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ある日の帰り道。
きれいな空。息が白い。顔に当たる風が冷たい。
冬だなぁ、と感じる。
お兄ちゃんのこぐ自転車の後ろに乗っていた僕は、息が白くなるのが面白くて、ふーっと息を吐く。何度も何度も。
「みーくん、寒くない?」
「大丈夫だよ!お兄ちゃんこそ、寒くない?」
「……僕も大丈夫だよ!」
僕の前で自転車をこぐお兄ちゃんの声。いつもお兄ちゃんは、僕の心配をしてくれる。
──次の瞬間、
「──わっ!」
自転車がぐらっと揺れ、お兄ちゃんが叫ぶ。
道のすみっこで、すぐに自転車を降りたお兄ちゃん。僕もお兄ちゃんに続いて自転車を降りる。
「あー、パンクだ……」
「ぱんく?」
お兄ちゃんが自転車の前のタイヤを見ていた。前のタイヤを僕も見てみる。タイヤはへこんでいた。
「自転車、動かなくなっちゃったの?」
「動くには動くけど……危ないから、押して帰ろう。みーくん、乗って」
ゆっくりゆっくり、僕を乗せた自転車を押すお兄ちゃん。さっきとは違ってスピードが出てないから、顔に当たる風はさっきよりは冷たくない。
「……僕、降りるよ」
そう言ったのは、お兄ちゃんの顔がしんどそうだったから。
お兄ちゃんは「いいよいいよ、座ってて」と最初は言ってたけど、僕が嫌だって言ったら、
「……ありがと」
笑顔になって、歩くのをやめる。そして僕が自転車に降りると、手を繋いでくれた。
あったかい手だった。
あれから何年も経って、僕──いや、俺は、アイツと会うことは殆どなくなった。
それでも……
「見て見て、佐野君! 息が白いよ! 冬だねー」
「……そうだな、豆」
白い吐息に興奮する親友を見て、あのときのことをたまに思い出すのだ。
未だにアイツのことを忘れることができない自分に、思わず笑いそうになる。
認めたくはないが……確かに俺は、アイツのことが大好きだったのだろう。アイツの目が、笑顔が、……俺にとって大切なもので。泣き虫だった俺は、アイツに何度も助けられた。
だが、これが“俺”なのだ、とも思うのである。
くしゅん、と隣からくしゃみが聞こえた。
「ちょっと寒い……」
自分で自分の表情が緩むのを感じる。
豆には狸姿になるように言い、そのもふもふな体を抱きしめ、帰り道を急ぐ。
あんな思い出があるもんだから、冬のことは嫌いではない。
風邪ひきそ
自分の曲パロの方法が変わって、歌詞をついに引用せんくなった……
まあ、原曲の布教のためにはそっちの方がいいよな!(←?)
午後ティーのCM、未だに見れてへんのなんで!?
大森さんが「凍えるかと思った……」って言ってるCMを見たことある人、この短編の原曲は、そのCMで流れてた「私」なのよ!
2025/12/20 なんか寒なってきた記念の作品