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大学帰りの甲斐田は、何時もと違う裏路地から家路に着いた。
甲斐田は「ふぅ、」 と静かに息を吐いた。
ガサッ
静か過ぎる裏路地には大分響いた音だった。
甲斐田はビクッと肩を上げて辺りを見回す。
街灯の下で山積みになったゴミ袋。恐らく近所の家の方々が此処にゴミ袋溜めているのだろう。
其処に埋もれていたのは、凛とした顔立ちとキメきったアメジストとマゼンダの夜色をした髪。
閉じきった瞼には深いパープルのアイシャドウがキラキラと輝きを放っている。
服装は、如何にも「金持ちですよ」と言わんばかりな上品なスーツを身にまとっている。
こんな所に人が居るなんて驚きしかない。
甲斐田は即座にその人に顔を近づけて、眉間に皺を寄せながら観察してみた。
左からスッと伸びてきた手が甲斐田の頬に触れ、鼻先が触れるくらいまで顔が引き寄せられた。
「えっ」
夜の街の光を飲み込んだような、深く濡れたワインレッドの瞳と目が合った。
「お前、すげえ綺麗な顔してんな」
「は?」
甲斐田は驚きを隠せず、慌てて顔を離した。
「あの、大丈夫ですか、?」
甲斐田は思い出したように問いかけた。
「あ”、? 大丈夫だよ、気にすんな。」
返ってきた言葉を其れのみ。
なんなんだろうこの人。 人の事を心配させといて、気にすんなって、気になるだろ。
と、言わんばかりに甲斐田の顔は歪んだ。
「お家、帰らないんですか」
「あぁ?あぁ、帰れねえんだよ。」
見た目は金持ちそうに見えるのに、家が無いのかと、甲斐田は余計に心配になった。
「お家、無いんですか。追い出されてるんですか。」
「…どっちでもねえよ。」
「どっちでも無いって?」
「家の前で姫が俺の事待ってんの。」
姫…?待ってる…?
あまりにも理解が追い付いていなさそうな甲斐田の顔を見て、すぐに説明してくれた。
「客が、!家の前で、!俺の事を、!待ち伏せしてんの、!今帰ったら何されるかわかんねえっつの、」
数秒考えた後甲斐田の口から出てきた言葉は
「え、ホストさんですか?」 。
その場の空気が、いや時が一瞬止まった様に感じた。
ホストは「ふっ」と笑って
「今まで俺がホストってこと、分からなかった?」
そう、問いかけた。
「はい、、全く、」
そのホストは笑いを堪えるように顔を横に向けて、口元を手で隠した。
「んははっ」
堪えきれなくなったようにホストは眉を下げて笑った。
その笑顔もやけに格好良いなと、甲斐田は思った。
「俺、ここら辺でホストやってんのよ、『不破湊』、宜しく。」
「ふわみなと…」
「そ、不破湊っ」
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続きは直ぐ出しますっ!
見て下さり有難う御座いました🙇🏻♀️՞
また何処かで🪄💭
コメント
1件
えええ好き …、、 ここから どうなるのか … 、、