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-次の日-
また普段と変わらへん1日が始まるって思っとったら俺はリビングの時計を見て気づいた
「やばい!遅刻や!」
(こんなん初めてや!やばい…怒られる!)
(幸いまだ時間的に大丈夫や、急いで行ったら間に合う!)
そうして俺は慌てて支度し、バイクに乗ろうとした
しかしよく考えたらこの前バイク故障して今修理中って事に気づいたから急いで駅まで走った
(くそ…次の電車逃したら絶対あかん…確定で遅刻してまう…)
俺は限界まで走った…
(よっしゃ!間に合う!)
何とか間に合った、この電車に乗れたらギリセーフや息を切らしながらもつり革につかまってたら
「ん…?浅倉か?」
満員電車の騒音の中でもはっきり聞こえた声、城戸の兄貴やった
「兄貴…なんで」
「しっ、電車ん中やからここでは話かけんな…」
意外と兄貴は周りに気を使う、多分こんな性格やからみんなに好かれてるんや
次は〜○○駅〜○○駅〜お出口は右側です〜
駅に着いたアナウンスが流れた後、ドアが開いてそっから人が雪崩の様に出ていった
(やばい…見失う…)
流石にこんな人混みの中やったら絶対見つけられへん…そう思った次の瞬間
パシッ
手を掴まれた感覚が身体中を駆け巡った、慌てて手を掴んだ人を確認すると、
「これではぐれへんやろ?」
城戸の兄貴やった
落ち着いて囁いてくる兄貴と180°違うようで、俺の理性はもう持たへんくなるかも知れへん、その気持ちを表すかのように心臓の鼓動が周りの人らに聞こえるくらいに鳴った
「え、あ…はい…」
俺はいきなりの事で声を失った
「なんや、話せへんくなっとるやん、まあいきなりやったらびっくりするか、すまんな」
そう言って微笑む兄貴…いやこっちはそれどころちゃうねん、あんたのせいでほんまに心臓止まりかけたわ
とか言ってツッコミたいけど上手く話せへん
そんな事考えとったらいつの間にか駅から離れ街を歩いとった、そしてまず疑問があった
「なんで兄貴あの電車おったんですか…?」
あの兄貴があんな遅刻ギリギリな電車に乗るとは思えへん、車もあるやろ
「寝坊してんや…」
「車はどうしたんですか?昨日まで乗ってましたやん」
「ガソリン切れやった…」
なんとも簡単な話しやった
「そう言う浅倉はどうしたんや?」
「いや、俺も寝坊ですよ…バイク修理出てるし…」
そんな何の変哲のない会話をしとったら事務所に着いた、そんで一緒に入った
「おはようございます!」
そう同時に言うとカシラが話かけてきた
「なんやぁ、お前ら…一緒に遅刻しかけて、カップルみたいやなぁ」
「カシラぁ、皮肉ですか?一応カップルなんでね」
そんな事を城戸の兄貴は簡単に言った、もちろんこんなん言われて嬉しかったし、心臓が止まりかけた
「兄貴…今日は何回心臓止めようとするんですか…」
「まぁ急にこんなん言ったりしたらびっくりするか…すまんな」
「謝らんといてくださいな、とりあえず仕事頑張りましょ」
「そうやな!今日も頑張ろなぁ!」
そう言いながら今日も仕事に励む