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ゆんしょ
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#こじあべ
ゆんしょ
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めかぶぷりん
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iw × fk
# 『君が帰ったあとの教室』
――好きだと言えなかった。君が、あまりにも優しかったから。
## 1.ふたりきり
fk「……また残ってんの?」
夕日が差し込む教室で、fkは顔を上げた。
教室の扉にもたれていたのは、
同じクラスのiw。
少し乱れた黒髪。いつも眠そうな目。
誰にでも適当に優しくて、
誰にでも同じくらい距離が近い男。
そして、fkが半年間、
ずっと好きな男だった。
fk「日直の仕事」
iw「それ、昨日も聞いた」
fk「……うるさいな」
iw「はいはい」
iwは笑いながら教室に入ってきた。
帰ればいいのに。
fkはいつもそう思う。
iwが隣にいると嬉しい。
けれど、嬉しいと思うたびに、
自分の気持ちが
少しずつ大きくなっていくのが怖かった。
iw「fk」
fk「なに」
iw「今日、一緒に帰ろ」
心臓が、一度だけ変な音を立てた。
fk「……別にいいけど」
iw「よっしゃ」
たったそれだけで、
今日一日が報われた気がした。
本当に、どうしようもない。
好きな人に名前を呼ばれるだけで、
こんなに幸せになれるなんて。
## 2.誰にも言えない秘密
iwには、秘密があった。
放課後になると、
決まって旧校舎の音楽室へ行くこと。
そこには古いピアノが
一台だけ置かれていて、
iwは誰もいない時間に、
いつも同じ曲を弾いていた。
fkがそれを知ったのは、雨の日だった。
忘れ物を取りに戻った教室の奥から、
聞き覚えのないピアノの音がした。
音楽室の扉を少しだけ開ける。
窓の外は灰色で、
iwの横顔だけが夕焼けみたいに見えた。
fk「……iw?」
音が止まった。
iwは振り返ると、ひどく驚いた顔をした。
iw「なんでここにいんの」
fk「忘れ物。……ピアノ、弾けたんだ」
iw「まあ…ちょっと」
fk「すっご、わら 知らなかった」
fkが素直に笑うと、
iwはなぜか困ったように目をそらした。
iw「誰にも言うなよ」
fk「言わないよ」
iw「絶対?」
fk「絶対」
iwはしばらく黙ってから、
隣の椅子を引いた。
iw「……聴いてく?」
fkは頷いた。
その日、iwはいつもより
長くピアノを弾いた。
fkは気づかなかった。
iwが、何度もこちらを見ていたことに。
そして、弾き終わったあと、
iwが小さく呟いたことにも。
iw「……お前にだけは、知られたくなかったのになー、」
fk「え?」
iw「なんでもない」
iwはにかっと笑った。
その笑顔が少しだけ
寂しそうだった理由を、
fkはまだ知らなかった。
## 3.期待しないって決めたのに
それから、ふたりの放課後が変わった。
iwは毎日のように音楽室へfkを誘った。
ピアノを弾くiwの隣で、
fkは宿題をしたり、
窓の外を眺めたりした。
時々、iwが弾くのを
やめて話しかけてくる。
iw「fkってさ、好きな人いる?」
シャーペンが止まった。
fk「……なんで?」
iw「いや、なんとなく」
fk「いるって言ったら?」
iwは鍵盤を見つめたまま答えた。
fk「応援する」
その言葉が、痛いくらい胸に刺さった。
応援…、か… わら
iwは、自分が誰を好きなのかなんて、
想像もしていない。
fk「……じゃあ、いない」
fkは笑ってみせた。
iwも笑った。
iw「なんだよ。つまんねえの」
その日、fkは家に帰ってから、
何度も自分に言い聞かせた。
期待するな。
こいつは誰にでも優しい。
一緒に帰るのも、
秘密を教えてくれたのも、
きっと友達だから。
それ以上の意味なんてない。
そう思わないと、
明日も隣に座れなくなりそうだった。
## 4.聞きたくなかった言葉
六月の終わり。
fkは、廊下でiwとクラスメイトの
会話を聞いてしまった。
👦🏻「お前、好きなやついんの?」
iw「……いるよ」
思わず足が止まった。
iwに、好きな人がいる。
知りたくなかった。
でも、知りたかった。
👦🏻「誰だよ、教えろって!」
iw「無理。そいつ、
俺のことそういう目で見てないから」
iwの声は、いつもよりずっと静かだった。
👦🏻「じゃあ告白しろよー笑」
iw「できるわけねえだろ、笑」
短い沈黙。
iw「今の関係が壊れたら、
俺、たぶん無理だわ」
fkはその場を離れた。
それ以上聞く勇気がなかった。
iwの好きな人は誰だろう。
同じクラスの女子だろうか。
部活の先輩だろうか。
考えるたびに胸が苦しくなって、
答えが出る前から負けた気がした。
その日の放課後、iwは音楽室で待っていた。
iw「遅かったじゃん」
fk「……ごめん。今日は帰る」
iw「え、なんで?」
fk「用事」
嘘だった。
iwは何か言いかけたけれど、
fkはそのまま扉を閉めた。
廊下を歩きながら、目の奥が熱くなった。
好きな人がいるんだ。
あんな顔で、誰かを好きなんだ。
自分が知らないところで。
自分の知らない
______誰かに。
## 5.すれ違い
それからfkは、音楽室へ行かなくなった。
iwからのメッセージにも、
短い返事しか返さなかった。
iw『今日、来る?』
fk『行かない』
iw『なんかあった?』
fk『別に』
iw『俺、なんかした?』
その画面を見つめて、
fkは何度も文字を打っては消した。
iwは何もしてないよ。
ただ、iwが好きなだけ… わら
iwの好きな人が、
俺じゃないかもしれないのが怖いだけ。
本当は毎日会いたい。
本当は、もう少しだけ隣にいたい。
けれど、
そんなことを言えるはずがなかった。
翌週、iwは学校を休んだ。
その翌日も。
三日目の放課後、
fkはとうとう旧校舎へ向かった。
音楽室の扉を開ける。
ピアノの上には、
見覚えのあるノートが置かれていた。
表紙には、iwの字でこう書かれていた。
『fkに聴かせる曲』
俺の息が止まった。
ページをめくると、
楽譜の隅に、
何度も同じ言葉が書かれていた。
『まだ言えない』
『嫌われたくない』
『隣にいられるだけでいい』
そして、最後のページ。
『卒業までには、伝えたい』
fkの手が震えた。
そのとき、背後で扉が開いた。
iw「……何してんの」
振り返ると、iwが立っていた。
顔色が悪く、いつもの笑顔もなかった。
fk「iw、これ……」
iw「見るなよ」
iwはノートを取り上げようとした。
でも、fkは手を離せなかった。
fk「好きな人って……」
声がかすれた。
fk「誰なの」
iwは動きを止めた。
長い沈黙のあと、困ったように笑った。
iw「……今さら聞く?」
fk「だって、知らないから」
iw「知ってんじゃん」
fk「知らないよ!」
思ったより大きな声が出た。
fk「俺は何も知らない。
iwが何考えてるのかも、
誰が好きなのかも、…」
言いながら、fkは気づいてしまった。
自分はずっと、
iwの気持ちを知るのが怖かった、と。
知ってしまえば、
今まで通りではいられないから。
iwは唇を噛んだ。
iw「……fkだよ」
世界から音が消えた気がした。
iw「俺が好きなの、fkだよ」
iwの声が震えていた。
iw「ずっと好きだった。
お前が毎日隣にいてくれるから、
勘違いしそうになって……
でも、勘違いだったら怖くて。
だから、何も言えなかった」
fkは何も答えられなかった。
嬉しかった。
夢みたいだった。
なのに、涙が出そうだった。
fk「……なんで」
やっと出た言葉は、それだけだった。
fk「なんで、
もっと早く言ってくれなかったの」
iwは答えなかった。
答えられなかった。
だって、fkも同じだったから。
## 6.君が帰ったあとの教室
次の日、iwはいつも通りに教室へ来た。
fkも、いつも通りに席に座っていた。
目が合った。
iwは何か言いたそうにして、
結局、視線をそらした。
昨日の告白は、
なかったことにしたいのだろうか。
そう思ったら、fkは何も聞けなくなった。
放課後。
iwはひとりで帰っていった。
fkは追いかけなかった。
追いかけて、
「僕も好きだよ」と言えばよかった。
たったそれだけだった。
なのに、足が動かなかった。
教室には、夕日だけが残っていた。
机の上には、
iwが忘れていったシャープペンシル。
fkはそれを握りしめた。
「……僕も、好きなのに」
誰もいない教室で、やっと言えた。
翌朝、iwの机に一枚の紙が置かれていた。
短い手紙だった。
『昨日、返事できなくてごめん。
本当はずっと、iwのことが好きだった。
でも、iwが僕を好きだって知ったら、
今までみたいに隣に
いられなくなるのが怖かった。
今も、怖いよ、わら
だけど、もう嘘はつきたくない。
放課後、音楽室で待ってる。
来てくれたら、
今度こそちゃんと言うから。』
iwは最後まで読み終えると、紙をぎゅっと握った。
そして、
授業が終わるチャイムを待たずに、
教室を飛び出した。
## 7.放課後の答え
音楽室の扉を開けると、
fkは窓際に立っていた。
夕日が髪を透かして、
横顔を淡く染めている。
fk「……来たんだ」
iw「来るに決まってんだろ」
iwは息を切らしていた。
iw「……昨日の返事、聞いてもいい?」
fkはうつむいた。
fk「僕も、iwが好き」
iwは何も言わなかった。
ただ、何度も瞬きをしていた。
fk「ずっと好きだった。
毎日一緒に帰れるだけで
嬉しかったし、
ピアノを聴かせてくれた日なんて、
帰りたくなかった」
iw「……うん」
fk「でも、iwに好きな人がいるって
聞いて、怖くなった。
僕じゃなかったらどうしようって。
だから逃げた。ごめん」
iw「謝んなよ」
iwは小さく笑った。
iw「俺だって、ずっと逃げてた」
窓の外で、
運動部の掛け声が聞こえた。
どこかの教室から、椅子を引く音がした。
世界はいつも通りに動いているのに、
ふたりの時間だけが止まっていた。
iw「fk」
fk「なに?」
iw「これからも、
ここでピアノ弾いていい?」
fkは目を丸くした。
fk「……そんなの、
俺に聞かなくてもいいじゃん」
iw「お前に聴いてほしいんだよ」
fkは、今度こそ笑った。
fk「じゃあ、毎日聴きに来る」
iw「……毎日?」
fk「うん。嫌?」
iwは首を横に振った。
iw「嫌なわけ、ないだろ」
iwがピアノの椅子に座る。
fkはその隣に座った。
鍵盤に指が触れる。
流れ始めたのは、
あの雨の日に聴いた曲だった。
けれど、最後の旋律だけが違っていた。
以前はどこか寂しく終わっていた曲が、
今度は静かに、優しく続いていく。
「……最後、変えた?」
fkが尋ねると、
iwは少しだけ照れたように笑った。
iw「うん。終わらせたくなくなったから」
fkは窓の外を見た。
夕焼けは、もうほとんど消えていた。
それでも、隣にはiwがいる。
ずっと欲しかった言葉を、
今はもう隠さなくていい。
fk「iw」
iw「ん?」
fk「明日も、一緒に帰ろうね」
iwは演奏を止めて、fkを見た。
iw「……明日だけでいいの?」
fkは笑った。
今度は、泣かなかった。
fk「馬鹿…、
じゃあ、明後日も。
その次の日も」
iw「欲張りだな」
fk「iwが言ったんじゃん」
iw「……そうだな」
iwはまた鍵盤に指を置いた。
窓の外では、最後の夕日が沈んでいく。
ふたりの秘密だった片想いは、
今日、ようやく終わった。
そして明日からは。
誰にも言えなかった恋が、
ふたりだけの恋になる。
「好き」と伝えるまでに、
俺らは少し遠回りをした。
でも、
君と出会わなかったことにするよりは、
________ずっとよかった。
end でぇーいす🤟🏾😽💞
儚い物語にしてみたちょん🫶🏽
リクエストとか好きなペアとか
教えてくれたら
書いちゃう‼️
見てくれてありがちゅ😘
コメント
5件
天才すぎる...! 大号泣案件不可避です
みぅです🤍🥀 わあ…iwとfk、お互いに「好き」って伝えるまで遠回りして、でもその遠回りすらも愛おしくなるお話だった。特に「隣にいられるだけでいい」ってノートに書きながら、卒業までには伝えたいって思ってたiwの気持ちと、それを見つけたfkの震え、その後の音楽室でやっと素直になれたふたり…全部がぎゅっときたよ。 ピアノの最後の旋律を変えたところとか、「明日だけでいいの?」って返すiwとか、そういう細かい優しさがもう、たまらなかった🌙💞曲名は「ゆびきりげんまん」とかだったら可愛いかもね(笑) おとはさん、素敵な作品をありがとう…! 心がじんわり温かくなったよ🫶🏾