テラーノベル
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私を殺してください。繰り返します。私を殺してください。
私は罪を犯しました。はい、私は人を殺めました。
5人ほど殺めました。そのうち3人は身内です。
彼らは私を気遣ってくれました。
気の弱く、肉体的に静寂な私に優しく接してくれました。
それが悲しくて殺したのです。
私は人に優しくされる、それこそがコンプレックスなのです。
みんな私に厳しく接してください。私の父はそうでした。
彼は私を「バカ」だと言ってくれたのです。殴ってくれたのです。
ですが父は私が幼くして死にました。もうこの世に私を殴ってくれるような男はいないのです。
私には彼女がいました。一つ上の先輩なのです。
先輩は私を弟のように優しく優しく抱きしめました。私は血の気が引きました。
先輩は私をただの赤子だと思い込んでいるのです。などと、狂気に満ちた言葉を思いながら。
私は彼女の顔にバット(そこは広いグラウンドで野球部の人がよく片付けを面倒くさがって放置しているのでした。)を振り上げ、彼女を真っ赤にしました。
彼女はその時、今まで可愛がった赤子に殺されるかのような表情をしていました。
彼女は私の顔を好きだと言ってくれました。
それまで私は自分の顔を猿の顔だと否定しました。
ですが彼女は私の顔がタイプとまで言ってくれたのです。
彼女は赤子が好きなのかとその狂気に満ちた私は思ってしまいました。
人の愛情を素直に受けないバカな人なのです。
これが私の生い立ちです。
ですから私を早く殺してください。
もしかして、赤子な私が可愛くて殺せないのですか?
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