テラーノベル
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ソファに寄り添って座りながら、かなりの時間、2人は無言だった。
秒針が進む音がやけに響く。
阿部は、投げ出した脚を引き上げ、胸に抱える。ちらりと隣に目をやると、岩本と目が合った。
「あ…えっと…」
阿部が何か言おうと口を開きかける。
岩本は無言のまま立ち上がった。そして突然、阿部を軽々と抱き上げる。
「わあっ!?」
いきなり宙に浮いて、阿部は驚き、慌てて岩本にしがみついた。岩本は一言も発しないまま、寝室へ向かう。
仄暗い寝室に入ると、阿部はベッドの上に降ろされた。岩本が、その流れのまま覆い被さってくる。阿部はそんな彼の首に腕を回し、受け入れた。
唇を重ねる。初めはゆっくりと。だんだんと激しく、貪るように。
指を絡め、手を握る。
「…いい?」
岩本が耳元で囁く。これは最終確認だ。阿部は返事の代わりに、絡めた指に力を込めた。
岩本の唇が耳から首筋に這う。器用に片手で阿部の上着のボタンを外しながら、肩口から鎖骨へ、そして露わになった薄い胸へ。胸の突起物に触れると、阿部の身体がぴくりと反応した。
「っん…ふ…」
舌で転がして軽く歯を立てると、阿部が甘い吐息を溢した。もう片方も指で弄んでやる。爪で弾くとぴんと勃った。
阿部は、肌が過敏になっているのを感じていた。今まで以上に感じるのは、期待しているからなのか。呼吸が浅くなり、身体が熱を帯びてくる。
岩本が身体を起こし、着ていたシャツを脱いだ。厚く逞しい上半身を下から見上げた阿部は、腕で顔を隠す。
「?どした」
優しく岩本が尋ねる。
「なんか…ひかるが、格好良いから、ちょっと、照れる」
顔を隠したまま阿部は返した。
「…可愛い事言って」
その言葉に岩本も少し照れたように笑う。
それから阿部の腰骨の辺りに口付けると、 彼のズボンのウエスト部分に手をかけ、下着ごと脱がせた。
「あ…」
下半身が外気に触れ、阿部は恥ずかしそうに脚をもじもじさせる。そんな彼の脚を膝から抱えて岩本は脚の間に身体を割り込ませた。
「ここ、慣らすから」
言って、後孔に触れる。そしてゆっくりと指を挿入した。
「ん…っ、ぁ」
一瞬の冷たさからの異物感。阿部は反射的に息を止め、シーツをきつく握った。
「息止めないで。吐いて」
指を慎重に動かしながら岩本が言う。阿部は言われた通りに、息を吐き出した。
と、次の瞬間
「んあっ!?」
びくんと身体が跳ね、変な声が出た。
「あ、ここだ」
岩本が小さく呟く。そして阿部の中のある一点を執拗に刺激し出した。
「なっ、に、そこっ、なんなの」
急な快感に阿部は混乱する。
「気持ち良い?」
2本目の指を挿入して岩本は囁いた。
「き、もちいい、けど…っ、は、ぅ、ちょっと、まってッ」
阿部は必死に自分を制御しようとする。
しかし意思とは関係なく、指の動きに合わせて甘ったるい声が漏れる。
なんて声を出しているのか、と頭の遠くの方で思った。が、快感が冷静な部分を打ち消す。
「ん…っ、はぁっ、ひかるぅ、も、やめ、」
「…そうだね、もういいかな」
涙目で阿部が訴えると、岩本はそう呟いて指を引き抜いた。阿部はほっとして呼吸を整えようとする。
が、そうする間もなく、岩本が腰を掴んで自身をあてがってきた。
「えっ、待っ」
「待てない。可愛すぎる。限界」
食い気味に言って体重をかける。しっかりと解された後孔は、わりとすんなり岩本を受け入れた。
「っ!ん、あ」
それでも指とはまるで違う圧力。阿部は懸命に息を吐き、痛みを逃がそうとしていた。
「痛い?」
「ん、大丈夫…」
浅く呼吸しながら答える。岩本は阿部の手を握った。
ゆっくりと動き出す。さっきの場所を探りながら。
「…ここ、どう?」
目星をつけてそこを突いてみると、阿部の身体が反応した。
「あっ、そこ…っ、きもち」
「ん。ここだね」
徐々に動きを速くする。
「はぁ…っ、ん、や…っ、そこ、ばっかり」
「でも気持ち良いんでしょ」
「…っ、んんっ…!」
抉るようにされて思わず声が高くなる。自分の嬌声に恥入り阿部は、手の甲で口を押さえた。
「んっ、ふ…ぅ」
必死に声を抑えようとする。
「なんで。聴かせてよ、可愛い声」
岩本はそんな阿部に囁き、さらに奥へ滑り込んだ。
「っ…!?」
深い所を突かれた瞬間、阿部は身体を痙攣させ、自身から熱いものを迸らせた。
「う、あっ、ひ、かるっ」
「ん。きもちーね。ここ」
「はあっ、だめ、奥ッ、きもちっぃ、あ、たま、ばかになるぅ…っんぁ」
「お馬鹿な阿部も可愛いよ」
気持ち良すぎて、著しくIQが下がった阿部に岩本は口付ける。そうしながらまた硬くなった阿部のものを握った。
「ん、んんっ…!?」
混乱する阿部を無視して性急に責め立てる。岩本もそろそろ限界だった。
「…愛してるよ」
阿部の耳元で囁くと、阿部は岩本に抱きついてきた。と、同時に彼は2度目の絶頂を迎える。生温かい体液を放出すると、後孔が急に締まった。搾り取ろうとするかのように。
「ぁ…っく」
その刺激で岩本は、阿部の中で果てた。
ゆっくりと自身を引き抜く。放出されたものが逆流して溢れ出る。
それと阿部が自分の腹に出したものとを拭って綺麗にして、岩本は放心している阿部の隣に寄り添った。
「大丈夫?」
「ん…ひかるも、気持ち良くなれた?」
「うん」
「なら、良かった」
阿部はふわりと笑って、岩本にしがみつく。岩本もその身体をそっと抱きしめた。
「シャワー浴びといで」
優しく髪を撫でてそう促す。阿部は、身体を起こしベッドを降りた。
「…一緒にどう?」
脱いだ服を抱えて、阿部が聞いた。
「え、もっかいする?」
岩本は起き上がり阿部を見る。阿部はその言葉に赤面した。
「ち、違う。その…効率をさ、考えて」
「効率とか言うなよぉ」
ベッドを降りて岩本は笑う。
「イチャつきたかった癖に」
「っそ、そういうんじゃ無くて、俺は、本当にタイパとか」
「わかったわかった。行こ」
言い訳を探す阿部の背中を押す。
「ひかる、何笑ってんの!?」
「かわいーなーと思って」
阿部はまだ何か言おうと、口を一瞬ぱくぱくさせたが、何も出なかったようで口をつぐんだ。
耳まで赤くなる。
「ほら、効率重視だろ」
「馬鹿にして」
笑う岩本に、阿部は口を尖らせ呟く。
2人は軽口を叩きながら、連れ立ってバスルームへ向かった。
コメント
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ニヤニヤが止まらーん🫣🫣 最後の感じも💛💚感出てて大好きです🤦🏻♀️🤦🏻♀️🤦🏻♀️