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あの日から。



任務で休日があればほぼ毎回『とき』を訪れるようになった。


ここのおはぎが超うめぇんだよなァ…


定期的に甘いものを食べたくなる。



それに_____



『さねみさんっいらっしゃい!』




「ん」




『あっお顔の傷、もう跡になって消えかけてますね、よかったです』



「あァ、もう痛くも何ともねぇよ」



『ふふ、よかったです』


そう言って実季は微笑む。


自然と俺も顔が緩む。


『あ〜!でもまた傷が増えてます!?』


着物から見える、俺の腕の包帯を見

実季は俺の近くに寄ってくる。


「ん、大したことねェよ」


思わず素っ気なく答える。


『えぇ、、包帯ぐるぐる巻きだし心配です、、』


シュンとしたように包帯部分を見つめ

『痛そう、、、』だの言ってやがる。


心配してくれるのはありがてぇんだが

好きだと認識してから距離感が近い実季には全く慣れる気がしない。



『痛くなくなるおまじない、私知ってるんです』


「何だァ?まじない?」


俺が問いかけると


『えっとね、、、』


そう言ったかと思えば


「〜〜ッ\\\」


実季は俺の包帯側の腕に触れ、


『痛いの痛いの飛んでいけ〜〜』


ぐるぐると傷をさすりながら言った。




『ね、少しマシになったでしょう…?』


そう俺の顔を覗き込みながら裏目使いで言う。


わかんねぇ。


正直何も変わった気はしねぇ。笑


おまじないなんて、効くわけねぇ。


そういった類のものなんて俺は信じた試しがなかった。


そんなもんをこうやって、純粋に


素直に信じて俺にかける実季が


可愛くて。


可愛くて____





ふ、と微笑みながら


「あァ、少しマシになってきたみてェだ、あんがとな」


と言うと



『よかった〜〜〜』



鈴が鳴るように笑顔になる。


『パパがね、小さい頃からよく怪我をしたらこのおまじないを唱えてくれたの』


気づけば____


「ん、そうか」



本気で好きになっていた_____




でも、実季にとって俺は?





あくまでお客さんとして。


実季を見ると接客をしながら常連の客と世間話をしたりする姿。


年配の方が多いが、俺と同じくらいの年齢層、また、小さな子供にまで


『いっぱい食べてくれた君には、、、


はいっ!!』


そう言って子供に渡したのは、かざぐるま。


『ふ〜〜って息を吹きかけてみて』


子「ふ〜〜〜〜〜」



クルクルクルクル…




子「わ〜〜〜〜!すごい!!ありがとうおねぇちゃん!」



『ふふ、上手にできたね!どういたしまして!』


子「うん!またね〜〜〜〜おねぇちゃん!」


母親「ほんといつもありがとうございます」


『いえいえ、とんでもないです。お気をつけて帰ってくださいね』



実季を見ていると



家族が____


生きていた時のことを思い出す。



幸せな日々を思い出させてくれる。



いつか、この気持ちを伝えることができるだろうか。





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