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こんにちは!前回の続き出来ました!
第2話です
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窓から晴れた明かりが差し込んでいる
天気のいい朝。
台所でパンを焼く音と、香ばしい匂いが漂う。
メネジーは慣れた手つきで朝食を用意していた。
『いい匂いするね!僕も食べてみたい!』
ロミーが目を輝かせる。
「ロミーはロボットだから、食べられないよ」
そう笑って答えるメネジー。
するとロミーは首をかしげて、不思議そうに言った。
『でも、美味しそうな匂いがするのに!』
(…嗅覚なんて、プログラムしたっけ?)
メネジーは一瞬手を止め、心の中で呟いた。
食卓で朝食をとりながら、ロミーと世間話をする。
ふと、メネジーの口から小さな独り言が漏れた。
「……ロミーお留守番、できるかな」
ロミーはぴくっと反応し、少し悩んだあと、
突然メネジーの机へ駆け寄った。
工具をガチャガチャと動かし、 何かを組み立て始める。
『よし… じゃーん!見て!これで僕と何処でもお話ができるよ!』
ロミーが差し出したのは、小さなトランシーバーのような通信端末。
「え……ロ、ロミー、天才…!?」
驚くメネジーに、ロミーは得意げに胸を張ってトランシーバーを渡した。
メネジーはロミーに行ってきますを告げて、
大学へ向かう道を歩いていた。
普段なら心細い帰り道も、今日はジャケットのポケットの中に入っている通信端末から、イヤホンを繋げ、歩いていてもイヤホンからロミーの声が聞こえてくる。だから寂しくない 。
『メネジー、今日、天気いいね!』
『あ、今のはカラスの声だ!』
くだらない会話に、メネジーの頬が思わず緩む。
だが、そこへ突然、クラスメイトが声をかけてきた。
「ねぇ、君って同じ講義とってたよね?」
『ハッ、メネジー、チャンスだよ!お友達!
話してみて!』
ロミーが小声で背中を押す。
「……あ、ぁ…はは…
メネジーは耐えられずに顔を真っ赤にしてその場から逃げ出してしまった。
『ちょっと!?メネジー、逃げちゃったの!?あの人絶対困惑してるってぇ!』
ロミーのツッコミに、メネジーは苦笑しながら呟いた。
「はは…俺もう大人なのになぁ…」
大学の校門前。
メネジーは通信端末を取り出し、ロミーに話しかける。
「ロミー、大学着いたから切るね。また」
『っ!…またね!』
プツン、と通信が切れた。
──そして場面は、ロミーの視点へ。
部屋にひとり残されたロミーは、困ったように静かに呟く。
「なんだろう…僕のパパ、ものすごく心配になる…!」