テラーノベル
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次の日、渡辺はオフ、向井は昼から仕事。
向井が家を出るのに合わせて帰って来た。
ソファに座り、ぼんやりしている。
「出来なかった」「やっぱり怖い」と小さく口にする。
何もせず、食事も摂らず、ソファに座っている。
気がつけば夜になっていた。
向井が心配して電話をかけてきた。
渡辺ーはい。
向井ー大丈夫か?
渡辺ーん、ごめんな。
向井ーそんなんええねん。
渡辺ー仕事、お疲れ様。
向井ー何か食べたか?
渡辺ー忘れてた。
向井ーちゃんと食べな。
渡辺ーサラダ食べる。
向井ーん〜食べへんよりマシか。
渡辺ーなぁ、また頑張るからな。
向井ー無理せんでええ。
渡辺ーううん、やってみる。
向井ー緊張せんと出来たらええねんけどな。
渡辺ーなるべく前に集中する。
向井ー俺は待てるからな。
渡辺は向井が待っていてくれるからこそ、頑張りたい。
風呂で、自分で指3本挿れてみた。
違和感がある。
それに軋む感じがする。
そろりと抜き挿ししてみる。
最初は痛かったが何度もやってると身体が熱くなってきた。
出来るかもしれない。
ありがたいことに、そんなに頻繁にオフがあるわけではない。
次の日が昼から仕事とか、動かなくていいような仕事の日を選んで頑張ると決めた。
1週間後、VTRを見てコメントを言う仕事がある。
それも昼から。
向井はドラマ収録日。
電話して「この日にする」と言った。
向井ーええのん?
渡辺ーん。
向井ー練習してるん?
渡辺ーん。
向井ーごめんな、無理さして。
渡辺ーううん大丈夫。
向井ーほな、美味しい晩ご飯作るわ。
渡辺ー楽しみにしてる。
向井は自分の欲の為、渡辺に無理させてるんじゃないかと思ってる。
気にし始めると、ずっと気になる。
向井ーなぁ、めめ。
目黒ー暗い声でどうした?
向井ー俺のせいで、翔太くんに無理させてるんかなぁ。
目黒ー翔太くん、無理してる?
向井ーそんな気がする。
目黒ーじゃあ、康二は今まで通りで満足なの?
向井ー先を望んでしもた。
目黒ー翔太くんは、康二が大事だから、康二の思いを受けて頑張ってるんじゃないの?
向井ーでもな、可哀想やねん。
目黒ー俺にはどうしようもないけど。
向井ー分かっとる、愚痴や。
目黒に言ったところで何も解決しない。
最初のうちは感じないと思う。
慣れるまでどれくらいかかるだろう。
渡辺が可哀想に思ってしまう。
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