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その後、涼ちゃんは自分の部屋に戻った。
ドアを閉めて、ベッドの端に腰を下ろす。
さっき回収した箱の中から、あの一つを取り出した。
「……」
媚薬、と書かれた文字をじっと見つめる。
別に深い意味があるわけじゃない。
そう分かっているのに、なぜか目が離れなかった。
「……何やってんだろ」
小さく呟いて、箱を裏返す。
効能説明。
よく分からないカタカナ。
さっきまで笑っていたのに、
一人になると、急に静かになる。
元貴が必死で掴んでいた姿が、頭をよぎる。
あの焦った目。
「治したい」だけでいっぱいだった顔。
涼ちゃんは箱をそっと閉じる。
「……ほんとに」
「無茶しすぎなんだから」
でも、責める気持ちは湧かない。
箱を引き出しにしまい、
少し考えてから、苦笑いする。
「……ふふ」
自分でも、何を考えているのか分からない。
ただ、
守らなきゃいけないものがある
その感覚だけが、胸に残っていた。
涼ちゃんは立ち上がり、電気を消した。
リビングの方から、
若井と元貴の声が、かすかに聞こえていた。
なんで薬局に媚薬売ってたのかわからんわ笑ちょっと不自然になってしまったかね笑まあいいや