コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『翌朝…』
れお助「おい。大家ってのが、甘えて
きたんだが…。」・台所に立つマイコに
言った
マイコ「夜は、そういうことがあります
。害はないので、気にしないでください
。」・タマネギを切っている
れお助「そっ、そうか…。」
『一方、タグマは…』
タグマ「さて、バイスのゴハンを
買ってから仕事に行くか。」・町の中を
歩いている
語り手「バイスは、家で、お留守番。」
「フオン。」
語り手「店先の鉱石が妖しく光る。」
タグマ「ん?この石。バイスと
散歩していた時にも…。」・
むらさき色の 鉱石(欠片) を見た
「ゴゴゴ…!」
語り手「鉱石は、光りを強めた。」
タグマ「・・・・・。」
語り手「タグマは吸い込まれるように
鉱石を見ている。」
『数日後…』
れお助「この都市には、瞬時に
移動する装置とかないのか?」
マイコ「ありません。ヒックショイで
空を飛んだり、電車での移動が
主ですね。」・お散歩器具に乗っている
れお助「それにしても、都市の西側に、
こんな場所があったとはなぁ。」・
周りの運動器具を見ながら言った
語り手「ここは、未来のコマメ島の
地下で、今は、スポーツジムに
なっているのだ。」
マイコ「中心部の人たちは、運動不足を
解消するために、こっそりと
ここに、かよっているそうですよ。」
れお助「イオラが、漏らしたんだろ。
」・運動中のマイコを見た
マイコ「はい。」・うなずいた
れお助「南西の方からも、
かよってるのを見かけたが…。」・
再び、周りを見た
マイコ「大陸から少し突き出た場所に、
塔があるんです。そこは、いん石などを
破壊する実験が行われていて、
その人たちが来ているんですよ。」・
自身の近くに居る、れお助を見て言った
れお助「それもイオラか?」・マイコを
見た
マイコ「はい。塔の中心から
パラボラアンテナが出て、そこから
光線を発射するそうです。」・前を
向いた
れお助「上級研究員には、
あるまじき行為だな…。」
語り手「イオラは、極秘の事柄を
ことごとく漏らしていた。」
『更に数日後…』
マイコ「何を作っているんですか?」・
自身の部屋で作業する、れお助に言った
れお助「からくり人形だよ。と言っても
犬だけど。」・マイコに答えた
マイコ「木製なんですね。」
れお助「あぁ。いつも高度すぎるモノを
作ってたからな。たまにはと思って。
」・人形の背中に歯車をはめこんだ
マイコ「ふ〜ん。」
れお助「それに、お詫び用なんだ。弟に
あげるつもりで…。」
「カチャ。」
語り手「れお助は、人形の背中を
閉じた。」
れお助「これでよし。お茶くらいは、
運べるだろ。」・道具を片づけ始めた
「ポン!」
ぷー吉「ふあ。」・右前足を上げた
語り手「人形は、ぷー吉になった。」
れお助「・・・・・。」・ぷー吉を
見ている
マイコ「また、やっちゃいましたね。
」・れお助に言った
れお助「いやいや!電子部品を
いっさい使ってないんだぞ!ここまでの
変化は…!!」・マイコを見た
ぷー吉「ぼくは、ぷー吉。弟さんの
姿と名前をマネてみた。」・れお助を
見て言った
マイコ「そうでしたか。私は、マイコと
申します。」・ぷー吉に、
あいさつをした
ぷー吉「ふあ。」・マイコを見て、
うなずいた
れお助「・・・・・(固)。」
『しばらくして…』
マイコ「輪廻玉ですか。」・ぷー吉を
抱きながら、ベッドに座っている
ぷー吉「ぼくは、元々、名前も姿も
なかった。たまたま通りかかったら、
きみたちが居て、写真を参考に、
自身を決めた。」・マイコを見た
れお助「変だと思ったんだよなぁ。
木製なのに、喋る、ぬいぐるみって。
」・前足を組んで、首をかしげた
ぷー吉「誰が、喋る、ぬいぐるみだ!
まったくぅ(怒)!」・れお助に言った
れお助「お、おう…。」・ぷー吉を見た
『翌朝…』
マイコ「タグマ!新しい、お友だちを
連れてきましたよ(笑顔)!」・扉の
前で言った
タグマの声「わりぃ。今は、相手を
してられないんだ。」
マイコ「タグマにも仕事が
ありますからね。私たちも会社に
行きましょう。」・腕に抱く、ぷー吉に
言った
ぷー吉「ふあい。」・マイコを見た
語り手「その後も、日を改めて来るが、
いっこうに逢えなかった。そして…。」
『れお助が未来へ立つ日…』
マイコ「さみしくなりますね。」・
時間転移装置(複数の宙に浮く輪)の
前に居る、れお助に言った
れお助「あぁ。もっと、この世界を
見て回りたかったけど、弟が
待っているからな。」・マイコを見た
マイコ「吉っちゃんは、行かなくて
いいんですか?」・腕に抱く、ぷー吉に
訊いた
ぷー吉「もう少し居る。」・マイコに
答えた
マイコ「そうですか。」
れお助「それにしても、こんなに早く
完成するなんてなぁ。」・転移装置を
見ながら言った
イオラ「きみの設計図が、
すごかったからだよ。我々は、技術を
提供したにすぎない。」・れお助の
近くにきた
れお助「そう?いや、色々と世話に
なった。オレは行くよ。」・少し
照れたあと、イオラに言った
イオラ「あぁ。」・うなずいた
「シュン!」
語り手「れお助は転移装置に入って、
一万年後の未来へ飛んだ。」
イオラ「・・・・・。」
マイコ「イオラ…。」・心配そうな
面持ちで、その方に近寄った
イオラ「ん?」・マイコを見た
マイコ「最近、タグマに変わった様子は
ありませんでしたか?」
イオラ「そうだなぁ。休みがちと
聞いている。」・やや上を向いて答えた
マイコ「何度、訪ねても、逢って
くれないんです…。」・うつむいた
イオラ「う〜ん。研究員とは別に、
個人的にも実験をしていたからな(考)
。それじゃないか?」・マイコを見た
マイコ「その実験って?」・顔を上げた
イオラ「邪気を減らすとか言ってたかな
。科学とは、懸け離れていたから、
気にも留めなかったが…。」
マイコ「・・・・・(考)。」
イオラ「いま、思えば、発想は
あいつ、らしいが、マイコくんにも
逢わないのは、ちょっと、おかしいな…
。」・首をかしげた
マイコ「もしかして、邪気に、
とりつかれているんじゃ…。」
イオラ「邪気に?」・マイコを見た
マイコ「はい。魔物を生み出す基だと
私は思うんです 」・イオラに答えた
イオラ「そういえば、ここ数日。魔物が
出現したとの報告を受けてない。
まさか…(考)。」
マイコ「タグマの、ところに、
行ってみましょう。」・真剣な顔で
言った
イオラ「そうだな。」・マイコを見て、
うなずいた
語り手「ふたり(ぷー吉を含む)は、
ヒックショイで、タグマの、ところへ
向かった。」
「タッタッタッ!」
語り手「ふたりは、ヒックショイを
道路の端に置き(ぷー吉も)、タグマの
アパートへ走っていった。」
マイコ「タグマ!!!」
イオラ「待つんだ!」,マイコの腕を
つかんだ
マイコ「でも…。」・イオラを見た
イオラ「何かが、おかしい。」・
アパートの方を見て言った
マイコ「・・・・・。」・イオラの
見る方に眼を向けた
「ゴゴゴ…!!」
語り手「黒く、よどんだ光が、タグマの
部屋から漏れ出ている。」
「フッ。」
語り手「光という光が消えた。」
イオラ「これは…!」・辺りを見た
「ギュルルル…!!!」
語り手「空の1点に、闇が
吸い込まれた。」
「ドーーン!!!」
ダリム「オオォ〜〜ン!!!」・遠吠え
語り手「周囲を破壊しながら、
巨大な魔獣が現れた。」
「ポムッ。」
語り手「ガレキの下から、ぷー吉が
出てきた。」
「ヒュルヒュル…。」
語り手「ぷー吉は、東側の丘へ
飛んでいった。」
ぷー吉「くしゅん!」・丘の上で、
くしゃみをした
「ポワ〜ン。」
語り手「ぷー吉の、眼の前の空間に
裂けめが現れて、マイコとイオラを
出した。」
マイコ・イオラ「・・・・・。」・
お互いの肩に両手を乗せて、地面に
座っている