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くもりのち晴れ

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くもりのち晴れ

16 - 第16話 手編み

2025年03月23日

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篠井先生: 「4月からは3年生だし、来年はいよいよ高校生になります。 自分の進路に合わせて高校も決めなければならないので、今日は図書館に行って自分の進路について考える授業をします。」


道徳の時間を使って、クラスの皆で図書館に行き、各職業について体験談も書いてある単行本をそれぞれで読むこととなった。

それでも中学二年生で将来について目標がある生徒のほうが少なく、図書館で話し込む生徒もいた。


K(僕): 「医師の本を読んでみようかな? 医師になれば自分に自信がついて、天宮さんと「対等に」つきあえるかもしれない。 そのためにはもっと勉強できるようにならないと・・・」


病弱だった僕だから単純に医師志望であったが、天宮さんとつきあってもどうしても自分に自信がなく、医師になれば見直してくれると思って、自分の中で強く医学部を志望するようになった。


篠井先生: 「Kは変わらず医師志望なの?」


K(僕): 「今のところはですけど。」


ふと、天宮さんのほうを見ると最初は何か違う本を読んでいたが、次に見ると看護師の本を読んでいた。


K(僕): 「看護の本を読んでいるなんて、僕の医師志望を知っているのかな?」


現在の俺: そしてだんだんと目標がさっちゃんとともに歩む医師に変化して、勉強していたんだ。


天宮さんと会う前の成績はクラス一番にもなったことがなかったが、天宮さんとあってからは、そしてつきあってからはさらに成績は上がり、そして年明けたことには学年5番前後になっていた。

だけど、南高に入るには自分の学校で1-2位程度でないと厳しいと言われていた。

そんな僕は学力テスト対策用の5教科の要点をまとめたルーズリーフをバインダーに閉じていたが、そのバインダーにファスナー付きのポケットファイルがついていた。

そこにさまざまな一時的に暗記するメモ書きやテスト中などは天宮さんの写真を入れていたが、その中に紙に書いた願掛けも入れた。


K(僕): 「願掛け: 学年1番になったら、天宮さんと結婚できますように。」


現在の俺: 「中学生のくせに大胆だなあ。」


K(僕): 「だって、天宮さんのこと好きなんだもん。

好きだから勉強も頑張れる。」


中学生であったけど、医学部にいって、医師になって、天宮さんにプロポーズすることを夢見た。

そんな僕は天宮さんの名字を勝手に自分の名字にして姓名判断したり、当然二人の相性診断を血液型、星座、姓名判断など当時はインターネットなどなかったから本屋や図書館に行って調べたりもした。


現在の俺: 「人生の中で最も勉強して、最も成績が伸びたのもこの時だったんだ。 さっちゃんのことが大好きだったし、一緒になることを疑わず夢見ていたから、勉強も苦じゃなくて、だからさっちゃんのことをいつも考えていても成績だけは落ちなかったんだ。」




2月14日木曜日。

この時代でも有名なイベント、バレンタインデーだ。

快晴であったが、例年通り寒くて、西の山の山頂は白化粧していた。

吐く息は白いものの北西からの風が強く、すぐにかき消された。


K(僕): 「おー、寒い…」


僕は自転車通学で、特に寒いのは大の苦手で冬はほぼギリギリの時間に登校していた。

教室に入るとすでにさっちゃんは教室にいた。

天宮さんは僕に気づいてわずかに振り向いた。


みき: 「おはよう、今日も寒いね。」


さっちゃん: 「おはよう。」


博: 「今日は一段と寒いね。 サッチはちゃんと彼のために用意してきた?」


博は手をこすりながら、教室の巨大なストーブの方へ近づいて暖を取った。

当時古い教室には冬になると大きなダクトのある大きな石油ストーブが教室の真ん中に設置されていた。

ストーブの遠い席は意外と寒いものの、近くの席は汗ばむほど暑かった。


みき: 「持ってきているに決まっているんじゃない。 ねえ、さっちゃん。」


さっちゃん: 「・・・」


天宮さんはうつむいていた。


K(僕): 「(なんか緊張する一日だ。)」


昨年は仲の良い友達からのまさに「義理チョコ」をもらったけど、今年の2月14日は自然と考えてしまう、落ち着かない日だった。

そうなると当然、授業も上の空だった。


放課後、天宮さんに声をかけられた。


さっちゃん: 「ちょっといい?」


塚越: 「なになに?」


博: 「チョコかな?」


みき: 「邪魔しちゃ悪いから、二人っきりにしてあげなよ。」


みきの機転で二人っきりになった。

天宮さんはチョコにしては大きい手提げ袋をロッカーから持ってきた。


さっちゃん: 「バレンタインデーのチョコと・・。」


K(僕): 「ありがとう。」


さっちゃん: 「それと遅くなったけど、クリスマスプレゼント。」


そう言うと、そのまま大きな手さげ袋を俺に手渡した。

もらった時の最初の感触は柔らかかった。


さっちゃん: 「結構時間かかっちゃった…。 あまり上手にできなくて…」


K(僕): 「え、これは?」


さっちゃん: 「恥ずかしいから帰ってから開けて。」


そう言うと、小走りに走っていった。

よく見るとかわいい包装紙の隙間から毛糸のようなものが見えた。


K(僕): 「(マフラーかな?

うまくできないって言ってたから手作り?)」


帰宅途中に自転車を止めて、少し中を覗いてみた。


K(僕): 「マフラーにしては大きいなぁ。」


手提げ袋の中には手紙が入っていた。


さっちゃん: 「手紙文:お口に合わないかもしれないけど、食べてください。

あと、クリスマスに間に合わなくてごめんね。

お母さんに手伝ってもらいながら、セーターを編みました。

ちょっと大きいかな?」


K(僕): 「セーター? 手編み?」


思わず声が出た。




三ヶ月前の定期演奏会頃。


さっちゃん: 「クリスマスプレゼントってどうしたらいいの? 男子にあげたことないんだけど。 どうしよう?」


小石さん: 「なんでも大丈夫だよ。 Kはさっちゃんのこと、大好きだから。」


さっちゃん: 「何が好みかも分からないし、どういうのがいいんだろう。」


小石さん: 「手作りだったら喜ぶんじゃない?」


さっちゃん: 「手袋とか?」


小石さん: 「だから何でも大丈夫だよ。 でも、いきなり手編みはすごくない? きっとびっくりするよ。」


さっちゃん: 「がんばってみようかな?」




さっちゃん: 「お母さん、手袋編むのにどのくらいかかるの?」


さっちゃんのママ: 「手袋は指五本分あるから大変だよ。」


さっちゃん: 「マフラーは?」


さっちゃんのママ: 「一ヶ月はかからないと思うけど。 誰か男の子にあげるの?」


さっちゃん: 「自分で作ってみたいの。 セーターは大変だよね。」


さっちゃんのママ: 「セーターは一ヶ月以上はかかるんじゃない? でも頑張ればクリスマスには間に合うかな。」


どこの親も子供の一言や動作には敏感なのかもしれない。


さっちゃん: 「本当? クリスマスまでに間に合う? それじゃあ、頑張ってセーターにしてみようかな。」


さっちゃんのママ: 「最初にあげるんだったらマフラーのほうが簡単でいいんじゃない? セーターじゃ、大変だよ。」


さっちゃん: 「セーターで頑張ってみる。」


さっちゃんのママ: 「かなり頑張らないとクリスマスまでにあげられないよ。 そんなに無理すること、ないんじゃない?」


さっちゃん: 「頑張ってあげたいの。」


さっちゃんのママ: 「誰に?」


さっちゃん: 「あ、だから・・・。 自分で着るの。」


さっちゃんのママ: 「どんな男の子?」


ここまで来ると親のペースだった。


さっちゃん: 「だから、自分で着・・・」


さっちゃんのママ: 「クリスマスまでに間に合わせなきゃならないんでしょ。」


さっちゃん: 「・・・」


さっちゃんのママ: 「手伝ってあげるから、どんな子?」


さっちゃん: 「どんな子って…。 クラスの男子。 ・・・。 席が隣のひと。」


さっちゃんのママ: 「私、知っている?」


さっちゃん: 「知らないと思うけど、1学期も隣の席だったから授業参観のときに見ていたら分かるけど。」


さっちゃんのママ: 「予め言っておいてくれないと見るわけないよ。」


さっちゃん: 「その時はただのクラスメートだったもん。」


さっちゃんのママ: 「でもどういうこと? 1学期も2学期も隣の席って? 随分偶然なこともあるものね。」


さっちゃん: 「Kくんが班長で私のこと好きでいてくれて、2学期も同じ班になったの。」


さっちゃんのママ: 「Kくんっていうんだ・・・」


さっちゃん: 「あ、名前言っちゃった。」


さっちゃんのママ: 「Kくんはいつさっちゃんに告白してきたの? 1学期も好きだったのかな?」


さっちゃん: 「そんなことないと思うよ。 今まで同じクラスになってことなかったし、第一知らなかったと思うよ。 つきあったのも11月になってからだし・・・。」


さっちゃんのママ: 「ついこの前なの? それでクリスマスプレゼントにもうセーター編むの?」


さっちゃん: 「変かな?」


さっちゃんのママ: 「別にさっちゃんがあげたいならいいんじゃない? 同じ班の班長っていうことは・・・。 1学期も同じ班なら、夏休みにその男の子の家に行ったよね。」


さっちゃん: 「うん。」


さっちゃんのママ: 「きっとその時さっちゃんのこと、もう好きだったりして…」


さっちゃん: 「そんな素振り感じなかったけど。」


さっちゃんのママ: 「ところでKくんってどんな子?」


さっちゃん: 「どういうって言われても・・・。 真面目かな。 頭もいいよ。」


さっちゃんのママ: 「かっこいい?」


さっちゃん: 「普通じゃないの? そんなに根ほり葉ほり訊かないでよ。」


さっちゃんのママ: 「不良じゃなければいいけど。 それで、どのくらいの身長なの? 太っている?」


さっちゃん: 「だから、もういいでしょ・・・」


さっちゃんのママ: 「背格好が分からないとセーター作れないでしょ。」


さっちゃん: 「あ、セーターね。 私より少し大きい位で、太ってはいないけど。」


さっちゃんのママ: 「さっそく毛糸買いに行こうか? 後でどんな子か、写真見せてね。」


さっちゃん: 「もう…」





全く予想もしていなかったセーターだった。

クリスマスプレゼントに間に合わせようとよっぽど急いで編んでくれたんだなぁっと思うと、一人で幸せをかみしていた。

そもそも中学生がセーターなんて作るの、相当大変だったんだろうし、完全に想定外だった。

家に着くなり、さっそく、腕を通して着てみた。


K(僕): 「これはすごい・・・。」


現在の俺: 「今思うと、テスト勉強や部活もあっただろうに、懸命に編んでくれたと思うと感謝しかない。」


確かに若干腕の部分が長かったけど、全然問題なかった。

やばすぎるほど、幸せだった。

そのはしゃぎぶりを母親に見つかり、母親も目を丸くしていた。


母: 「手編みのセーターって大変なんだけど、天宮さんって、器用な子なんだね。」


紺色のセーターを着用して、袋に入ったチョコを開けた。

市販のチョコではなく、きれいにラッピングされた、鍵付きのおしゃれな箱に入っている手作りチョコだった。


母: 「私にもチョコちょうだい。」


妹: 「私も食べたい・・・」


K(僕): 「天宮さんからのチョコだからダメ。」


妹: 「ケチ。」



現在の妹: 「天宮さんからもらったチョコって「鍵付きのおしゃれな箱に入っているチョコ」はあの時、私狙っていたんだ。 流石にお兄ちゃんの唯一のモテ期だったから、天宮さんのチョコは食べないでいてあげたけど。」


現在の俺: 「唯一って失礼な妹だなぁ。 チョコはもらったことは覚えているけど、チョコの箱の記憶はもうないんだよね。」


現在の妹: 「そのチョコは2階の冷蔵庫に1年くらい保冷してあったよね。」


現在の俺: 「数か月後に別れているから、そんなにとっておいてないと思うけど。」




2月19日夜に雪が降った。

次の日も周りの畑には雪が数センチ積もっており、天気予報でも寒い一日を予想していた。

塾にはもらったセーターを着ていった。

心から暖かくなるセーターで機嫌よく僕は自転車で塾に向かった。


塾の先生: 「今日は教科書の…」


僕は鉛筆で書いたノートの文字でした右手袖が汚れないように気にしながら英単語を書いていた。


岡村: 「何で右手を気にしてるんだ? あれ? もしかして、これが有名なあの手編みのセーターか?」


岡村は小学校のときに同じクラスになったことがあり、同じ塾に通っていたこともあり、何かと僕に言ってきた。


二村: 「天宮からもらったやつ?」


岡村: 「見せびらかしに着て来たんじゃない?」


K(僕): 「そういうわけじゃ…」



数日でほかのクラスにもすでに知れ渡っているようだった。


二村: 「でも天宮って器用なんだ。」


普段は噂されるのはいやだったが、そう言われること自体、僕もうれしかった。


塾の先生: 「ほらほら、無駄話はやめて。 授業を続けるわよ。」




二月末に、三学期の期末試験と学力テストが予定されていた。

冬の寒い、でも窓からはほんのり暖かい日差しが差す日だった。

まだまだ春には程遠く感じられたが…


小石さん: 「さっちゃん、そんなに難しい顔してどうしたの?」


さっちゃん: 「この数学の証明問題、難しいなって思って。」


小石さん: 「さっちゃんにも分からない問題なの?

それなら、Kに訊いたら?」


さっちゃん: 「えー、恥ずかしいんな。

教えてくれるかな?」


小石さん: 「セーターあげといて?

絶対、Kなら喜んでさっちゃんに教えてくれるよ。」


さっちゃん: 「じゃあ、訊いてみようかな。」


小石さん: 「そうだよ。

そこだけが取り柄なんだから。」


さっちゃん: 「それ、ひどくない?」


小石さん: 「すっかり馴染んできたね。 Kの彼女って感じが。」


さっちゃん: 「もう。 またからかうんだから。」


小石さん: 「先言っておくけど、私たちのせいじゃないからね、つきあっているの。」


さっちゃん: 「分かっている… もう…」




その日の放課後。


さっちゃん: 「今いい?」


K(僕): 「えっ、うん。」


急に天宮さんに声をかけられ、ドキッとした。


さっちゃん: 「この数学の問題教えてほしいの。」


K(僕): 「うん、いいよ。 どれ?」


さっちゃん: 「この三角形の合同の問題だけど・・・。」


K(僕): 「えーとね。」


声をかけられたこと自体もドキドキ状態であったが、初めて問題を訊かれたからテスト以上にアドレナリン全開の状態だった。

勉強の目標の一つだった、訊かれたら、何が何でも解く。分からない、できないは許されない、まさにそのときがやってきた。

2年3組は端の教室だったが、なぜかその寒い廊下の突き当たりで教えた。

文字通り全力で問題を解き、何回もそれも短時間で見直し、天宮さんに教えた。

珍しく勉強だと、みんなはからかってこなかった。

もしかしたら間違えてはいけないって全力で解いていたから気が付かなかったのかもしれない。


K(僕): 「この二つの三角形において、この1辺と両端の2角がそれぞれ等しいから、よってこの2つの三角形は合同である。 こんな感じかな?」


現在の俺: 「今まで勉強教えてって言われたことがなかった。 生まれて初めて教えた人が天宮さんさんだった。 「丁寧に、優しく、分かるまで」はその後の塾や家庭教師のバイト、医師になってからは心電図や疾患の勉強会のベースになっていたなぁ。」


さっちゃん: 「ありがとう・・・。 じゃあ、これは?」


K(僕): 「これはね・・・。」


ふと、天宮さんの顔を見ると、真剣そのものであった。


K(僕): 「(真剣な顔もかわいいいんだよね。)


さっちゃん: 「どうしたの?」


K(僕): 「(あ、見とれていたのばれちゃった・・・)」


慌てて天宮さんに教えた。


K(僕): 「この辺とこの辺が平行だから、同じ長さでしょ。 この辺同志も同じ長さだから、あとは挟む角が同じであれば・・・。 あ、この辺とこの辺は平行線だから同位角で同じなので…。」


さっちゃん: 「2つの辺とその間の角がそれぞれ等しいからだね。」


天宮さん効果でもうこの時は国語以外はだいたいの問題は解けるようになっていた。


さっちゃん: 「証明って難しいんだよね。」


K(僕): 「三辺がそれぞれ等しいってわかりやすいから、あんまり出ないよね。 どっちかというと、2辺とその間の角か、1辺とその両端の角のどちらかが多いから、とりあえず一つの辺と角に注目するとわかりやすいかもね。」


さっちゃん: 「ありがとう。」


現在の俺: (この時の出来事で、それからも勉強やる気になる源になったのは間違いない。

でもさっちゃんも頭いいので本当は分かっているのに訊いてきたって可能性もあるよね。)


さっちゃん: 「どうやったら、ほかの教科ももっとできるようになるかな?」


K(僕): 「教科別にまとめたのノートがあるから貸そうか?」


そういって紫色のバインダーを手渡した。


さっちゃん: 「ありがとう。 すぐ返すね。」


K(僕): 「返すのはいつでもいいよ。」


自分が教えたあと、ずっと疑問だった音楽の問題があった。


K(僕): 「あ、僕からも音楽のこと、訊いてもいい?」


音楽は小さい頃エレクトローンやっていた関係で楽譜は読める程度で、他の美術、技術家庭、保健体育は得意じゃなかった。

その音楽の問題について、天宮さんは吹奏楽部だし、音楽が好きだって聞いたから訊いてみた。


K(僕): 「こういう曲のイ短調とか、~長調とかどうやったら分かるの?」


さっちゃん: 「楽譜のフラットやシャープに注目して、最後の記号がフラットならその位置がファ、シャープならその位置がシになって、ドに相当するところをハニホヘトイロハに置き換えて、~長調とすればいいんだよ。」


短調はそれから2つ下げて、~短調とすればいいとのことだった。


K(僕): 「そんな法則があったんだ・・・。 さすが吹奏楽部だね。 すごいね、全然知らなかった。」


さっちゃん: 「えへへ。」


天宮さんは得意げだった。

その笑顔も可愛かった。


現在の俺: 「あのとき教わった長調や短調は今も覚えているんだよね。」


数学も音楽の問題も一段落すると、


塚越: 「俺もいちゃいちゃしながら教えてもらおうかな?」


さっちゃん: 「いちゃいちゃなんかしてないもん。」


みき: 「二人の世界に入っていたもんね。」


さっちゃん: 「ちょっと…」


K(僕): 「あまりからかわないでくれる?」


博: 「もしかしてかばっているのか・・・?」


ハル: 「そういうのは二人っきりの時にやってほしいよね。」


K(僕): 「あのなぁ・・・。」


現在の俺: 「後から思うと、この時が幸せのピークだったのかな・・・」

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