治侑×奇病

⚠注意⚠

治侑

ノンケ部分あるかも？

自分でも何言ってるかわからない作品になった(？)

―悪魔病―

―治視点―

それは突然の出来事だった。

朝目覚めると俺の背中から悪魔みたいな烏色の翼が生えていた。

ちょうどその日、侑が急に真っ青な顔をして病院に行きたいと言い出したため、付き添いとして俺も一緒に病院へ行くことにした。俺もこの翼が何か診てもらいたかったため都合が良かった。

診断の結果、俺は悪魔病だとわかった。

悪魔病は天使病という病を患った人と話す事で治るらしい。

侑は俺に言ってくれなかったが、医者は侑が天使病だということを教えてくれた。

じゃあ、俺は侑と話せばいいだけで治るのか。

簡単な話だな。

俺はすぐに治る病気だと思い、安心していた。

だが、現実は違った。

俺はこの病気を甘く見てた。

俺と侑の病気の相性は最悪だった。

侑の病気は最高の幸せを知れば治る。

対して俺の病気は、相手を裏切るような行為をする最低なもの。そして病気を治すには侑と話す必要がある。

つまり、俺が話しかけると侑に裏切るようなことをしてしまい、侑を傷つける。

そして、侑の幸せが逃げてしまう。

別に俺が裏切ったところで侑は傷つかないかもしれない。

でも、多分それは違う。

確かに俺達はよく喧嘩もするし気が合わない所もあるかもしれない。

けど、今までずっと一緒に居てお互い支え合ってきた唯一無二の存在だ。

こんな事を言う柄でもないが、俺は家族として、兄弟として侑のことを愛しているし、一番大切な存在だ。

きっと侑も俺と同じ気持ちだと思う。

だからこそ、侑が傷ついてしまう。

俺は侑に話しかけるたびに殴ったり、暴言を吐いたりしてしまう。

侑にそんな事したくない。

でも、感情が抑えられない。

身体の言うことをきいてくれない。

俺がいつも酷いことをした後、侑の顔は俺に対しての恐怖と絶望に満ちていた。

あぁ、俺が侑をこんな顔にさせてしまったのか。

俺のせいでまた侑が幸せじゃなくてなってしまったのか。

俺が話すと侑の幸せが一歩また一歩と遠ざかってしまう。たとえそれが病気のせいだとしても侑の心に傷ついてしまうかもしれない。

侑に話しかけて侑を幸せから遠ざけるか

侑に話しかけず俺が治らないままか

…そんな事、話しかけない方に決まっている。

ように俺は天使病に“患った”人に話せばいい。

侑が治った後でも話しかければ治る。

でも、俺が悪魔病である間は誰これかまわず最低な事をしてしまう。

周りの人はどんどん俺から離れていくだろう。

皆俺を避けていくだろう。

そして、俺はいつの間には1人になってるだろう。

そんな俺も自分自身に嫌気がさしてくるだろう。

でも、それがどうした。

これも全部侑のためだ。

侑の病気を治すためだ。

誰もいなくなったって構わない。

俺が1人になろうが関係ない。

俺は俺の一番大切な存在を守る。

俺がどうなったって痛くも痒くもない。

俺は少しの間ひとり寂しい気持ちを我慢して侑が幸せを知ってくれれば全て解決する。

それだけなんだ。

数週間後、侑が死んだ。

侑は生命力を翼に奪われ、そのまま息絶えた。

そして、侑が最後に遺した言葉は、

「治、愛して」

だった。

俺は哀しみより先に混乱してぐちゃぐちゃの気持ちがあった。

侑は俺に愛してほしかった？

侑の最高の幸せは俺に愛される事だった？

俺が愛してたら侑は治ったんか？

俺が侑を愛さなかったから侑は死んだ？

俺が侑から離れたから？

俺が侑を愛してあげなかったから？

俺が侑を殺した？

俺のせいで

侑が、侑が

俺のせいで侑が死んだん？

え、あ、あ゙ぁ、

そうか。そうや。

俺が、俺が侑を殺してしまったんや

―悪魔病―

背中から漆黒の翼が生えて仲間を裏切るような行為をする。主に暴言、暴力などをする。

治すことが出来るのは天使病を患ったモノと話すことのみ

天使病のように激痛は走ることはない。

大体の対象者は自分自身に嫌気が差し、精神的に病んでしまうケースが多い