am.4:00
今日は久々にゆうくんとコラボとうがの撮影をする日だ。
「大人組の撮影久々だな~」
動画の趣旨としては、子供組に向けた寝起きドッキリで色々しかけていくつもりだ。
実のところ、これはゆうくんが1人で仕掛け人をする予定だったのだが、急遽僕とゆうくん2人でやることになった。話せば長くなるが、ゆうくんが最初に俺にかけてきたらしく、ちょうどその日は休日ということもあって、早朝から車を走らせて日の出を見に行っていた俺は、運転中に企画をできる訳もなく呆気なくそこで企画倒れしてしまったという訳だ。
くにおの1件があってから、まだ1度もくにおと話していない。いや、正確に言えば俺が話す機会を遮断していると言った方がいいのかもしれない。きっと向こうも避けられていることに気づいているだろうし、お互い距離を置いている。こんな状態でグループの撮影ができるのだろうか、、。
でも、ここで乗り越えないといけないことはわかっている。いつまでもくにおと関わらないようにするなんて不可能だし、グループにも迷惑をかけ続けてしまう。そんなのは絶対に嫌だから、今日頑張るんだ。
「よし、」
緊張しながらパソコンに向かう
「もしもーし、こったん?」
画面から、鈴の転がるような可愛らしい声が聞こえる。あぁ…癒されるな…。ゆうくんの声が今はくにおの癒しボイスを上回ってるように感じる。
それは俺の気持ち的にそう感じるだけかもしれないが…。でも、ゆうくんの声を聞いてなんだか大丈夫な気がしてきた。
「はーい、聞こえてるよ」
「よかった!朝早くからだけど、頑張ろうね」
「うん、じゃあ動画まわそっか!」
大人組は無駄話がないから着々と話が進む、気が楽だ。
「「皆さんこんにちは!」」
「緑色担当!奇跡のショタボ!如月ゆうくん、ゆうさん、ゆさん、如月ゆうで~す!」
「紫色担当!奇跡の天然、超絶天然お兄さんのこったろで~す」
「「せ〜っの」」
「「StarLight PolaRisでーす!」」
「今回の企画は、久しぶりの寝起きドッキリです!」
「大人組から子供組にやっていこうと思います!」
「いやぁ楽しみだね」
「寝起きの子供組に、超高速曲をかけて歌わせてみようと思います!」
「これ考えたゆうくん鬼畜~笑笑」
「早速かけていこうと思います!」
「誰から行く?」
「うーん、、くにお!」
「え、くにおから?」
「ん?、なんか問題あるのこったん?」
「え、あ、えっと…あ!くにおさ、最近色々忙しいみたいで、まだ寝てない可能性あるから、ちょっとでも後回しにしようかなって、」
「なぁるほどね、?OK、じゃあくにお後回し!!ここはリーダーの、こえちむからいこうか!」
「!うん、そっちのがいいと思う!」
「よーし、じゃあ早速…」
🍭💚🎯▶▶📞▶▶❣️🌸
「出るかな出るかなぁ!」
ツッ………
「あ!出た!」
「もしもしこえちむ?おはよう!ゆうさんだよ!」
「……ん、なぁんだよぉ……」
「ゆうさんゆうさん!!」
「こえちむ!僕もいるよ!」
「…んぇ…こったん?」
「じゃあこれ歌ってもらうよ!!」
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「え、なに?うるさ!!…え?」
「ほらこえちむ!歌って!!」
「え、ぁあ、ほっぷすてぷ、んぁ?らびったらいいじゃ、ふんふんふんっらんたららぁら」
「ストップストッープ!」
「ええ、なに?」
「こえちむ全然歌えてないじゃん!」
「え、は?え、?」
「こえちむ失敗!」
「え?え?」
「じゃあねーー!」
「あ、え!ちょ!」
プツ
「あはははっ笑笑」
「こえちむめっちゃ焦ってた笑笑」
「ふにゃふにゃしてたね笑笑」
「ということで次は…」
「れるち!れるちにしよ!」
「おっ、そうだねこったん!」
🍭💚🎯▶▶📞▶▶💫🎨
「出るかなぁ」
~♪~♪~♪
「あれ、全然でなくね?」
「れるち爆睡?笑笑」
~♪~♪~♪~♪
「あれ?笑笑れるち起きない」
「諦めるか!笑笑」
「れるちぃ!」
れるちが終わったってことは、、くにおか次……気が重い
「じゃあ最後!くにおいこうか!」
ドキッ……
「あ、うん、」
「起きちゃってるかなぁ~」
「大丈夫だよ、多分寝てる」
「そだよね!」
「よし、かけよ!」
緊張する…
🍭💚🎯▶▶▶📞▶▶▶💤
…………ドクン…ドクン…ドクン……
「……」
「くにお~早く出ろ~!」
「………」
「?、大丈夫こったん?」
「………」
「こったん、?」
「…あ、うん!大丈夫、飲み物飲んでた!」
「、そっかそっか!」
ぼーっとしてた……良くない、企画中なんだからちゃんとしないと。
~♪~♪~♪~♪~♪
なんだか、さっきのふたりの時より着信音が長く感じるのは、俺の心の持ちようの問題だろうか。
このまま出なければいいのに…
プッ
俺の願いも叶わず程なくして、着信音が途切れた。
!!!
「あ、くにおー!」
「………ん”ん…」
「くにお!!おはよう!ゆうさんだよ!」
「え…なにゆさん?」
「はい!これ歌って!!」
「え?え?え?」
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いつまでも俺が話さないのはゆうくんにもうしわけない、
「ほ、ほら、くにお歌って!」
「え、こた、?」
うわ、久々に名前呼んでもらった、?
「いーから!歌って!」
「あぁ、…えと、
やっぱアピったらラビったらいいじゃんポップな愛撫歌ったらいいじゃんみっともないから嫉妬しまいな発火しちゃうとかくっそだぜーな~~~♪」
「すごい!くにおよく歌えたね!」
「いや~( ⑉>ᴗ<⑉)」
「………」
「今回まともに歌えたのくにおだけだよ!」
「え、ほんと!嬉しい!」
くにおがいるってだけで自分から発言することが出来ない…不安感と恐怖が襲ってきて…
「こったん、最後の締めお願い!」
「あ、うん!この動画が良かったなと思った人は高評価とチャンネル登録よろしくお願いします」
無理やりいつもの慣れた言葉を話す…慣れってすごい。話したくなくても勝手に言葉が出る。
「それじゃあ皆さん、おつぽら~」
終わった…。良かった…無事に終わって…。
「お疲れ様~!こったん!」
「あ、うん、お疲れゆうくん」
「くにおも!」
「うん!」
どうしよう……話すだけでも…怖い……。
ここまで重症だとは自分でも思わなかった。
あの日のことがあって以来、一度も、1秒たりとも忘れられない恐怖が根ずいている。
でも、直接はともかく電話越しで話すくらいなら平気だと思っていた。
「えと、その…こた?」
!!!ビクッ
驚いた衝撃で机のものを落として、鈍い音が鳴る。
ガタンッ!!!
「え、こったんなんかすごい音したけど大丈!?」
「あぁ…うん、大丈夫だよ」
「ッ…………」
「………えと…、なに?くにおちゃん」
「……ちゃんと、謝りたくて」
ビクッ………謝るってあの日のことだよね、?
「謝るって何?くにおこったんになんかしたの?!」
あの日、あの日あの日あの日あの日あの日あの日あの日……………ッ!
くにおが俺に…俺に…俺っ…おれがッ…襲…ッ俺が…ッ怖いッ…怖い…怖い怖い怖い怖い…こわッ…
「ヒュッ…カヒュッ…ゲホッヒュッ…ヒュッ…カヒュッゲホ」
「!!!」
「ちょ、こったん?大丈夫?!?」
「…ッこた!!」
「とりあえず、ゆうさん今からこったん家行くから!!」
「、俺もッ」
「駄目、くにおは来なくて大丈夫!」
「え、」
「これ、ゆうさんの考えが正しければくにおが元凶だと思うから」
「…ッ!!!」
「……わかった…ごめんねゆさん」
「ううん、大丈夫、こったんすぐ行くからね!」
「カヒュッ…ゲホゲホ…ヒュッ…」
そんな声を画面越しで聞きながら、止まることのない過呼吸を部屋に響かせる。
そして程なくしてゆうくんが来た___
コメント
5件
続きありがとう😊 めっちゃ良かったし、くにこたてぇてぇ‼️ これからも頑張ってね♪
続きだあああー!!!!やばっ!!嬉しいすんぎ!!神!!ありがとうございます!✨
更新 有難う御座いますっっ 月様 の 作品の中 でも 特に 好きな 作品なので 通知が来て まじで 嬉しかったです 🥺 、 くにこた 推しには やばいですね これからも 神作品 お待ちしています 👍🏻