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memi(めみ)
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山中side
あの告白が頭から離れないまま1ヶ月が経ち、自分はまだ答えを導き出せていなかった。
太ちゃんは俺の気持ちを察して、自ら催促するような事はなかったが、少し変わったのは自分との距離感や隣にいる回数が日に日に増えるようになった。
まるで自分に悪い虫がつかないように番犬の様な素振りで、キョロキョロと周りを警戒しながら、自分にニコニコと笑いながら喋る様子には、見えないシッポがブンブンと振られている様に錯覚するほどワンコだった。
🤍「だいちゃん、ワンコみたいで可愛い」
💙「可愛いんは柔やろ」
ポンポンと頭を撫でられる。
ささやかなスキンシップが自分の心を徐々に満たしている気がする。
でも、スキンシップの度にどこか奥底に眠るはやちゃんとの夜がフラッシュバックされて、上手く決断を出来ないまま、自分は悪い事をしているのではないかとズルズル暗闇に引きずりこまれる感覚に陥る。
💙「どないしたん?
なんかイヤな事でもあった?」
🤍「ん?ううん、ちょっと考え事…」
💙「そうかぁ、よかった」
自分の表情の変化にすぐに気づいて柔らかく声をかけてくれる。
その太陽の存在の眩しさが自分には勿体ないような気がしてしまって、申し訳なさだけが自分の中で渦巻いていた。
佐野side
最近感じている事。
柔太朗と太智の距離が近い、近すぎる。
前までは柔太朗は舜太といる事が多くて、無駄にスキンシップをしない太智もいくらメンバー愛があれど無駄にベタベタはしない。
それがどうだろうか、また 同じソファにわざとキツキツに座る。
ニコニコと話しながら太智が柔太朗に触れる。
あんな笑顔を柔太朗から向けられた事は記憶の限り、片手で数えられるくらいしかなくて、太智が触れる度に俺は自分の指に爪を食い込ませて複雑な感情を抑えるしかなかった。
二人の様子を傍観していると、握りしめていた拳が解される。
💛「血でちゃうよ」
声のする方へと顔を向けると、きゅるきゅるとした目で俺の手を見つめる仁人がいた。
🩷「わりぃ、無意識だったわ」
💛「疲れてんの?」
俺の手をさすりながら、その場にしゃがみ込んで俺の目を見つめてくる。
こういう可愛い仕草、昔からするけど結局仁人は狙ってやってるのか区別がつかない。
💛「なんかあるなら話聞くけど」
🩷「だいじょぶ、仁ちゃんはやさしーねぇ」
俺はいつものトーンで仁人の頬をふにふにと触って平常心を保とうとしていた。
💛「おまっ、やめろ!」
俺の手を払いのけながら、心配して損したとプリプリ怒る仁人がまた面白くて俺は必要以上に触ってしまう。
❤️「あー、またイチャイチャしてるぅ!」
参考書と睨めっこをしていたはずの舜太が騒ぎながら。
ツカツカと近寄ってきては俺とも遊んで!とはしゃぎはじめた。
💛「めんどくせー」
あと任せたわと逃げようとする仁人の腕を舜太は突然掴んだ。
よろけた仁人を舜太は後ろから抱きしめるようなカタチでおさえている。
💛「おまえ、力加減っ」
❤️「えへっ、またやってもたぁ」
💛「馬鹿力すぎんだよ」
❤️「ごめーん」
なんだか違和感がある。
俺には塩対応というか嫌がる仁人が、離れる事なく舜太を受け入れている。
これが末っ子パワーなのか?
俺はその光景に面白味が無くなり、俺はふと正面に座っていた2人に目を向けると、柔太朗は居なくて太智がじーっとこっちを見ていた。
その目は今まで彼から感じることのなかった視線で、どこか敵意を感じるようなものだった。
コメント
2件
更新感謝です さいこうです
読了しました…🌙 柔太朗くんの罪悪感と、佐野くんが感じる太智くんへの違和感、すごく生々しかったです。特に、「見えないシッポがブンブン」って比喩が可愛いのに、裏では過去のフラッシュバックに苦しんでいて…。でも一番ゾクッとしたのは、太智くんから佐野くんへの“敵意ある視線”ですね。これからどう転ぶのか、目が離せません。