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ア「着きましたよ」
車を開け、会場に目を向けるとそこには山の中に佇むクソデカい建物だった。
『クソデカいな』
ア「そうですよね、私も最初は驚きました。さぁ、会場に入りましょう」
アンリさんに連れられ、建物の中に入っていくと建物の中全体が真っ白で頭が混乱しそうだった。
ここは、牢獄か何かか?
ア「絵心さん、ミア選手を連れてきました」
「入れ」
アンリさんに部屋に入るよう促され、部屋に入るとそこには暗く不気味な部屋にキノコ頭の男が座っていた。
何かのゲームのキャラクターに似てるな。確か、クリ○ーだったけ。
近くにあった椅子に座り、男に視線を向ける。
絵「ようこそ、青い監獄へ、ミア・ヴァイオレット。俺は、日本フットボール連合から招集された雇われコーチの絵心甚八だ」
絵心?
どこがで聞いたことがあるような・・・。
『!!。君って、もしかして父さんが言ってた最高のライバルの絵心?』
絵「はぁ、多分そうだ。ていうかアイツ、まだそんなこと言ってたのか」
絵心は、何か思い出したのかため息を付いた。
『君のことは、昔から父さんから耳を塞ぎたくなるほど聞かされたよ。「アイツは最高のライバルだ」とか、「俺に勝った男は、ノアと絵心しかいない」とか』
絵「お前も苦労してるんだな」
何故か、憐れむような目で見られた。
やめろ、悲しくなってくるから。
絵「はぁ、とりあえず話を始める。今から、質問を何個かするから答えろ。まずは、お前はなぜこのプロジェクトに参加しようと思った?」
参加しようとした理由ねぇ。
答えは、1個しか無いと思うけど。
『退屈だったから』
絵「ほぅ?もう少し詳しく教えてくれ」
『私が、新世代世界12傑の1人として活躍してるのは知っていると思うけど、こんなのになっても意味がないんだよね。今までカイザーとかの強いと言われている奴らと試合してみてもつまんなかった。なんか、楽しいって思わないというか。私は、今の時代のサッカーはぬるいし、クソだと思う。ノアさんとかの時代のほうが断然よかった。だから、このプロジェクトに参加して自分のお気に入り、ライバル的なやつを見つけてぶっ潰そうと思った。それが、理由』
絵「クククッ、さすがアイツの娘だな。考え方が似ている。じゃあ、最後に今の日本のサッカーを見てどう思った?」
『クソ、雑魚、ぬるい』
絵「・・・合格だ、ミア・ヴァイオレット。アイツがお前をよく自慢している理由がやっとわかった。これからよろしく、ヴァイオレット」
『こちらこそ』
私達は、強く握手を交わした。