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次の日───
春樹「稚羽は行きたい所とかある?」
稚羽「わかんない」
春樹「そっかー」
少し気まずい空気が流れる。
せめてないだけでも言ったほうがよかったかな。
すると春樹は口を開く。
春樹「じゃあいつでもいいから稚羽が外にでたいと思うようになったらいろんな所にいこ!」
外にでたいか…。そんなこといつも思ってるよ…。
でも怖いんだよ…。
春樹「怖い?」
心のなかで思っていることを言われてビクッとした。
稚羽「怖いよ」
春樹「じゃあなれるために中学生になったら学校に行かない?」
それが学校に行くきっかけだったのかもしれない。
3年後───
私は鏡の前にたち覚悟を決めた。今日から中学生だ。千季とは違う学校に行き、春樹も一緒の中学校に行ってくれることになった。
そしてお母さんは先生に事情を話して春樹と一緒なクラスにしてくれるよう頼んだ。
今日からまた頑張ろう!私ならできる!頑張って!
と、心のなかで何度も言った。
そして学校まで春樹と歩いていく。外にでるのはものすごく久しぶりだ。
春樹「おはよう!」
稚羽「おはよう春樹」
うん。いつもの春樹だ。
春樹「頑張ろうね」
春樹が小さな声で言ってくる。
稚羽「うん」
私も春樹と同じくらいの声で答えた。