望とは裏腹に、肉体は熱く脈打ち始め、仁人自身は緩く勃ち上がり始めていた。
勇斗はその変化を見逃さず、遠慮なくスラックスを脱がし、下着の中に手を入れると今度はそこを直接弄り始めた。
仁「んぁっ…!やだっ…!触る、な、ぁ…っ…!」
勇「腰浮いてる、気持ち良いんだろ?素直になれよ」
仁「ふざけ、な…っ…あ、ぅッ…!」
拒絶と快感の狭間で翻弄され、仁人の昂りはいつしか最高潮に達していた。
どうしてこんなにも身体が反応してしまうのか、それは仁人にも分からなかった。
相性という抗えない運命から逃れられないことを、仁人はまだ知らない。
勇「仁人、イきそう?」
仁「そ、なこと…んっ、な、い…!」
勇「こんなにここ震えてるのに?ほら、出せよ。1回イっといた方が楽になれる」
仁「ひぃ、ッ…!!強い、つよ、ぃッ…!!やぁっ…!も、で…っ…〜〜ッ!!」
容赦ない強く激しい上下する扱きと鈴口をぐりっと押し潰される快感を受けて、仁人は勇斗の手の中で最初の射精を迎えてしまう。
白濁は勇斗の手に放たれ、零れ落ちぬように掬い上げながら勇斗は口角を上げた。
勇「身体は正直だな、仁人。俺を求めてここまで来たんだろ? もう、どこにも逃がさないから」
勇斗は自らの手に纏うその白濁をにちゃにちゃと弄びつつ、仁人を押さえつけていた手を解放しては仁人の下着を取り払った。
仁人は驚いて目を見開く。
そして達した余韻で力が抜けかける身体に鞭打って、解放された両腕を動かしては、勇斗に背を向ける形で体勢を変え逃げようとした。
しかし勇斗は目の前で獲物が逃げるのをみすみす見逃すはずもなく、今度は後ろ手で仁人の両腕を、片手で押さえつけて拘束する。
そして仁人のキュッと締まった後孔へと白濁を塗り拡げた。
今から何をされるのか理解してしまった仁人の顔が青くなっていく。
左右に首を振りながら必死に言葉を紡いで。
仁「勇斗、いやっ……」
勇「仁人、力抜け…」
仁人の拒否も虚しく、勇斗の中指が中へと飲み込まれていく。
仁「ぐっ……う、ぅ…っ…」
その手つきはいやに優しくて、傷付けぬようにと細心の注意が払われているのが分かる。
仁人は慣れない感覚と異物感に呻き声を上げる。
勇「お前の良い所探してるから、もうちょい頑張れ」
仁(そんなこと言われたって、そこは出すところで入れるとこじゃねぇ…!気持ち良くなんてなれるわけない、早く終われ…)
仁人が脳内でそう叫んでいると、勇斗の指がある一点に差し掛かった。
その瞬間。
仁「ひぁっ…!?」
甲高い甘ったるい声が部屋に響く。
何が起こったのかも分からないままに頭上に?を幾つも浮かべる仁人。
勇斗はその様子ににやりと口角を上げた。
勇「みーつけた。ここが仁人の良いとこだ…なっ!」
そう言ってはその膨らみをぐりっと強く押し込まれる。
仁「あ、ぐ……ぅ、あぁッ……!! ぁ、はぁっ……!っ……やだ、そこ、っ…おかしく、なる……っ!!」
勇「はっ……可愛い、仁人」
内側から直接揺さぶられるような甘い電流が身体中に走り、その激しい快感から逃げ出すことも出来ず、ただひたすらに嬌声を上げ続けるしかなかった。
そうこうしている間に勇斗の指は2本に増え、中を解すようにバラバラと動かしながら仁人の弱い場所もしっかりと刺激していった。
そして3本目まで入る程にグズグズに中が解れたタイミングで、勇斗は感嘆の溜息混じりに口を開く。
勇「…そろそろ頃合いだな」
勇斗は徐ろに近くのスツールの引き出しからスキンを取り出すと、己自身を外気に曝け出しては器用に装着した。
そして勇斗はその熱を仁人の後孔へと押し当てる。
仁「勇斗…それだけは、…っ…もう後戻り、出来なく、なる…」
勇「…俺はとっくに、後戻りするつもりなんてない。お前は俺のもんだ、仁人」
そう言って勇斗はグッと力を込めて仁人の中へと先端を押し進めた。
仁「あ、ぐっ…!はや、と…っ…」
嫌という程解されたおかげで痛みは無いが、受け入れたことのない質量が入り込んでくる感覚に身体は恐怖で震えた。
勇「仁人、大丈夫だから…力抜いて、」
仁「無理に、きまって…っ…」
必死に力を抜こうとするものの無意識に身体には力が入ってしまい、深呼吸しようにも浅くなる呼吸はどうにもならなくて。
勇「…前触ってやるから、」
仁「うぁ、っ…!!やっ、だめ…っ…!」
仁人が嬌声を上げて制止するも勇斗には届かず、萎えていた仁人のそれは勇斗の手によって再び硬さを取り戻していく。
仁「んっ、く…ぅ…っ…はぁ、っ…」
すると仁人の入口は緩みを見せた。
その瞬間に勇斗は一気に己の熱を押し込んだ。
仁「ひぐっ…!!くる、し…っ…」
勇「仁人、ちゃんと息しろよ。好きな所突いてやるから…」
そう言っては勇斗は仁人が先程覚えたばかりの強い快感を拾う箇所を執拗に擦り上げた。
その刺激を受けて仁人は弓のように背中を反らせて甘い声を上げ、それと同時に吐精した。
中の締め付けに勇斗の熱は更に昂りを見せた。
仁人の初めてを奪い、乱れた姿を目に焼きつける勇斗の瞳には狂おしいほどの歓喜と独占欲が灯る。
勇斗の理性は快楽に溺れる仁人によって消え去り、仁人の吐精直後であれど待ってやる余裕もなく腰を打ち付ける。
その度に仁人の首筋に残る太智たちの傷痕が、勇斗の熱によってドロドロに焼き消されていくのが分かる。
完璧なリーダーでいる必要も、あいつら全員の愛を天秤にかけて悩む必要もない。
仁人は俺のものだ。
勇「仁人っ…仁人…っ…」
仁人はぼろぼろと大粒の涙を零して、勇斗はさらに腰のピッチを上げ、容赦なく最奥を激しく突き上げた。
仁「あ、ぐ……ぅ、あぁッ……!! ゃっ、あ……っ、はや、と……っ、もう、むり……ッ、!こわれる、こわれちゃうから、ぁ……ッ!!!」
脳の芯まで痺れるような強烈な衝撃が何度も走り、仁人は声を枯らして泣き叫んだ。
理性が完全に瓦解し、ただ目の前の男の熱に溺れ、自ら快感の深淵へと沈んでいくことしか出来なかった。
勇「俺の名前だけ呼んで……。これから一生、お前の全部、俺が貰ってやるから……!」
勇斗の呼吸も激しく乱れ、最後に仁人の過敏な場所を抉るように強く腰を打ち付けた。
仁「ひぁ”ッ!!……あ、あぁぁぁ”ッ…!!! はや…と、ぉ”……ッ!!」
頭の先まで真っ白な光に染まり、仁人は大きく身体を仰け反らせて絶頂へと達した。
身体が激しく痙攣し、内側がこれ以上ないほどに勇斗を強く締め付ける。
その極限の収縮に誘われるように、勇斗もまた、仁人の最奥へ、自身の全てを熱く解き放った。
勇「っ、仁人……ッ!」
ドクドクと互いの境界線が消えるような熱い質量が溢れ、2人は重なるようにして激しく波打つ快感の余韻に身を委ねた。
特別待機室の静寂の間に、2人の高鳴る心臓の音と、絡み合う荒い呼吸だけがいつまでも響き渡っていた。
激しい愛の重圧から解放され、静まり返った特別待機室。
仁人はソファーに顔を埋めたまま、小さく呼吸を繰り返していた。
全身は勇斗に深く愛された熱に支配され、指先1つ動かす気力も残っていない。
背後から、勇斗の大きな腕が仁人の細い腰をぐっと引き寄せた。
肌と肌がぴったりと密着し、耳元に勇斗の低い声が届く。
勇「仁人…可愛かった。お前も気持ち良かっただろ?」
仁人は応えなかった。
ただ、涙で濡れた睫毛を微かに震わせる。
全ては勇斗が仕組んだ罠だった。
その絶望とそれなのに勇斗の腕の中でしか息が出来ない悔しさが、胸の奥でドロドロと渦巻いている。
返事のない仁人の態度を気にする風でもなく、勇斗は優しく、慈しむように仁人の背中を大きな手で撫でた。
しかし、その指先が首筋に残る太智たちの傷痕に触れた瞬間、ピクリと動きが止まる。
勇「……これ。明日には俺の痕だけで真っ赤になるだろうな」
仁「……っ、勇斗……お前、本当に、サイテーだな……」
掠れた声で仁人はようやくそれだけを吐きだした。
勇斗は小さく喉を鳴らして笑うと、仁人の肩口にそっと唇を寄せた。
勇「サイテーで結構。そうでもしなきゃ、お前は俺を見てくれなかっただろ? お前はさ、いつだってM!LKのリーダーっていう重い看板を背負って、自分の気持ちを二の次にしちゃうから。俺がどれだけ本気で伝えても、グループのために誰も選ばないって答えを出すに決まってた。だから逃げ道を全部塞いでやった。お前のリーダーとしての理性をズタズタに引き裂いて、俺の胸の中に飛び込んでくるしかなくした。……なぁ、仁人。俺のこと恨んでるか?」
真っ直ぐに見つめられ、仁人は言葉に詰まった。
裏切られたはずなのに、今こうして勇斗の体温に包まれていることに、どうしようもない安堵を抱いてしまっている自分がいる。
それが一番、恐ろしかった。
仁「恨んでる……。お前なんか、大嫌いだ…っ…」
勇「嘘つけ。身体はあんなに俺を求めて、離さないでって縋り付いてきたくせに」
勇斗は意地悪く微笑むと、仁人の唇に深く、吸い付くようなキスを落とした。
先ほどまでの激しさとは違う、じっくりと体温を分け合うようなキス。
勇「大嫌いでもいいよ。これから一生、俺の檻の中で、俺だけを見て過ごして」
仁「っ……、皆に、なんて説明するんだよ。明日、楽屋で……どんな顔して会えばいいんだ……」
不安に揺れる仁人の瞳を見て、勇斗は満足そうに目を細め、仁人の額に自分の額をこつん、と合わせた。
勇「何も心配しなくていい。あいつらには、俺から『仁人は俺のものになったから、もう触るな』って言っておくから。あいつらも覚悟の上だからさ。お前を追い詰める役を引き受けた時点で、俺に負けた時のことは分かってたんだよ。明日からはまた、いつも通りの仲良しなM!LKに戻れる。……ただし、お前が俺だけのもんだって、全員が知ってる状態だけどな」
その言葉に仁人の胸の奥でリーダーとしての最後のプライドと、どうしようもない反抗心がふつふつと湧き上がった。
全てを奪われ、罠に嵌められ、勇斗の体温に安堵してしまっている自分が悔しくてたまらない。
仁人は少しだけ身体を離すと涙で濡れた瞳を吊り上げ、勇斗の顔を真っ直ぐに睨みつけた。
仁「……勝手に決めるなよ。俺はまだ、お前のモノになったなんて、一言も言ってない」
勇「……へえ?」
勇斗の眉がピクリと跳ね上がる。
仁「太智も、舜太も、柔太朗も……みんな、俺のことを真剣に好きだって言ってくれたんだ。お前みたいに、汚い罠なんか使わずにさ。……ただ、みんなに無理やり追い詰められたから、一時的に避難してきただけだ。お前に完全に屈したと思うなよ」
息を荒くしながら、生意気に言い放つ。
少しでも勇斗を怯ませたかった。
優位に立たれている状況をひっくり返したかった。
だが、それは完全なる悪手だった。
勇斗は驚いたように一瞬目を見開いたあと、くくっ、と低く、心底楽しそうに笑い声を漏らした。
その笑みが、次の瞬間ゾッとするほど冷徹な愛の光を湛えた瞳へと変わる。
勇「ふはっ、最高。やっぱり仁人はそうこなくっちゃな。でもここ仕事場だし、これ以上お前をめちゃくちゃにできないのが残念だなって思ってたんだよな」
勇斗はポケットから自分の車のキーを取り出すと、仁人の目の前でチャリ、と鳴らした。
仁「……え?」
勇「まだ俺に屈してないって言うなら…今から俺の家に連れてってやる。もう今日の仕事は終わりだろ?明日オフなのも知ってるから」
仁「待っ……勇斗、お前、何言って……っ!」
拒絶の声を上げる間もなく、勇斗は仁人に自分の上着を乱暴に羽織らせると、裏口から人目を盗んで仁人を自分の車へと押し込んだ。
車が深夜の都会を疾走する間、仁人は勇斗の冷徹な横顔を見ながら、心臓の鼓動が激しく早鐘を打つのを感じていた。
やがて、たどり着いたのは勇斗の自宅。リビングのドアが閉まり、完全に世界の全てから隔離された、勇斗と2人だけの空間。
勇斗は仁人をベッドへと手荒に放り出すと、服を全て脱がせては遮るものの何もない身体へ、覆い被さるようにして組み敷いた。
勇斗の手が再び、仁人の服の隙間から滑り込み、熱を帯びた肌を直接愛撫し始める。
勇「ここなら誰も来ないし、どれだけ時間をかけたっていい。俺に堕ちてくるまで、たっぷり可愛がってやるよ」
仁「や、だ……触るなっ……! ぁ、んっ……!」
勇斗の冷たい指先が、仁人の拒絶を無慈悲に無視して、先程まで繋がっていた場所へと容赦なく滑り込んでいく。
あの部屋での行為とは比べものにならないほど濃厚で、逃げ場のない圧倒的な快感の渦が、仁人の理性をズタズタに引き裂いていく。
勇「ほら、口では生意気言っても、身体はもう俺の言うことしか聞かない。……早く俺のものになれよ、仁人」
差し込む朝の光すら届かない勇斗の寝室で、仁人はただ、勇斗の背中に爪を立て、彼の名前を泣きながら呼び続けることしかできなかった。
第三章 fin
コメント
2件
コメント失礼いたします! 主さん最高の作品です!本当に続ききになっちゃいます!^_^🫶