TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

週末の夜、バーはいつもより人で賑わっていた。

スポットライトがブースに照らされ、緊張と期待の空気が交差する。


「……行くぞ」

左馬刻が低く囁く。

その声に、心の奥が小さく震える。

怖さもあったけど、同時に胸が高鳴っていた。


ターンテーブルに手を置く。

かつての敗北の記憶が胸をよぎる。

でも今は、彼と一緒に音を作る――

それだけで、何も怖くない気がした。


ビートが流れ始める。

左馬刻のラップと、私のトラックがぶつかり合い、

バー中の空気を揺らす。


「……面倒くさいな、あんたの音」

つい笑いながら言うと、左馬刻が微かに眉を上げた。


でも、言葉の裏には、真剣な眼差しがある。

私も全力で応える。

ビートに乗せて、心の中の迷いも、怖さも、全部吐き出す。


曲がクライマックスに差し掛かると、左馬刻がふっと手を伸ばした。

その手が私の手と重なり、ぴったりとシンクロする。

鼓動とビートが一体になる瞬間――

二人の距離も、自然に縮まっていた。


曲が終わり、拍手が湧き上がる。

息を切らしながら、私は笑った。

「……やっぱり、音って怖くない」


左馬刻は少しだけ笑みを見せて言う。

「お前の音、悪くないな。……面倒くさいけど」


その瞬間、過去の傷も、裏切りも、全部が音楽の中で消えていくような気がした。

そして、二人の心も――確かに近づいた。

RE:VIBE ―再生の音―

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚