テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
灰原死亡
夏油脱退
嫌なことが全て重なってから時間が経つのが早く感じた
私、もう27になっちゃったよ
『夏油、必ず帰るんだよね 』
そう自分に言い聞かせてる
『夏油はそんなことする人じゃないって知ってるから』
ぶーっぶーっと鳴る携帯
『父さん……?』
『『もしもし、』』
「「〇〇様でしょうか」」
『『えっと汐見?』』
「「ええ、申し遅れました汐見です」」
汐見は私が幼い頃から一緒にいる。
父さんのお手伝い係と言っていいだろう
『『どうしたの汐見』』
「「大変申しにくいのですが、、猪里様が亡くなられました……」」
『『……え』』
『『嘘だよね、なんかのドッキリだよね』』
「「本当に申し訳ありません……」」
『『今向かう、速攻で』』
「「〇〇様!?」」
汐見の話もろくに聞かず、父の元へ走った
『父さん!』
「〇〇様……」
『父さん……、』
癌
『なんで、なんで教えてくれなかったの……』
「猪里様が言わないでくれと、」
『無駄に気を使うんだからこの人は……!』
『うう”っ 』
最
後
に
笑
っ
た
の
は
い
つ
だ
っ
け
楽しい記憶
嬉しい記憶
暖かい記憶
全て経験してるはずなのに
全て頭の中に入ってるはずなのに
なんで思い出せないの
「〇〇、」
『硝子……』
「あまり眠れてないだろ」
『まあね、でも大丈……』
「無理をするな」
差し出されたのは睡眠サプリやエナドリ
「私も使ってるやつだ、今から使えばまだ間に合う。〇〇、そのままじゃ鬱になるぞ 」
『……うん、ありがとう』
これも硝子なりの優しさなのかな
「お父さんのこと、災難だったな」
『癌のこと教えてくれなかったんだよね』
「最後に会ったのは……高二の時?」
『灰原が渋谷行きたいって言った時だっけ』
「そうだな」
『ねえ硝子はさ悲しくならないの』
「……なるさ」
『そう、だよね』
伸ばしっぱなしの髪
目の下のクマ。どれだけ忙しいのかを物語っている
「おやおや2人ともお揃いかな〜?」
いつもヘラヘラしてる五条
母校で先生をしている
「大丈夫そ?」
『はあ、、帰りたい』
「私もだ……」
「空気重…」
『どう、今年の1年』
「すんごいよ、すんごい」
『語彙力……』
あぁ……五条はこんな奴だった
「災難だったね、〇〇」
「おじさん、あんなに元気だったのに」
『今頃何してんのかなー、』
『あはは、』
上手く笑えない
顔が引き攣って
『私、帰るわ』
『手、合わせてくるよ』
「それだったら僕も行くよ」
「私も」
『分かった先行ってる』
「OK〜」
「最近、〇〇の笑顔見なくなったよな」
「疲れてるんだろう、灰原、夏油、そしてお父さんのこと」
「あいつは優しいから、全部ひとりで抱え込んじゃうんだよ。」
「そうみたいだね。 」
「〇〇のチャームポイントなのに、」
…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!