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畳の網目を撫でながらボーッとする
あぁ今日はさんざんだった
怪我をした血塗れの警察を拾って治療したら
誘拐だなんだピーピーと喚いていて
うるさい鳥のようだ
切符は切られるわ、救急隊からは、勧誘と注意を受けるわ
救急の代わりに助けに向かっているのになぜ、注意されなければ行けないのか、
あんたらが早くくればすむ話だろう
あんたらの都合なぞ知らないし、知りたくもない
ため息の代わりに沸々と怒りが沸いている
もう酒でも飲もうかとバイオレットフィズへ、
着いたと思えば臨時休業の文字
もう全てイヤになり、近くの家に逃げ込んだ、ふて寝である
甘いものが無性に食べたい、甘ければ甘いほど良い
糖分とカロリーを欲しているが、もう疲れすぎて動く気力もない
都合良く甘いものが転がって来るわけがないので
虚空に時間を溶かしている、気分はもうカタツムリかナマケモノやる気もする気もないし出来るわけがない
ここのアジトには人は滅多に来ないのでもう畳と同化するしかない
誰も俺を止められないぜ、へへへなんて変なテンションになりながら堕落を謳歌する
そんなときにガチャと扉が開く音がする
誰だろう、コタツから顔を出し眼鏡をかけ確認する
タコさんだ
タコさんが両手に一杯の箱を持ちテーブルに雑にどんどんおいていく
一度出ていったと思ったら、飲み物もガサガサと持ってきたどんだけ買ったんだ
タコさんはそれもテーブルにおきぐーっと背伸びをしてどっかりとソファーにすわったのを確認して声をかける
「どうしました?夕コさん」
「ゔっわ、なんでいる?!」
どうやら驚かせてしまったようなので一応申し訳なさそうな顔をしておき続けて口を出す
「あーすみません驚かせてしまって」
「いや?別に?見ろよコレ、ドーナツ買って来たのはいいけど食いきれん、他のやつ今日起きてこなそう、よってしばらくドーナツ生活」
そういいガサガサとドーナツの箱をあけ取り出すタコさん、横目にいろいろなドーナツと目が合う
ふわりと香る、チョコレートの匂い
美味しそうだ
つい彼女のもっているものを目で追いかけてしまうがしたかない、食べ物の魔力には逆らえない
こたつから這い出しのそのそと近くの縁側に座る
「…美味しそうですね」
「あっ食べる?実はこれ以外にもスタッシュに積めてあるから全部食べても良いよ?てか食ってくれ」
ニコニコと笑顔でタコさんは、全く食べたいんだろ?遠慮すんなよとドーナツに釘付けな私を笑いながら目の前に寄せてくれた、あぁ女神に見える
「本当に良いんですか?」
「だから遠慮すんなよ、てかこの量減らせ、持ち帰っても良いから」
糖分とカロリーをありがとう
拝んでおこうと手を合わせ
心なしかるんるんしながら
まあるい砂糖がまぶしてあるドーナツに狙いを定める
「いただきます」
手に取るとまだ揚げたてだったのか、暖かいドーナツが、早く食べろとこちらを誘う
早く食べなくては、焦りながら一口頬張る
揚げたての生地が香ばしくシンプルに周り砂糖のみ
ふんわりと香る小麦と砂糖の甘い香りが、味が舌と疲れはてた脳を刺激する
油のお陰で舌に滞在するこの感覚
さくさくとした揚げた生地と回りに付いている砂糖
結局脂質と糖分と油が、何事も旨いのだ
あっという間に半分以下になり悲しみにくれる
もっと食べたいのに、もう誰かバカみたいな大きさのドーナツを作ってくれないかな
何故美味しいものはすぐに無くなってしまうのか
ぽいっと残りを口になげいれ、しばし余韻を楽しむ
ほらやっぱりシンプルが旨いんだよな
まだあるかなと
ちらりと箱の中のショウケースを眺めた
緑色のオールドファッション、ピンクにホワイトソースチョコやらがトッピングされたドーナツ他にも色々とみっちりと箱の中を飾っている
「一口でっか!あと3口で食べ終わる、マ?」
あぁそうだタコさんが目の前にいたんだった、すっかりドーナツに脳みそを持っていかれていた
びっくりした顔のタコさんにさっきと今で2回も驚かせてしまったななんて考えつつお礼をいう
「おいしいです」
「おまえさてはめっちゃ食べるタイプだな」
「?いや?一般的な量ですよ?」
そういいながらいそいそとピンク色のドーナツに手を伸ばした