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こんばんは、夜分遅くにすみません4月ごろから甘田さんの小説を読ませていただいている者です。 以前までは、甘田さんのような小説家として活動している人を見たことがなく酷い言い方になるけれど飽き飽きしていました。 けれど、このような小説を作ってくださり毎日うきうきしています。 これからも頑張ってくださいね
※この物語をSNSで転載する事はお控え下さい
始まり𓂃 𓈒𓏸◌
ツェリ帝国、そこは大陸の中での大国であり、権力地であった。ツェリ帝国は他国とは異なり聖女という身分の神の子を崇めその身分の人間は皇帝、皇妃の身分より高いと言われている、理由についてはまず過去を振り返ると分かる
ツェリ帝国は昔、昔小国であり小規模な領地を使用していた、けれど魔王という「大災害」が誕生した。色々な国は勇者を出し応戦した、ツェリ帝国も小国でありながら勇者を出し応戦した、けれど他国の勇者は戦死した、だがツェリ帝国の勇者は女でありながら魔王の手下を倒し対戦した、伝説では彼女は神の子すなわち最初の聖女だから相手にできたのだと言われている、そして最後の最後で彼女は魔王と相打ちになりながらもとどめを刺す事が出来たのだ、
そして皆がツェリ帝国を慕うようになりここまでに及ぶ事が出来た、聖女が唯一居るツェリ帝国は勇者の功績により神に愛された帝国だからと言われている
けれどあいにく敵と相打ちになった彼女は、静かに息を引き取った、人々は嘆き悲しみ彼女の栄誉を讃えた
表話では華やかでも裏では棘があると聞いたことはないだろうか?
それは…足を這いずりながらツェリ帝国へ戻っ勇者は報告した、けれどそこで彼女が受けたのは死だ、魔王との戦いで大負傷した傷を見た後、皆もう手遅れだと悟って皇帝、皇后でさえ勇者であり世界を救った彼女を蹴り飛ばし見捨て野犬や魔獣で死なせたという噂がある
これが本当なのかは誰も知るものはいないが、本当であればツェリ帝国に聖女が居続ける理由は何故なのか謎が深まるばかりである
*本編*𓂃 𓈒𓏸◌
「聖女様がこの領地を浄化なさるんだって」
その一言は今莫大な噂話となっている、あの可の有名な聖女「リリアーナ・アルファル」が、瘴気が詰まったこのボリヤーヌ地に足を運ぶという朗報だ、聖女…彼女のこれまでの功績は、世界に届いているが彼女の素顔はいつも拝む事が出来ないという、理由は彼女は公に出る場合何故か白い布を頭に付け出向くからである、皆それはそれは不思議に思いながらも
「何せ神の子なのよ!容姿端麗に決まってるわ!」
と皆が口を揃え言うのである
そうして待ってる間に聖女はこの地を訪れた
「お待たせしました、私がリリアーナ・アルファルです」
白い布の奥で少し口角を上げ微笑む姿を皆思い描き聖女をお出迎えした
この地ボリヤーヌは全体的に瘴気が詰まりきってる上飢えている人間が多い、さらには治安が悪く窃盗、殺人までもが絶えない
(これは…浄化魔法….ね)
白い白馬からひらっと蝶が舞い降りる様に降りさらっとした純白の白髪をなびかせ後ろを振り向き
「退避をお願い申し上げます」
その一言で民はすぐさま家へ戻り変える、護衛騎士は頭を伏せ警備に当たる、何せ聖女とは高貴なモノ、珍しいのだ、だから盗賊に狙われやすい故護衛騎士は一般貴族の10倍は居る
「浄化」
そう言うとリリアーナの周りは光を放ち、ポカポカとした心までもが浄化される人々を癒やす魔法を扱った。そして、1時間後、無事に終わりボリヤーヌ地の浄化を全うし民は頭を下げ感謝した
束縛𓂃 𓈒𓏸◌
自身が住んでいる特別宮には使用人が数十人おり特別宮は普段の宮より清潔に管理されていて快適に住めるよう整備されていた
リリアーナは一息つき、ティータイムにしようとしたところカチャンと音を立てマグカップを落としてしまった
「元気かい?リリー」
そう、リリアーナの兄「グアム・アルファル」がそこに立っていたのだ
「お兄様…」
「マグカップが落ちているよ」
「も..申し訳ありません..!」
「そんな品が無かったらまたお仕置きが待ってるかもね」
「お願い..します、やめ..」
「まぁ今回は母上と父上には黙ってあげるよ..その代わりポルデノ王国を帝国連合に迎え入れるから手を貸してくれるね?」
「お兄様..ポルデノ王国って鎖国をしているのでは….」
「物分りが悪いねリリー、ポルデノ王国を破滅させこちらの領地にする」
「え…」
「こちらが何を言っても聞いてくれないのならやるしかないだろう?」
「でももっと良いのが….」
「口答えするの?兄に?」
「あっ…」
「次からは口答えしないでね」
「は….い」
「皇帝や皇后よりこういうのはリリーに権利があるから公衆の面で発表も頼むよ、うーん明後日…辺りかな、手配はこちらで行ってあげるから」
「は..い」
私は子供の時、物心がついたある日から家族に特に兄に虐支配され続けられ、聖女と診断とされた、当たり前家族より身分は高くなったが心は支配され続けられた
「不満かい?」
「い..え」
「隠し通せると思ってるか…お仕置きが必要だね」
「お兄…!」
「顔を見せてごらん」
「…」
リリアーナが首を横に振る
「チッ」
グアムが右手を振りリリアーナを軽く殴り床に叩きつけ顔に付けられた白い布を剥ぎとる
「みっ見ないで!!」
「いつ見ても醜いね、リリー」
「お兄様お願い…!」
「そのどす黒い醜い顔、公衆に晒して見たら皆どう思うかな」
「いや…!」
「良いかいリリー」
グアムがリリアーナに近付き倒れているリリアーナの横に腰を下ろし耳元で囁く
「黙って従え」
「….はい」
肯定しか出来なかった、否定なんてしたらもっとひどい罵詈雑言を言われるに違いない、それに下手をしたら顔、腕、身体全体を鞭で打たれ拳で殴られると想像してしまったら震えが止まらなかった
そして予定日に時間は過ぎた
「ポルデノ王国を侵略しツェリ帝国をもっと良くしましょう、神の代理人の私リリアーナ・アルファルは此処に永遠の平和を誓います」
「賛成!聖女様が言うのなら!」
「間違いないわ、聖女様の言うとおりよ!」
「俺も賛成だ!」
絶対的存在、その表での顔は憎悪を生み出す
夜の散歩𓂃 𓈒𓏸◌
今日はよく寝付けなかった、夜中に目が覚めてしまい瞼を閉しても眠りにつけなかったのだ、身体を起こし窓を少し覗いた
「少し….散歩をしようかしら」
そう思うと解放されたような身体が鎖から抜け出せたような軽い感覚になり軽く変装をし顔を隠すようにフードを被り窓から屋根上に移った
(ここからあの塀を超えてあの木に飛べば…抜け出せるかも)
そして物音を立てないように気を付けながら屋根上を歩きスッと抜け出した
1人で外出を一切許されないリリアーナからしたらこれは新鮮な感覚だった、周りに誰も居ないこの空間はもう二度と来ないものだと分かりながら足は前に踏み出していた
聖女は足を止めず歩み続けふと周りを見渡した時には迷子になっていた、正確には外の景色は歪み先程の緑が茂る森ではなく全体的に赤々しくなった
「早く…帰らな…きゃ」
異変に気付いたときにはもう遅く後ろから何者かの気配がし背筋が凍りついてしまい身動きが取れなかった、何せ一人行動はした事がなかった身からするといろんな経験をもっていたとしてもこの状況は初めてに過ぎない
あぁ何で夜中に散歩をしてしまったんだろうと酷く公開してしまっていると
「誰だ」
と低く冷血な声が私に降り掛かった
「この紋章….」
そう言いながらコートを見て数秒後酷く驚いたような声がした、私は前を見ているせいで相手の顔は見えなかったが顔にも驚きが出ていたと思う
「聖女…なのか….」
自分の地位を見破られ逃げるあてもないと判断し私は相手が興奮しないように宥めるように
「はい」
と淡々と返答を返した、その後は沈黙が続きツェリ帝国のかと聞かれイエスと同じように返答を返した
「名は?」
「リリアーナ・アルファルです」
「そうか….リリアーナ…聖女とは….辛いか?」
いいえと答えようとしたにも関わらず顔も知れていない男性の事に懐かしさを感じ本音を曝け出せる気がした
「国の歯車ですし何もかもさせられるので正直お辛いです」
「逃げるあては…」
「逃げても捕まるだけですし私はツェリ帝国でしか生きていける気がしません」
「そう….か」
その後はゴニョゴニョと独り言を喋っていたので後ろを振り向き姿を拝めようと振り向くとそこには金髪の光沢が輝く髪色、腰まで伸ばされた髪、そして人間とは思えないほどの美貌の持ち主がいた
「あ….」
その途端、自分でも驚くほどの大きな雫が自身の目から放たれた、それも一滴ではなく何滴も流し続けた
「如何したのだ….?」
そう目の前の男性に言われても尚呂律が回らぬほど号泣してしまった
すると突然、私がフードの奥ですすり泣いているのを長らく見てフードを上げた、その事に気が付いたのはもう遅かった、見られてしまったこの醜い顔を人様に見せられない顔を
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