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ロシア「……出張?」
低く告げられたその言葉に、耳が拒否するように反応した。

信じられなくて、ただ間抜けに繰り返してしまう。


ドイツ「そうだ。数日は戻れない」

ロシア「やだ……」


即答だった。胸の奥から突き上げる衝動が口を突いて出る。

嫌だ、行かないで、と繰り返しながらドイツの袖をぎゅっと握りしめる。


ドイツ「ロシア」

ロシア「いやだ……いやだっ……」


情けない声で縋りついて、子どものように泣きながら彼の胸に顔を埋める。

犬のようにすがって離れない自分を、今では隠そうとも思わなかった。

それを笑いもせず、静かに頭を撫でてくれる彼がいるから。


ドイツ「必ず帰ってくる。心配するな」

ロシア「……絶対?」

ドイツ「ああ、絶対だ」


約束の言葉に頷きながらも、胸の奥はずっとざわついていた。




夜、荷造りをしているドイツの後ろ姿を見ているだけで涙が込み上げる。

ベッドの端に座り、袖を掴んだまま泣きじゃくる。


ドイツ「なぁ、準備しなきゃ……」

ロシア「やだ。触ってて……ずっと」


嗚咽交じりに子どものように甘えると、ドイツは小さく息を吐いて荷物を置き、ベッドに腰を下ろした。

腕を広げてくれる。すぐにそこへ飛び込む。


抱きしめられる温もりがあるだけで、少しだけ安心する。

だけど離れることを考えると胸が潰れそうになり、涙は止まらない。


ロシア「…置いていかないで……」

ドイツ「……ロシア」


ドイツの大きな掌が背中を優しく撫でる。

強い腕の中で、子どものように泣き疲れて、結局そのまま眠りについた。



目を開けると、ドイツの姿はもうスーツに変わっていた。

時間が来てしまったことを理解するだけで、喉の奥が痛む。


駅までついていく、と言って譲らなかった。

並んで歩く道のりは、普段なら嬉しいはずなのに、今日はただ残酷だった。


ホームに電車が入ってくる音。

身体が震えて、今にも泣き叫びそうになる。


ロシア「……ドイツ」

ドイツ「大丈夫だ。すぐ帰る」


最後に、ドイツが強く抱きしめてくれた。

耳元に熱い息。唇が重なり、世界が揺れるほどに深い口づけを落としてくる。


ドイツ「待ってろ」

ロシア「……わん……っ」


涙でぐしゃぐしゃの顔で頷くしかなかった。


電車の扉が閉まり、ガラス越しに見えた彼の姿が遠ざかっていく。

腕を伸ばしても届かない。

心臓ごと置いていかれるような感覚に、膝から力が抜けそうになった。



家に戻ると、静けさが全身を覆った。

あの大きな気配も、低い声も、何もない。


ふらりとベッドに腰を下ろし、ドイツの枕を抱きしめる。

深く鼻を押し付ければ、まだ残っているドイツの匂いが胸を締め付けた。


ロシア「……ドイツ……」


シャツを抱きしめ、泣きながら転がる。

けれどすぐに身体の奥が熱く疼き始める。


欲しい。ドイツの腕が、声が、噛み跡が。

求めても返ってくるのは布と匂いだけ。

それなのに、身体は勝手に反応してしまう。


ロシア「っ……やだ、でも……っ」


自分のモノを手で慰めながら、必死にドイツを思い出す。

首筋を噛まれた感触、血を吸われた時の甘い痛み。

耳元で囁かれる低い声。


ドイツ「ロシア……」

ロシア「んッ…///あっ……ドイツっ……」


何度も名前を呼びながら、寂しさに耐えきれず、身体を震わせた。




食事も味がしない。

仕事に顔を出しても、上の空でまともに返事ができない。


「大丈夫か?」と声をかけてくれる国もいたが、すべて耳に入らなかった。

必要なのはドイツだけだ。

他の存在はすべてノイズにしか感じられない。


夜になるとまた、シャツを抱きしめて枕に顔を埋める。

涙で濡らした布を必死に嗅ぎながら、彼の代わりに自分を慰める。

それでも足りない。何をしても満たされない。


ロシア「ドイツっ…」


空虚な声が部屋に響く。

犬のように鳴きながら、ただひたすら彼の帰りを待ち続ける。




ドイツのいない日々は、一日が一年のように長い。

会えない寂しさと、身体の疼きが交互に押し寄せては、心を削っていく。


それでも信じて待つしかない。

ドイツが帰る、その瞬間を。


ロシア「……早く、帰ってきて」


震える声で呟きながら、また布を抱きしめて目を閉じる。


心も身体も、すでにドイツのものでしかなくなっていた。







ロシア「……出張?」

ロシアが繰り返したその言葉に、胸が痛んだ。


俺は無表情を装って頷く。

ドイツ「そうだ。数日は戻れない」


すぐに「やだ」と返ってきた。

その即答が、俺の胸を締めつける。


袖をぎゅっと握り、涙をこぼしながら「やだ」と繰り返す姿は、もう犬そのものだ。

俺の前でしか見せない甘え、弱さ。

その姿を愛しいと思うと同時に、罪悪感が押し寄せる。


ドイツ「ロシア」

ロシア「いやだ……いやだっ……」


泣き声に縋られて、理性が軋んだ。

仕事を放り出してしまいたい。

だが、そうもいかない。


ドイツ「必ず帰ってくる。心配するな」

ロシア「……絶対?」

ドイツ「ああ、絶対だ」


その問いかけに力強く答える。

嘘はつけない。だが、こんなロシアを置いていくこと自体が裏切りのように感じられた。




荷造りをする背中に突き刺さる視線。

振り返れば、ベッドの端で袖を掴んだまま泣いているロシア。


ドイツ「なぁ、準備しなきゃ……」

ロシア「やだ。触ってて……ずっと」


嗚咽交じりの甘え。

心を揺さぶられ、俺は荷物を放り出し、ベッドに腰を下ろした。

腕を広げると、すぐに飛び込んでくる。


ドイツ「……困った犬だ」


苦笑しながら抱きしめる。

子どものように「わん、わん」と鳴いて縋るその声に、胸が締め付けられる。

俺の腕にすべてを委ねて、泣き疲れて眠りに落ちる姿を見ていると――愛しさと同時に、堕としてしまいたい衝動に駆られる。


ロシアをここまで幼くさせているのは俺だ。

すでに依存している。

ならばいっそ、完全に堕としてしまえばいいのか――そんな黒い考えすら過る。


眠るロシアの額に口づけを落としながら、俺も静かに目を閉じた。




スーツに袖を通し、出発の準備を整えた。

ロシアは目を赤く腫らして、駅までついてきた。


ホームに立つ彼の顔は、今にも泣き出しそうだった。

電車が入ってくる音が響くと、彼の体は小さく震えた。


ロシア「……ドイツ」

ドイツ「大丈夫だ。すぐ帰る」


その声を必死に押し殺すように、ロシアを抱き寄せ、唇を重ねた。

深く、強く、まるでこのまま時間を止めるかのように。

ドイツ「待ってろ」

ロシア「……わん……っ」


涙を滲ませながら頷く姿に、喉が痛んだ。

理性を削ぎ落とされそうになる。


扉が閉まり、ガラス越しにロシアの姿が遠ざかる。

その瞬間、胸を抉られるような苦しみを 覚えた。


俺は、あの犬を置いていってしまった。




会議の場でも、頭の半分はロシアのことだった。

ちゃんと食べているか、眠れているか。

泣いていないか。


携帯を取り出しても、すぐに連絡できない。

理性が邪魔をする。仕事中だから、と言い訳をして。


だが夜になると、その理性も崩れていく。

ベッドに横たわると、思い出すのはロシアの泣き声。


――……置いていかないで……


耳に残る声が離れない。

ロシアは俺の匂いを求めて枕を抱きしめているだろうか。

泣きながら、必死に慰めているだろうか。


その姿を思い浮かべるたび、罪悪感と同時に、黒い独占欲が芽生える。


ドイツ「……俺がいないと駄目なくせに」


唇の端が歪む。

そうだ。彼はもう俺なしでは生きられない。

帰ればまた泣きながら腕に飛び込んでくるだろう。


それを思うと、胸が締めつけられると同時に、快感にも似た熱が広がっていく。


ロシアが俺を待っている。

泣きながら、犬のように鳴きながら。


その姿を想像するだけで、心も身体も疼いた。

あいつはもう完全に俺のものだ。


ドイツ「……帰ったら、もっと縛りつけてやる」


小さく呟いて、目を閉じる。

理性の皮をかぶったまま、内側でどす黒い独占欲が育っていくのを自覚しながら。


こうして俺たちは、また依存しあっていく。




ゼーハー(;;;´Д`;;;)ゼーハー

今回長かったから、疲れた

ではまた!







俺は"████君"に恋をした

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コメント

4

ユーザー

わぁ〜…、、もう共依存だね…どちらも自覚済みの。 ついこの前までただの友人だったとは思えないな…そんな2人も好きッ!!

ユーザー

黒い!!そんなドイツ君も好きだ、、、!!(((銃殺撲殺刺殺 ドイツ君は自己的にロシア君と別れることできるのかな、、、でもロシア君は絶対できないな。依存し切ってる。、、、多分絶対起こらない事だからわからんな、、、

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