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教室リーグ~底辺モブ生徒が分析スカウターで超名門校の序列をぶっつぶす~
第51話 - 第51話 【波乱の立ち稽古】痛恨の予約ミスで舞台喪失!完璧な「王の器」が試される最初の試練
1,247文字
2026年05月16日
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役者メンバー全員がパニックと不和の空気に包まれる。
その混沌の中心へと静かに歩いてくる男がいた。
天宮蓮司だ。
彼は、まず震える小林の肩にそっと手を置いた。
そして穏やかな声で言った。
「小林くん。大丈夫だ。君は何も悪くない。心配するな」
「制作の最終責任者である俺が予約の最終確認を怠った。悪いのは全て俺だ。本当にすまない」
そして彼は斎藤と柴田を見つめる。
そのあとクラス全員へと向き直った。
その顔には、怒りも失望もない。
ただ太陽のような眩しい笑顔だけがあった。
「おいおい、なんだよ、その顔」
「たかが体育館が使えないくらいで、俺たちのハムレットは終わるのか?」
「俺たちが作ってるのはなんだ?完璧な舞台か?そうじゃないだろ」
「俺たちが作ってるのは『高校生活の最高の思い出』だ」
彼はそこで一度言葉を切る。
そして悪戯っぽく笑った。
「最高の思い出に、失敗はつきものだぜ?むしろ最高のスパイスだ」
「さあ、どうやって、このスパイスを最高の料理に仕上げるか」
「それこそが俺たち、演出家の腕の見せ所だろ?音無くん」
そして彼はもう一度、斎藤と柴田の眼を真っ直ぐに見て言った。
「律、隼人、どこで練習したらもっと楽しいか?一緒に考えようぜ」
その一言。
そのたった一言で全ての不和は消え去った。
そこにはただ王への絶対的な信頼とそして「この人のためなら」という新しい団結の空気だけが残されていた。
ミラー:「見たか奏。あれが王の器だ」
奏:「ああ。恐ろしいほどのカリスマだ」
俺はその光景を、ただ戦慄と共に観測していた。
そして彼は、俺の方へと向き直る。
「どこで練習したら楽しそうだと思う?音無くんの意見は?」
(俺に振るな。俺はこういう時、面白いアイデアを出せないタイプの人間だ)
俺が答えに窮していると、クラスのあちこから
「空き教室とか?」
「中庭は?」などと平凡な意見が出始めた。
その空気を断ち切るように、天宮がパンと手を打った。
「新校舎の屋上で練習しよう」
彼のその一言に全員が、静まり返る。
「高いところで、外で大きな声出して、練習すると絶対に気持ちいいって。今日は最高の天気じゃないか」
そのあまりにも無邪気な提案に、最初に異を唱えたのは山中だった。
「いや天宮くん、そこは使えないって!」
柴田も慌てて付け加える。
「そうだぜ。天宮。そこは学園の裏ボスの根城だぜ」
(裏ボス。影の帝王、轟木剛造か)
俺の脳内にミラーの声が響く。
奏:「おいミラー。正気かあいつ。自ら虎の穴に入るつもりだ」
ミラー:「あるいは虎を手なずける自信があるのかもな」
だが天宮は、全く動じない。
彼は、ただ太陽のように笑って言った。
「大丈夫だって。俺に任せとけよ」
その言葉には、誰も逆らえない不思議な力が宿っていた。
天宮はそう言うと役者チームと俺、そして久条を連れて歩き出した。
向かう先は新校舎の屋上。
影の帝王が支配する禁断の場所。
やがて俺たちは、屋上へと続く扉の前にたどり着いた。
そこには錆びついた文字で「立入禁止」と書かれている。
天宮は、その警告を無視して屋上の扉に手をかけた。
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