⚠ATTENTION⚠
マリフク
擬人化、原型どちらでも読めますが鼻の部位がある表現があります
それでも良い方はどうぞ!
雲一つ無い快晴の日、陽が地球を見下ろすかの様に天に浮かんでいる。時間にしては14時、昼寝日和に丁度良い天候と時刻だ。場所を絞ってここは草原、地平線も見える大草原にぽつんと木が一本だけ生えている。その木の陰に二名、地に座っている人間…否、沼が居た。
木陰の右側に体育座りで座っているのはフク郎、左側に胡座をかいて座っているのはマリキンだ。
この二人が居る所はあまり見た事が無い、珍しい組み合わせかと思うが実は共通点が幾つかある。
一つ目は共通点のある技が多いと言う点だ。その中でも大きい点は”エンデ・レクイエム”と言う全ての魔力を解放して大ダメージを与える技で、良く火力要員としてパシリやツワモノエネミー討伐にも二人同時に連れて行かれる事が多い。他にも”ドシコマイド”や”テクノリバイブ”などの回復蘇生技も備えており戦闘でかなり役立つ二人だ。
二つ目は魔力を使う武器と言う点だ。フク郎の武器は魔導書を使い様々な系統の魔法を使い、明らかに魔法攻撃を使うと言う事が分かる。対してマリキンはどうかと思うが、武器であるプリペイドカードをマリキンは当たり前の様に宙に浮かせていたり、意図的にカードに魔力を込めて爆破させたりレーザーを放てる。実際、マリキンは”勘で出来た”らしいがフク郎含め魔力が強い他の仲間に聞いてみれば”あれは魔法だ”と口を揃えて言った。マリキン自身は自覚が無いが実は魔法攻撃を使っているのである。
進み過ぎて微妙に脱線してしまったが、話を戻そう。この通り共通点があるが殆ど戦闘として呼ばれるだけであってプライベートでは余程の事が無い限り関わりが無かった。だが今回はプライベートの時間を使い過ごしているのはこの二人だけだ。しかもあまり人を誘わないフク郎から”今日は天候も良いので日に当たりませんか?”と誘って来たのである。
然して今、この大草原に微風が通ると草が揺れ木の葉もささぁ、っと音を立て揺らぐ。マリキンもフク郎もこの場の自然を眺め、自然音のみが流れている。マリキンがそろそろ暇を持て余していた頃、フク郎が口を開く。
「マリキンさん、急に誘ってしまいすいません、特に予定も無さそうだったのでつい…」
「いや、別に気にすんな。ガチャも丁度終わった頃だったしな。」
どんな時にでもガチャの事を話す、流石物欲神のデアエールを倒したと言われる程欲望に塗れた英雄だ。フク郎は自身の師匠に似た様にはは、と乾いた笑いを零すと其儘話を続ける。
「実は私、マリキンさんを誘ったのは他にも理由があるんですよね。」
あの他にも理由があるのか?と疑問に思いマリキンはフク郎の顔を覗いてみれば少し下を向いているがフク郎も此方を向いていて心做しか顔が火灯っている気がする。
「…顔赤いぞ、熱でもあるんじゃ「わ、私、マリキンさんの事が好きなんですよ…!」
驚いた。まさかフク郎が俺の事を好きだったとは。
「…え、は?因みに理由は「ツワモノ討伐の時に良く私とマリキンさんセットで連れて行かれるじゃないですか、それでっ、見ている内に、話し掛けられる内に、マリキンさんのッ、優しさや格好良さが分かってきて…ッ」
ぽかんとしているマリキンを置き去りに今迄この気持ちを我慢させて漸く言えた開放感からか、フク郎は何時の間にか涙を流していた。すん、と鼻を鳴らし涙を手で拭い乍フク郎は続ける。
「す、すみませッん、きッ、急に言って勝手に泣いてしまって、ごめんなさッ…」
”ごめんなさい”、フク郎がそう言おうとした途端、マリキンは胡座から足を解放させるとフク郎の手首を掴み優しく引っ張り背中を押し近寄せると徐にキスをした。フク郎は驚いた顔をしたが受け入れた様で抵抗はぴくりともしない。成る可く直ぐ口を離すと今度はマリキンが話し始めた。
「…って事は、お前と俺は両思いって事だな。」
「え、ッ?」
フク郎は期待半分恐怖半分で断られるかと思ったが、まさか両思いだとは思わず素っ頓狂な声を出す。
「恋人として宜しくな、フク郎。」
「ッ…!はいッ、!マリキンさん…!」
あの日、彼女が俺に告って来た。
彼女によると俺と共闘してから好きと思ったらしいが
俺の方がずっと、ずっと前より好きで、愛がこれ以上に無い程重い事をフク郎は”まだ”知らないだろう。
コメント
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わぁ🤗Newドアやんけ!!!独占欲強めマリちゃんいいなぁ!!!初々しいフクちゃんもいいなぁ!!!お前ら、好きだよ・・・♡(ノ´³`)ノ ㄘゅ♡
ワァァァァァァァァァァすこ
新しい扉を開けてしまいました。ありがとうございます。