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「そうだな。でもBLの魅力を知ってもらうのも俺達の活動の一環じゃなかったっけ」

「うっ。それは……そうだけどさぁ……」

紅本先輩が笑って話しても、明野先輩は納得してないみたいだった。

俺もまた、試されてる。不安だけど、深呼吸して手を挙げた。

「明野先輩。先輩の言うとおり、俺はBLの知識は皆無です。知ってるのはボーイズラブを略してるってぐらい……でも、絶対好きになれる自信があります」

「へぇ。どうしてそう思うの?」

「俺は、紅本先輩が好きだからです」


そう言った瞬間、紅本先輩は真っ赤になって倒れた。


「はーん……なるほどね」


明野先輩は驚いた顔を見せたけど、すぐに笑って指を鳴らした。

「未早くんは紅本のどこが好きなの?」

「紅本先輩は、何に対しても一生懸命です。勇敢で、誠実で、周りを照らす太陽のような人……俺も先輩のようになりたい。だから入会する為なら雑用はもちろん、靴も舐めます。喜んで下の世話も引き受けます」

「やべぇ……わかったよ。君を野放しにしとく方が怖いから入会していいよ」

何とか誠意が伝わって、先輩は俺を認めてくれた。でも、

「あ、ごめん! よく考えたら俺が許しても、会長が許さなかったら入会できないんだった!」

「そうなんですか……」

今までのやり取りは何だったんだ。と文句を言っても始まらない。しょうがないから、未だ気を失っている紅本先輩をソファに寝かせた。


「オトコ同士のネットリ絡み研究会会長はどこにいるんですか?」

「もしかしたら今日は部活に行ってるかもね。吹奏楽部なんだよ、だから音楽室」

「えっ吹奏楽部!? ありがとうございます、行ってきまーす!!」

「あ、ちょっと待って、会長の名前は……」

明野が引き止めるも、未早はあっという間に部屋を出て行ってしまった。

「ありゃりゃ……おーい紅本、起きろよ。後輩くん会長に会いに行っちゃったよ。大丈夫かなぁ……」

紅本はまだ気を失っていて、彼の心配そうな呟きは誰にも聞こえていなかった。




先輩にそのBL小説はまだ早いと思います

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