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「白夜くん、ちょっと相談があって…」
「どうされて?」
「今日は十二月二十六日。大晦日まであと五日でしょ。」
「そうだね。」
「大晦日って皆夜更かしして、なんなら徹夜する人もいるじゃん。」
「まさか…。」
「そうなの。私も君も皆がちゃんと寝てくれないと妖力失うタイプの妖怪なの。」
とんでもないことを言いよる。漫画好きなのでそのパターンは漫画で何度も見ていたものの、暗夢もそうだとは思わなかった。
「ちなみに去年までは強攻策で、人間でいうエナジードリンクを飲んでたんだけど、今確認したらもう無いんだよ。」
「材料は?作るのに何日必要なの?」
「四百日くらいかな。」
「来年の大晦日すら間に合わないじゃん。僕にやったみたいに強制的に眠らせられないの?」
「出来るけど…。あいにく透明薬も切れてるし同じ場所に集めないと一斉にはできないんだよ。」
「あ、透明薬は僕の分あと一錠残ってるよ。どうする?」
「成功するか分からないけど、クラスの皆呼べるかな?」
「何言ってるの?」
「だからさ、この地下の家を改造して、大晦日に皆でパーティーしたら楽しそうじゃん。そして更けてきたタイミングで一斉に眠らせるの!」
「あと五日!呼び切れるの?正月旅行なんて行く人もいるし…。」
「数学と一緒。パターンをやれるだけやるんだよ。」
コイツ腹立つなー。今年の悔いは二学期の数学のテストも負けたこと、ただ一つだ。ま、九教科の総計は勝ったけどねー。
「作戦はとりあえず私がクラスラインで人誘う。来れるか迷う人は夢で落とす。白夜くんはなんか美味しいスイーツ頼むよ。」
「え?なんで?」
「だってさ白夜くん、得意なことはホットケーキを上手に膨らませられることなんだよね?」
あ、キッチンでこっそりホットケーキ焼いて食べてたのバレてた。恥ずかしい。でも、こうなれば注文を承るのが甘党・白夜である。
「よし!当日は百枚焼くぞー!」
「あと肉系も宜しくね。」
当日。秘密基地らしい部屋に二十人ほど集まる予定だ。それだけいれば大丈夫らしい。暗夢が材料を早めに買ってくれたお陰で、既にホットケーキは完成した。その他に、焼き肉をするらしいので一応キムチを漬けておいた僕、凄く優しい。
「白夜くんは透明薬を飲んで上から見守ってて」
「なんで?」
「作ったの私って思われたいし、あさひちゃんと話す時間が減るから。」
「流石にクラス会で女子グループに介入するタイプの男子じゃないよ。」
僕は薬を口に入れた。すると早速、暗夢に近い文化祭でめっちゃ助かる系女子が来た。
「暗夢ちゃんやっほー。こんな場所が神社にあるんだねー。」
「あ、いらっしゃい。準備したから入って。」
ぞろぞろ入り始めた頃、男子が料理を食べ始めた。
「うわこのホットケーキ美味しい!ふっわふわじゃん。」
「サイコー」
「暗夢お前天才かよ。」
評価が暗夢のものになるのが悲しいが、ぶっちゃけ男子は可愛い女子におだてたいだけである。女子も同じで、暗夢と仲良くしとけば自分も可愛くなるという理論があるらしい。問題はあのカップルだ。輝も彼女がいる為暗夢をおだてる必要はないし、奏もバレンタインとかあってそれなりにスイーツには自信があるだろう。
まず、輝。
「うん、美味しいけど何か足りないね。」
クソ辛辣な意見だ。続いて奏。
「膨らみはいいけどパサついてる。ホットケーキは膨らみじゃなくて味で勝負しなよ。おすすめの牛乳あるけど教えようか?」
こいつも辛辣だなー。ただ、おすすめの牛乳とやらは勉強になるな。メモメモ。
紅白も終わる頃、皆も眠くなってきていた。すると暗夢はすかさず全員かな妖術をかけた。同時に皆スヤスヤ眠り始めた。
朝七時頃。皆目を覚ます。綺麗な初日の出が見えた。皆清々しく新年を迎えられてホッとしてる。昨日のご飯の残り物を食べて、皆は家に帰っていった。
「暗夢ー、どんな夢見せたのー?」
「決まってるでしょ、一富士二鷹三茄子だよ。初夢だからサービスね。」
「今日の夜に見る夢じゃないっけ。」
暗夢は、頬を赤らめる。
咲乃ルイ
#バトル