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〈おどろく視点〉
「…かぁーぼん?って誰なのだ?」
凸さんが唐突に出した名前に、私は疑問を浮かべる。
「ここに来る前調べたんだけどさ、政府は3回、さぁーもんを捕らえようとしたらしいんだ。」
3回も…?政府しつこ過ぎなのだ…
「1回目は情報不足、2回目は強力な異能力者を集めたけど失敗、それで、問題が3回目なんだ。」
「問題?何かあったの?」
私がそう聞くと、凸さんは顔を曇らせた。
「…政府のやつらは、さぁーもんに対抗するために、これまでのさぁーもんの戦い方から、本物に近い偽物のさぁーもんを生み出すことにしたんだ。」
「…それって、人を生み出すってこと…?」
凸さんは頷く。
「正確には人の脳にさぁーもんの戦い方を植え付ける、の方が正しいけどね…そのかぁーぼんって奴がかなり厄介で、さぁーもんは基本的に近接攻撃特化なんだけど、かぁーぼんってやつも近接がめちゃくちゃ強いんだ。」
「…でも、偽物なんだよね?さぁーもんさんには劣るんじゃ…」
「…おどろくちゃん、政府を舐めちゃいけない。」
え…?
「政府の奴らは、さぁーもんの弱点を突く能力をかぁーぼんに植え付けた。」
「能力を、植え付ける…?そ、そんなこと出来るの!?」
「出来るよ。政府は怪しい研究もしてるって噂だし…肝心の能力は分からないけど」
私は自然と体が震えてた。
「…話を戻すけど、さぁーもんはかぁーぼんに致命傷を負わされた。…治癒能力者がさぁーもんを助けたことで、事なきを得たんだけどね…」
「…酷いよ。」
ぽつりと、私は呟く。
「利用するために、さぁーもんさんを傷つけるなんて…」
「…政府はそんな奴らだよ…っ!」
凸さんが急に立ち止まる。
「?凸さん、どうし…」
「おどろくちゃん避けて!」
私は反射的に後ろに跳ぶ。
直後、私達がいた場所が爆発する。
「…避けたんだ。運がいいね。」
この子、さっきの…!
「その、戦い方…もしかして」
「そうだよ。改めて自己紹介するよ。さぁーもんなんてただの呼び名、俺の名前は…」
「左門玲人」
コメント
8件
こっそり見ときます
さもさん登場かっけぇ←さもさん最推し
更新されたばっかりなのに続きが欲しい!!!!!!!!!!