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東京・大災害 この日我々人類は“OverHEAT”により平和だった日本が一気に地獄へと変わった。
政府の用意したシェルターも人数の限界はあり、OverHEATした元人間の餌食となるもの、地上で野垂れ死ぬ者が現れ万事尽きたと思われた中、一筋の光が灯った。
OverHEATした人間を沈める力が発現されたのだ、彼等はOverHEATした者を執行する“執行者”となり、再び日本に平和の兆しが見えた。
東京・渋谷 ここは執行者の本部 “CrazyRaccoon”がある。
朝 8時 この日CRに新たなるメンバーが迎え入れられる日だ、本部の中は慌ただしく着任式の準備が進められている。
そんな中一際騒がしい人物が一人… 猫の様な獣耳を生やし小柄な少年が同室人になにやら訴えかけている。
「うわぁあ!Zeder!何で起こしてくれなかったんだよ!今日の任命式俺が先輩風に新人のお世話するのに!」間に合わないよ~
と彼はいいながら、大きな左右色の違う目を忙しなくキョロキョロさせ外出の準備をしていた。
Zederと呼ばれた黒髪のおっとりした彼はむくりと起き上がり、眠たそうに
「えぇ?起こしたよ?起こしたけどRas起きなかったじゃん…」と半目のまま洗面所まで向かった。
Rasと呼ばれた先程の少年は何かを言おうと口を開くも、確かに起こされた気がするようなと思い静かに口を噤んだ。
そうこうしている間にノックも無く突然部屋の扉が開いた…というより蹴破られた。
二人が驚きながら扉の方に目をやると、ピンクの腰まである髪に端正な顔立ちの少女が立っていた。
彼女は開口一番 「遅い!何やってんだ二人共!」と仁王立ちで彼等に怒号を浴びせた、
そんな彼女の横から申し訳なさそうな顔をした白髪のアルパカの様な耳を持った少年がひょこっと出てきた。
その姿を確認したRasとZederは二人声を揃えて「Selly!Parkha!」と叫んだ
Zederは嬉しそうにSellyを見てハっと自分が今寝巻きである事を思い出し、恥ずかしそうに部屋の奥に入っていった。
そんなZederを横目に当の本人は土足で部屋に上がり込み、片足だけ靴下を履いたRasの首根っこを掴み
ズルズルと部屋の外へ連れ出して行くのだった。