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『貴方想い、散りゆく恋』

〜身分違いの恋だとしても〜


第壱話 住んでる世界


この世界来てから不安なことや、怖いこと。沢山あったけど、みんなに支えられて

乗り越えられた。大切にしたいと思える人達に出会えて、好きな人も出来た。


この物語の主人公は私。雪華(ふゆか)ごく普通の大学生だったけど、ある日。デビルズパレスの主になった。そして今日も主として務めを果たす。


グロバナー家本邸――


『呼び出して済まないね。悪魔執事の主。』

『いえ、それで今日は…。』

『あぁ。新しい依頼についてだ。今度の依頼は――。』

この人が私の好きな人。フィンレイ・グロバナー。中央の大地を治める人。

どうしてこんな身分違いの人を好きになってしまったんだろう。自分でも思う。


『――以上が次の依頼だ。悪魔執事の主。』

『は、はい!』

『今度の依頼もよろしく頼むよ。』

『はい。分かりました。』

(危なかった…。誰にも悟られないようにしないと。)

『…では私達はこれで。』

ペコッとお辞儀をし、部屋を去る。


『…。』

(今日もかっこよかったな…。凛々しい横顔には立ち振る舞い。全てが貴族として完璧って感じ…。)

『主様はフィンレイ様のどこが好きなんですか?』

『え…?そんなの全部好きだよ。』

考え事をしてた為、つい口から出てしまった。

『ぁ……っ。』

かぁっと顔を赤くする。

『ふふっ。分かりやすいですね。』

『っ…ルカス気付いてたの?』

『もちろん。主様のことなら私はなんでも分かりますよ。』

『…無謀だって思う?相手は貴族で…中央の大地を治める当主。それに比べて私はただの主。もともとはただの学生だし…。』

『…以前の私なら無謀だと言っていたでしょう。でも、恋に無謀なんてものはないと思いますよ。』

『ルカス…。』

『相手があのフィンレイ様なら色々辛いことや苦しいことあるかもしれませんが…私が、いいえ。我々執事がお支えします。』

ルカスはニコッと微笑む。

『うん。ありがとう。』

『あ、馬車が来ました。』

パカラパカラ……。

『主様。お迎えに上がりました。』

馬車の御者をしたハウレスが私達に微笑む。

『うん、ありがとう。ボソッ。ルカス、恥ずかしいから他の執事には内緒ね。』

『はい。わかりました。』

『??』


デビルズパレス――自室


『はぁ…。』

(自分でも分かってる。住む世界が違うってことも。叶わない恋なことも。苦しくて辛い恋をするかもしれないっていうことも。だけどもう――。)

『止められないよ。この想いは。』


想えば想う程、貴方は遠くなる。

私の気持ちに気付いて欲しい。この、儚くて尊い私の気持ちに――。


次回予告


フィンレイ様にいきなりグロバナー家に呼び出された?その訳とは――?


『頼むなら君しかいないと思ったんだ。ありがとう。』

『フィンレイ様……。』


次回


第弐話 思わせ振りな

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